秋月瑛二の「自由」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

浅野史郎

0113/諸君!6月号と正論6月号の一部を読む。

 1月前の東京都知事選の浅野史郎敗北の原因につき、諸君!6月号(文藝春秋)の伊藤惇夫「小沢一郎は「化学反応」を起こせるか」は、浅野の「周辺には常に「市民運動家」や「市民グループ」が寄り添っていた」が、「彼らの中には左翼活動家崩れや”プロの市民”が多数紛れ込んでおり、大半が普通の市民でないこと」を「「普通の都民」も敏感に感じとっていた」ことを挙げている(p.105)。
 正論6月号(産経)の佐々淳行「「反石原」勢力の実態は「全共闘」だった」の中身にはこの題に即した部分がないのだが、タイトルが敗因を示唆している。むしろ、同誌同号の遠藤浩一「「保守系」圧勝が示した民意とは」が、浅野の「知名度が上がるにしたがって、左翼リベラル臭も漂うようになった」とし、統一地方選前半を「左翼リベラル」の敗北と総括している(p.127)。
 「左翼リベラル」という語の厳密な意味は問題になりうるが、雰囲気?としては、それぞれに異論はない。何しろ、上野千鶴子が明瞭に支持し、五十嵐敬喜らと集会を開いて立候補を唆したのが浅野史郎だったのだ。
 有田芳生は浅野を批判していたので、彼は、投票したとすれば、(石原慎太郎氏に投票するような御方ではないので)たぶん日本共産党の吉田某に対してだっただろう(ずいぶんとお節介な推測で申し訳ない)。
 ところで、伊藤惇夫、遠藤浩一の各論稿は7月参院選、民主党や「無党派」に言及しているが、必ずしも一致しているわけではない(当然だ)。
 紹介はやめて、私のコメントを付すが、「無党派」なる層が大量に存在していることは日本の政党政治の未熟さ、政党に魅力がないことの現れだし、自民党、民主党ともに(とくに民主党が)その基本的考え方が明瞭ではなく、いずれも(とくに民主党だが)反・非主流派的集団を抱えていることの影響もある、と思われる。
 そして、小沢一郎と旧社会党左派・横路某等が「手を組んでいる」らしい民主党の基本的理念は甚だ解りにくく、自民党と安倍内閣にとっては幸いにも、「無党派」層の支持が参院選でも民主党に集中しそうにはないようだ。
 民主党代表が小沢一郎であることは自民党と安倍内閣にとっては幸いで、清新で自民党よりやや「進歩的」イメージの者が代表であれば、7月参院選では自民党・安倍内閣は完璧に「危険」だったような気がする。
 「無党派」層の大量の存在(と投票率の低さ)の原因は、政治や政治家に関する一般マスコミ・メディアの報道の仕方も大きい、と考えている。細々としたことも含めての政治家の粗探しや、党争的又は政略的な政治家の発言・行動に注目した報道を続けていれば、実際以上に、政治家(と政党)のイメージは悪くなるに決まっている。
 朝日新聞がその先頭にいるだろうが、日本のマスメディアは、<政治不信>をバラマき、社会を安定させず、好んで攪乱の方向に導いているとの印象をもっている。ジャーナリズムとやらを、少し吐き違えているところがあるのではなかろうか。
 突飛だが、社会を安定させず、攪乱させるのは(又はそういうイメージを醸成するのは)、共産主義者の戦略でもあろう。彼らにとって、資本主義社会が落ち着いた、安定した社会であってはならないのだ。良好な秩序がなく、混乱している筈なのだ。新聞・テレビニュースばかりを見ていると、ある程度はそんなイメージも持ってしまう。日本の多くのマスメディアは、客観的には「共産主義者たち」に奉仕している

