○ 櫻井よしこは相変わらず米大統領トランプに対する「ケチつけ」をしているようで、今年の最初の頃はサッター(David Satter)を使ってその対ロシア政策(らしきもの)にケチをつけているかと思ったら、週刊新潮の4/27号では、トランプの対中国・対北朝鮮政策にケチをつけている。
そしていつものように ?、大半は自らの頭から出てきたものではなく、今週は、産経新聞外信部に属するらしき「矢板明夫」を情報源にしており、直接の「」引用だけでも20行を超える。
そしてまた、上のDavid Satterもそうだったが、アメリカに関するこの人なりの情報源は、「保守」派だとはされるWall Street Journal にあるようで、この新聞の名がまた出てくる。
いいかげんにしてほしい。
それにまた、トランプにケチをつけるのならば、この大統領が Chemistry が合うといい、実際にもほとんどつねにこの米大統領を支持している日本の安倍晋三首相に対して、何らかのケチつけ、批判の矛先を向けてもよいと思うが、櫻井よしこは決して、安倍晋三を批判しない。
安倍首相を批判しないからいけない、と言っているのではない。
櫻井よしこの、論旨一貫性の全くの欠如を、非難している。
そして、米大統領への批判的コメントのあとで、余行がある場合に必ずあるのは、<アメリカは信頼できない、ゆえに日本はしっかりしなければならない>、という呪文のような一文だ。
<日本はしっかりせよ>。誰だって、こんなことくらい書ける。
秋月瑛二はナショナリストのつもりなのだが、こんな櫻井よしこのような人物がどこかの「研究所」理事長として、ナショナル保守的な言辞を吐いて満足しているのかと思うと、本当にげんなりする。
いいかげんにしてほしい。この人を「長」として戴いている人々は、もともとアホな人たちは別として、どうかしている。これはまた別に論及する。
○ ジャーナリストと言えば、下村満子という人物が、朝日新聞社にいた。
つぎの書物は、内容はほとんど他人の言葉(インタビュー記事)で、それを(翻訳しつつ)要領よくまとめて少しコメントしているという点で、さすがにジャーナリストで、櫻井よしこによく似ている。
下村満子・アメリカ人のソ連観(朝日文庫、1988。原著は朝日新聞社・1984)。
下村満子は、1983年の夏(7-9月)に、アメリカのおそらくはハーバード大学の研究室で、リチャード・パイプス(Richard Pipes)と逢い、インタビューしている。その内容は、p.95-114。
下村の、朝日新聞記者らしき質問や反応も興味深い。さすがに、朝日新聞だ。
同時にまた、この年の初めまでソ連・東欧問題専門家としてワシントンにいてロナルド・レーガン政権に協力していた、R・パイプスの諸発言も、現下の諸軍事・外交問題を考えるにあたっても、すこぶる興味深い。
すでにこの欄で少しは紹介したが、なるほど、研究者と同時に政策立案・提言者として、R・パイプスはこんなことを考えていたのか、と思わせる。
次回以降に、より詳細は回す。
○ 当初の設定テーマと異なるが、再び櫻井よしこのことを考える。
この人は「研究」者では全くなく、「評論家」としても三流だろう。ただし、反復するが、情報を収集して要領よくまとめて自分の言葉か文章のようにして発表するのは巧い。
そしてまた、その際に、語っていない何らかの単純な<観念>・<前提命題>を持っている。例えば、D・トランプにケチをつけても、安倍晋三には絶対にケチつけせず、安倍首相を批判しない。
もとより、櫻井よしこは政策提言家ではなく、それだけの思索も研究実績もなく、実際に日本政府等の政策提言的機関の一員だったことはないだろう。
具体的な政策に関する意見が、けっこう揺らいでいる、変わっていることは、ある程度は述べたし、まだ根拠材料を持っている。
こう書きたくなるのも、R・パイプスと比べているからだ。
このR・パイプスの書物を見ても「研究者」であることは歴然としている(もっとも、いつか述べるが「情熱的」な部分はある。「研究」者であることと矛盾しているわけでもない)。
しかし、同時に、かつてのレーガン政権の対ソ連政策の具体化に、実際に影響を与えた、具体的な<政策立案・提言家>でもあった。
R・パイプスにすっかり惚れ込んだというわけではなく、この欄に書いていない種々のことも知っている。
だが、櫻井よしことは、何という違いだろうか。この日本の人には、実際に現実に働きかける、強い執念も熱情もないだろう。それだけの知性も知識もないだろう。
ただ毎日を、忙しく過ごしているだけだ。多数の書物を出版しているからといって、勘違いをしてはいけない。諸書物の内容のほとんどは、他人・第三者の考えだったり、文章だったり、あるいはとっくに公にされている事実だったりで、これらの寄せ集めなのだ。
