秋月瑛二の「自由」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

ミトコンドリア

2928/生命・細胞・遺伝—20。

 一 「生命・細胞・遺伝」で最初に記述しようと思っていたのは、「細胞」の死と「個体」の死、<アポトーシス>と<アポビオーシス>の区別と関係という主題だった 
 参考文献—田沼靖一・ヒトはどうして老いるのか—老化・寿命の科学(ちくま新書、2002)等。
 それが、「細胞」一般にまず触れたのはよいが、いつのまにか、核(細胞核)内の染色体とかDNAとかヒトゲノムに触れてしまうようになった。男子であることを決定するのはY染色体ではなく、「SRY 遺伝子」と称される遺伝子の存在だ、という近年の研究成果にも触れた。
 →No.2754→No.2755
 --------
  全くの「しろうと」による覚書・ノートだから不十分さがあって、当然だ。最新の知見からすると、誤りがあったかもしれない。
 だが、誤った記述の訂正ではないが、①重要な関係に論及し得ていない、②間違った「思い込み」を前提にしている、そういう記述をそのまま残している。
 これらが気になっていたので、追記する。
 上の①が第一、上の②が第二になる。
 --------
  第一。 DNAに何度も触れた。だが厳密には「核DNA」(細胞核内のDNA)に言及したのだった。細胞内のミトコンドリアもまたDNAを持つことに、きちんと論及していなかった。
 ミトコンドリアについて触れてはいるが(2024/04/14→No.2725/—02)、ほとんどつぎのことしか述べていない。エネルギー(ATP)を生み出すこと、元来は自立した細胞(細菌)だったとみられるところ「細胞」に(「おまえが好きだよ、一緒になろうよ」、と言われて)吸収されたこと。
 ----
  上の後者に由来するが、ミトコンドリアもDNAをその内部にもつ。また<ミトコンドリア遺伝子>もある。
 但し、ミトコンドリアDNA内の「遺伝子」は、ヒト(およびたぶん雌雄のある生物)の場合、母系でのみ継承されていく。父・男子(オス)も体内・細胞内に<ミトコンドリア遺伝子>をもつが、受精卵には残らない、とされる。
 この点にあれ?という風に気づいたのは、つぎのようなことがあったからだ。
 昨年春に「遺伝子検査」というものを初めて受けた(価格はたぶん4万-6万円くらいだった)。
 →No.2744/「『遺伝子検査』を受けた」。
 結果の項目中に祖先(1万年前!)の所在地域というものがあったが、それは「母系」=女系をたどっての「祖先」らしかった(検査結果の注記による)。
 なぜそうなのか(父系は診断できないのか)はそのときは分からなかった。しかし、少なくともこの項目での診断対象は(私の)ミトコンドリアだった、と思われる。
 のちに、<ミトコンドリア遺伝子>は母系でのみ継承される、ということを知って、納得した。
 ----
  その他、核DNAとミトコンドリアDNAには、以下のような差異がある、とされる。
 遺伝子については、上の点の他、その数が(核—と比べて)圧倒的に少ない。100分の1以下だ。
 核DNAは「2本(鎖状)の螺旋構造」をもつのに対して、ミトコンドリアDNAは「1本の環」であるらしい。
 ----
  なお、ここでついでに記しておくと、「DNA」という語の使い方に紛らわしいところがあった(「遺伝子」、「染色体」、「ゲノム」といった基本的概念との関係以外で)。
 つまり、DNA「全体」を指す場合と、例えば<開始コドンと終止コドン>の間の、あるいは個々の「遺伝子」に対応する(少なくとも個々の「遺伝子」を含む、「DNA分体」と称されることがあるものを指す場合とを、明確に区別しては記述してこなかった(この辺りは、専門家または諸文献でも曖昧なような気もする)。
 今後は、意識しておくことにしよう。
 --------
  第二。<ヒトゲノム計画>終了後でも見られる、ヒト・人間が(一個体として)もつ(細胞核内の)遺伝子の総数について。
 長くなったので、今回は省略する。
 ————

