鳩山由紀夫首相、退陣表明。
誰かが書いているだろうが、やはり書いておく。
朝日新聞5/29社説は「歴史的事件から1年もたたない。政治的な未熟さの克服が急務とはいえ、旧時代の「政局」的視点から首相の進退を論じるのは惰性的な発想である」と書いた。
また、「鳩山首相が退いても事態が改善されるわけではないし、辞めて済む話でもない。……。そのいばらの道を、首相は歩み続けるしかない。/そのためには民主党が党をあげて、人事も含め意思決定システムの全面的な再構築を図り、政権の態勢を根本から立て直さなければならない」と書いて、「辞めて済む話」ではない、民主党は「政権の態勢を根本から立て直」せ、と叱咤激励(?)していた。
せっかくの朝日新聞り暖かい?助言も叶わなかったようだ。
朝日新聞6/02朝刊の社説はさらに興味深い。むろん鳩山の退陣表明の数時間又は十数時間前に書かれたものだ。
まず第一文。「首相退陣論―これで逆風はかわせない 目前の参院選を何とか乗り切るために、鳩山由紀夫首相に辞めてもらう。そういう狙いが見え見えである。考え違いというほかない」。
明日の朝日新聞では、「目前の参院選を何とか乗り切るために、鳩山由紀夫首相に辞めてもらう。そういう狙いが見え見えである。考え違いというほかない」とあらためてもう一度しっかりと書いていただきたい。朝日新聞という「政治団体」に関心のある人々は明日の紙面を注視すべきだ。
また、朝日新聞6/02朝刊社説はこうも書いた。
「昨年の政権交代の大義は、……首相の座を「たらい回し」してきた自民党政治との決別」だった、「政治の質を根本的に変える試みの意義は大きい」。
「そうした政治の流れから誕生した首相を退陣させようというのなら、早期に衆院解散・総選挙を実施し、有権者に再び政権選択を求めるべきではないか。それなしに「たらい回し」に走るのは、民主党の自己否定に等しい」。
そのあと、「いま民主党がなすべきは、政権8カ月の失敗から何を学び、どこを改めるのか、猛省すること」だ、とか、「本来の理念や方向性は生かしつつ、公約を少しでも実現可能なものに書き改め、参院選で有権者に投げかける。/それしか失われた政権への信頼を取り戻す道はない」とか書いて、叱咤激励または暖かい?助言をしているのだが、上の段落に引用した文章は朝日新聞社説の歴史的文章として現在も将来も長く記憶される必要がある。
すなわち、「首相の座」の「たらい回し」を「自民党政治」だとして批判している。そして首相「退陣」を求めるならば、「早期に衆院解散・総選挙を実施し、有権者に再び政権選択を求めるべきではないか」と明言している。
誰が次期首相になるかは分からないが、朝日新聞は、「自民党」的「たらい回し」をするな、と主張し、かつ首相「退陣」要求するならば「早期に衆院解散・総選挙を実施し、有権者に再び政権選択を求めるべき」だと明言したのだから、その論理的帰結は当然に、次期内閣は選挙管理内閣で、次期首相によって「早期に衆院解散・総選挙を実施」することを主張し、要求することになるはずだ。
はたして、明日(以降)の朝日新聞社説は早期の「衆院解散・総選挙」を要求するかどうか。そうでないとすれば、6/02朝刊の社説の主張はいったい何だったのか、ということになる。
新しい(菅直人?)首相のもとでの内閣の政策等をしばらく見守ろうなどの見解を示すとすれば、やはり朝日新聞は信用の置ける新聞では全くないこと(「左翼・政治」団体であること)が明らかになるだろう。
新内閣の発足・継続を認め、そのもとでの「衆院解散・総選挙」をすることのない参院選挙の実施を容認するということは、朝日新聞が厳しく批判してきた<「首相の座」の「たらい回し」>そのものではないか??。
朝日新聞社説は早期の(例えば参院選と同日投票になる)「衆院解散・総選挙」を要求すべきだ。そう主張しないと論理一貫しないはずだ。
朝日新聞論説委員たちよ、君たちがまともな神経と感覚の持ち主ならば、これまでに書いた趣旨が理解できるだろう。君たちがまともな神経と感覚の持ち主ならば、早期の(例えば参院選と同日投票になる)「衆院解散・総選挙」を要求せよ。
首相退陣
人気記事(30日間)
アーカイブ
記事検索
リンク集
最新記事
タグクラウド
- 2007参院選
- L・コワコフスキ
- NHK
- O・ファイジズ
- PHP
- R・パイプス
- カーメネフ
- ケレンスキー
- コミンテルン
- ジノヴィエフ
- スターリン
- ソヴェト
- ソ連
- ソ連解体
- トロツキー
- ドイツ
- ニーチェ
- ネップ
- ヒトラー
- ファシズム
- フランス革命
- ブハーリン
- ボルシェヴィキ
- ポーランド
- マルクス
- マルクス主義
- メンシェヴィキ
- ルソー
- レシェク・コワコフスキ
- レーニン
- ロシア革命
- ワック
- 不破哲三
- 中国
- 中国共産党
- 中川八洋
- 中西輝政
- 丸山真男
- 九条二項
- 佐伯啓思
- 保守
- 全体主義
- 八木秀次
- 共産主義
- 北朝鮮
- 大江健三郎
- 天皇
- 安倍内閣
- 安倍晋三
- 安倍首相
- 小学館
- 小林よしのり
- 小沢一郎
- 屋山太郎
- 岩波
- 左翼
- 慰安婦
- 憲法九条
- 憲法学界
- 憲法改正
- 文藝春秋
- 新潮社
- 日本会議
- 日本共産党
- 日本国憲法
- 月刊WiLL
- 月刊正論
- 朝日新聞
- 桑原聡
- 樋口陽一
- 橋下徹
- 櫻井よしこ
- 民主主義
- 民主党
- 江崎道朗
- 池田信夫
- 渡部昇一
- 産経
- 百地章
- 皇室
- 石原慎太郎
- 社会主義
- 神道
- 立花隆
- 竹内洋
- 自民党
- 自衛隊
- 花田紀凱
- 若宮啓文
- 菅直人
- 西尾幹二
- 西部邁
- 読売
- 諸君!
- 講談社
- 辻村みよ子
- 週刊新潮
- 遠藤浩一
- 阪本昌成
- 鳩山由紀夫
カテゴリー