表面だけを見て、幻想を持ってはいけない。幻惑されてはいけない。この人物を何らかの目的でたんに<利用>しているだけ、という人々を除いては。
そしていつものように ?、大半は自らの頭から出てきたものではなく、今週は、産経新聞外信部に属するらしき「矢板明夫」を情報源にしており、直接の「」引用だけでも20行を超える。
そしてまた、上のDavid Satterもそうだったが、アメリカに関するこの人なりの情報源は、「保守」派だとはされるWall Street Journal にあるようで、この新聞の名がまた出てくる。
いいかげんにしてほしい。
それにまた、トランプにケチをつけるのならば、この大統領が Chemistry が合うといい、実際にもほとんどつねにこの米大統領を支持している日本の安倍晋三首相に対して、何らかのケチつけ、批判の矛先を向けてもよいと思うが、櫻井よしこは決して、安倍晋三を批判しない。
安倍首相を批判しないからいけない、と言っているのではない。
櫻井よしこの、論旨一貫性の全くの欠如を、非難している。
そして、米大統領への批判的コメントのあとで、余行がある場合に必ずあるのは、<アメリカは信頼できない、ゆえに日本はしっかりしなければならない>、という呪文のような一文だ。
<日本はしっかりせよ>。誰だって、こんなことくらい書ける。
秋月瑛二はナショナリストのつもりなのだが、こんな櫻井よしこのような人物がどこかの「研究所」理事長として、ナショナル保守的な言辞を吐いて満足しているのかと思うと、本当にげんなりする。
いいかげんにしてほしい。この人を「長」として戴いている人々は、もともとアホな人たちは別として、どうかしている。これはまた別に論及する。
○ ジャーナリストと言えば、下村満子という人物が、朝日新聞社にいた。
つぎの書物は、内容はほとんど他人の言葉(インタビュー記事)で、それを(翻訳しつつ)要領よくまとめて少しコメントしているという点で、さすがにジャーナリストで、櫻井よしこによく似ている。
下村満子・アメリカ人のソ連観(朝日文庫、1988。原著は朝日新聞社・1984)。
下村満子は、1983年の夏(7-9月)に、アメリカのおそらくはハーバード大学の研究室で、リチャード・パイプス(Richard Pipes)と逢い、インタビューしている。その内容は、p.95-114。
下村の、朝日新聞記者らしき質問や反応も興味深い。さすがに、朝日新聞だ。
同時にまた、この年の初めまでソ連・東欧問題専門家としてワシントンにいてロナルド・レーガン政権に協力していた、R・パイプスの諸発言も、現下の諸軍事・外交問題を考えるにあたっても、すこぶる興味深い。
すでにこの欄で少しは紹介したが、なるほど、研究者と同時に政策立案・提言者として、R・パイプスはこんなことを考えていたのか、と思わせる。
次回以降に、より詳細は回す。
○ 当初の設定テーマと異なるが、再び櫻井よしこのことを考える。
この人は「研究」者では全くなく、「評論家」としても三流だろう。ただし、反復するが、情報を収集して要領よくまとめて自分の言葉か文章のようにして発表するのは巧い。
そしてまた、その際に、語っていない何らかの単純な<観念>・<前提命題>を持っている。例えば、D・トランプにケチをつけても、安倍晋三には絶対にケチつけせず、安倍首相を批判しない。
もとより、櫻井よしこは政策提言家ではなく、それだけの思索も研究実績もなく、実際に日本政府等の政策提言的機関の一員だったことはないだろう。
具体的な政策に関する意見が、けっこう揺らいでいる、変わっていることは、ある程度は述べたし、まだ根拠材料を持っている。
こう書きたくなるのも、R・パイプスと比べているからだ。
このR・パイプスの書物を見ても「研究者」であることは歴然としている(もっとも、いつか述べるが「情熱的」な部分はある。「研究」者であることと矛盾しているわけでもない)。
しかし、同時に、かつてのレーガン政権の対ソ連政策の具体化に、実際に影響を与えた、具体的な<政策立案・提言家>でもあった。
R・パイプスにすっかり惚れ込んだというわけではなく、この欄に書いていない種々のことも知っている。
だが、櫻井よしことは、何という違いだろうか。この日本の人には、実際に現実に働きかける、強い執念も熱情もないだろう。それだけの知性も知識もないだろう。
ただ毎日を、忙しく過ごしているだけだ。多数の書物を出版しているからといって、勘違いをしてはいけない。諸書物の内容のほとんどは、他人・第三者の考えだったり、文章だったり、あるいはとっくに公にされている事実だったりで、これらの寄せ集めなのだ。
表面だけを見て、幻想を持ってはいけない。幻惑されてはいけない。この人物を何らかの目的でたんに<利用>しているだけ、という人々を除いては。