0060/都知事選は「世代間のリーダ-争い」ではなかったが、将来を「団塊」世代がリードできるかは心配。

 東京都知事に石原慎太郎氏三選に関連して、毎日新聞(少なくともWeb上)は、一種の「世代論」を展開、少なくともそれに言及しているようだ。
 木村健二署名記事のリード-「8日に投開票された東京都知事選は、昭和1ケタ生まれで「太陽族」との流行語を生み出した石原慎太郎氏(74)に対し、戦後生まれの「団塊の世代」に当たる浅野史郎氏(59)や吉田万三氏(59)が挑む世代間のリーダー争いでもあった。結果は石原氏が大差で3選を果たし、首都の世代交代は進まなかった。今年度から大量定年が始まった団塊の世代だが、政治の世界でトップに立つまでの壁は厚いのか。
 本文-石原氏は「浅野氏を念頭に「全共闘が支持しているような手合いが東京を牛耳ると、取り返しのつかないことになる」と敵意をむき出しにしていた。
 「石原氏の選対本部長を務めたのは、元内閣安全保障室長の佐々淳行さん(76)。…団塊の世代には「自己犠牲の精神がなく『みんなで渡れば怖くない』の共同連帯無責任だ」と手厳しく「いつまでたっても、おれたち昭和1ケタがやらなきゃいけない」と話す。
 「団塊の世代は47~49年生まれを指し、約675万人に上る。国政を眺めると、衆院議員が61人、参院議員が41人で、国会議員全体の14・2%を占める。しかし、首相は小泉純一郎氏(65)から団塊の世代を通り越して安倍晋三氏(52)まで若返った。首都決戦でも敗れ去り、団塊の世代からは首相、都知事という2大リーダーを輩出できていない。
 発言の事実等の報道だから、ほとんどコメントのしようもないが、今回の都知事選が「世代間のリーダー争いでも」あった、というのは、いかに「も」が付いているとしても、この点を重視しすぎだろう。
 佐々淳行氏の言葉は、「全共闘」とは無関係だった者も含めて「団塊」世代には耳が痛いことかもしれない。浅野氏ではない、きちんとした石原氏の後継者が「団塊」世代から出てもよかったのだ。
 それに、じつは私は密かに怖れている。いつぞや、1930-35年生まれ世代は「独特の世代」と書き、その中に、石原氏も佐々氏も含まれるのだが、この世代が全て(又は殆ど)いなくなって「団塊」世代が70歳台前半になっているような時期に、日本はどうなっているだろう、「団塊」世代は、今の1930-35年生まれ世代がしているような政治・言論界等での活躍ぶりを(保守・「左翼」を問わず)発揮することができているのだろうかと。同じことだが、全て(又は殆ど)の国民が戦争を知らず、「戦後(平和・民主主義)教育」を受けた者ばかりになって、はたして日本の国家と社会をうまく運営していけるのか、と。やや情けないことだが。

0012/石原慎太郎候補の圧勝を願う。

 東京都民ではないが、石原氏が再選してもらわないと困る。
 年齢を考えると、適当な別の候補を育てていれば、と感じなくもないが、今となってはそんなこと言っておれない。それに、健康面での問題はなさそうだ。
 浅野史郎には、思想も哲学もない。あるのは、情報公開制度の利用のさせ方も含む「行政技術」だけだ。
 それに何より、上野千鶴子、吉田康彦ら、有象無象の反体制派・所謂「左翼」が日本共産党の吉田某よりは当選可能性があるというだけで支持、応援している候補を都知事にしていいわけがない。
 確認はしていないが、佐高信・筑紫哲也・石坂啓ら週刊金曜日関係者・同読者は(都民であれば)浅野に投票するだろう。
 上野千鶴子、佐高信、筑紫哲也、石坂啓らが喜ぶ顔を想像するとぞっとする。
 千葉県知事・堂本暁子が浅野候補を応援したいというのは、同知事・堂本暁子がれっきとしたフェミニストなのだから当然だろう。
 東京都の有権者の方々は、都庁をフェミニズム、アナーキズム、残存マルクス主義、似非「市民主義」、親北朝鮮等々の牙城にしないように、断固として賢明な結果を示していただきたい。

