樋口陽一「日本国憲法」/まっとうに議論するために(みすず書房、2006)のp.114~p.154までを一気に読んで、全読了(p.94以下の第四章は3/08に読了していたようだ)。
 「まっとうに議論するために」との副題らしきものにかかわらず、樋口の他の本の方が面白いし、優れているようだ。
 150頁程度の本ではやむをえないかも知れないが、気になる点、わかりにくい点がある。
 例えば、「改憲論」を批判したいのだろうが、最後に(p.153-4)かなり長く引用されているJ・ダリダの文章がいかなる意味で(「改憲論」との関係で)「意味深い」のか、私には理解できない。殆どの読者にとってもそうではないか。「ヨーロッパ主義」にかかわる文章が日本の憲法の改正論議とどう関係するのか?
 気になる点、疑問視したい点は別の機会に述べる。