0002/浅野史郎は「戦後教育」の優等生だ。だからこそ共産主義の怖さを知らない。

 浅野史郎は「日本が外国人を少なくとも一部は強制的に引っ張ってきて、従軍慰安婦という形で使ったのは歴史的事実」との「歴史認識」をお持ちのようだが、おそらく、慰安婦問題も、南京「大虐殺」問題も、これに関連する「百人斬り」競争報道事件も、関連する文献を、どの立場のものであれ、きちんと読んだことは一度もないのだろう。そして、河野洋平官房長官(当時)が1993年に事実を認めて謝罪したのだから、「少なくとも一部は」事実に違いない、という程度の認識なのだろう。
 学校秀才が東京大学に入り、上級官僚になり…の過程で、かつて日本政府・軍は「悪いことをした」という中・高校生のときの教育によって、何となくであれ、形成された歴史に関する一定のイメージは、何ら変わらず維持されたものと見える。そう、戦後教育の優等生であれば、十分に「何となく左翼」になってしまうのだ。
 そのような人々にとって、中国共産党がかつてどういう陰謀を実行して日本を戦争に引きずり込み、かつ現在も直接・間接に指示・示唆して反日本の雰囲気を世界で形成しようとしているかなど、思いもつかないのだろう。
 「何となく左翼」ではない、マルクス主義的フェミニスト、観念的・教条的平和主義者等々の「明瞭な左翼」に取り囲まれてしまっては、いかに賢くて関係文献をきちんと読めば判る筈の人でも、自らの頭による判断・確認の作業を省略して、「思いこんで」しまっている可能性が高い。
 一般にも言えそうに考えている。戦後「民主主義」教育の優等生は、大江健三郎が典型的大先輩だが、「戦前の日本は悪いことをした」史観をもつようになり、同じことだが「何となく左翼」になる。そして、社会主義・共産主義(=マルクス・レーニン主義)の本当の怖さを知らない、と。

0001/上野千鶴子は4/08後に福井県に転居するか。

 「アサノ〔浅野史郎〕と勝とう!女性勝手連」の3/18現在の呼びかけ人名簿を見た。
 上野千鶴子、木村民子(全国フェミニスト議員連盟元共同代表)、澤地久枝、白石冬美、辛淑玉、中山千夏、山崎朋子、樋口恵子、三井マリ子、新谷のり子、落合恵子、三木睦子等々。フェミフェミしているし、九条の会関係で名が出ていた人もいる。石原慎太郎でない有力候補なら、きっと誰でもよいのだろう。上野千鶴子は石原知事が居座るんだったら都民をやめる、と言っているらしい。他県へ転居するのをいずれ知りたいものだ。訴訟を起こしている福井県は如何?
 週刊新潮3/22号「「従軍慰安婦」問題のガン「河野談話」はこうして作られた」は1993年河野談話の当時の政権内部の動き・韓国の意向等をきちんとまとめており、櫻井よしこ連載コラムは、アメリカよこんな理不尽な決議をしてよいのかと(タイトルは「同盟国ゆえ、敢えて米国に問う」)最後にこれだけは言っておく、との感じ。やはり、週刊新潮はBestだ。と思うが、版元の新潮社は不破哲三の本や決して作家を追いかけないFocusを出すなど、儲ければ何でも手広く、との印象がある。出版社としては、新潮新書と文春新書を比較しても、文藝春秋の方が好きだが。
 大月隆寛という人の本は読んだことはないが、この人が産経3/14に「福島サンは弁護士ですよね?との小文(コラム)を書いて、慰安婦問題で「証言者がいるんだから事実なんですぅ」とのみ言っているのを皮肉っている。裁判ならば公開で(傍聴者がいて)、裁判官の前で、証言者は反対尋問を受ける。反対尋問(その際に裁判官も質問できる)に晒されていない証言は「証拠」にはならないのは当然のことだ。この当然のことを当面の日韓関係を優先して無視したのは河野洋平であり、政治的に無視しているのは福島瑞穂であるわけだ。
 上の週刊新潮の記事の最後-「しかし、今日の有様を見れば、むしろ日韓関係を悪化させる種を蒔いたばかりか、日本の国際的立場を貶めたと言わざるをえない。安倍首相は、河野談話を見直すべきである」」。
ギャラリー
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