2725/生命・細胞・遺伝—02。

 ①宇宙—②地球—③生命体(生物)—④細胞—⑤遺伝子・分子—⑥素粒子
 --------
 単細胞生物の細胞、植物の細胞、ヒト等の動物の細胞の構造図を見ていて、あらためて驚愕するのは、生物(生命体)の「細胞」は、よく似た、基本的には「同じ」構造・形態をもっている、ということだ。
 細胞膜が一重のものと二層のものとがある。植物の細胞には、「葉緑体」がある。これら等の差異はあっても、少なくとも、きわめてよく似ている。
 --------
 ヒトには約37兆(説によると約60兆)個の細胞があるが、個々の細胞の構造は基本的に同一だ。しかし、全てが同じ役割または一定の役割の中の同じ一部、を担っている、わけではない。
 多数の細胞が「器官」や「系」を形成して、多細胞体あるいは細胞集団である一つの生命体(個体)の「生」のために働いている。心臓・肝臓といった「器官」、神経系、循環系、生殖系といった「系」だ。
 一つの細胞の中の諸要素も、細胞の中で、種々の機能をもつ。
 ヒトの「細胞」についてを前提とする。つぎの書物は最新の知見を反映しているだろうから、以下の叙述で主に参考にする。
 シッダールタ·ムカジー=田中文訳・細胞—生命と医療の本質を探る/上(早川書房、2024)。
 --------
 「細胞」は以下のもので構成される。
 ①細胞膜。外界と分ける。ヒトの場合は二重(二層)で、脂質分子で成る。「孔」が空いていて、一定の分子が通過する。
 ②細胞質。以下以外。コロイド状から水に近い部分まで、全体として「ゼリー」状だ。
 ③細胞骨格。細胞の形態を維持する。
 ④RNA(リボ核酸)。「核」で作られるが、収まらずに外に出てくる。「塩基」で成り、「遺伝子」形成にとって不可欠。
 ⑤リボソーム。RNAの「情報」または「仕様書」を<解読>する。
 ⑥プロテアソーム。タンパク質を分解し、廃棄物として細胞質内に排出する。
 ⑦ミトコンドリア。エネルギーを生み出す。エネルギーは、第一に細胞質内で生まれ(嫌気性解糖)、最終産物は2分子のATP。第二にミトコンドリアが酸素を使って2分子ATPを燃やして高分子のATPを生み出す(好気性解糖)。第一と第二により、ブドウ糖1分子から32分子ATPができる。
 「私たちは一日のあいだに、身体の何十億個もの細胞で何十億個ものエネルギーの缶詰をつくっては、一〇億個もの小さなエンジンを燃やしている」(ムカジー=田中・上掲著)。
 ところで、ミトコンドリアは独自の遺伝子を持っていて「細胞的」だ。これは発生史的には原始細胞だったミトコンドリアを「細胞」が取り込んで<共生>し始めたかららしい。
 おまえが好きだよ、一緒になろうよ、という「意思」疎通があったのだ。
 この欄で触れたことがあるが、団まりな・細胞の意思(NHKブックス、2008)などは、細胞にも「意思」がある(あった)と表現している。
 ⑧小胞体。タンパク質の合成と輸送にかかわる。
 ⑨ゴルジ体。タンパク質が細胞外に出るときに最後に通過する部位。
 ⑩分泌顆粒。ゴルジ体から細胞膜までタンパク質を運ぶ。RNA→リボゾーム→小胞体→分泌顆粒という「流路」がある。
 ⑪。最も重要な細胞内「器官」。二層の、孔のある「膜」=核膜がある。
 核膜内にDNA(デオキシリボ核酸)を「格納」する。RNAはこれを「鋳型に」して、あるいはこれから「転写」されて生み出され、細胞質内に送られる。
 なお、細胞、さらには生命体の発生史的に見ると、原始的にはRNAが遺伝等を担っており(RNAワールド)、のちに核内に(核膜で保護された)DNAが生まれたらしい。
 「遺伝」情報が、DNA→(「転写」)RNA→(「翻訳」)タンパク質という経路をとって伝搬されることは、1953年にDNAの「二重らせん構造」を発見したフランシス・クリックによって、1958年に<セントラルドグマ>と称された。
 --------
 DNA、「遺伝子」、「染色体」、「ゲノム」等々の意味と差異については、別に扱わなければならない。「遺伝子」は子孫への継承(「進化」はこれに関係する)のみならず、当該細胞やその細胞を含む当該個体(生命体)の「生と死」に密接に関係していることも含めて。
 ——
ギャラリー
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
  • 2564/O.ファイジズ・NEP/新経済政策④。
  • 2546/A.アプルボーム著(2017)-ウクライナのHolodomor③。
  • 2488/R・パイプスの自伝(2003年)④。
  • 2422/F.フュレ、うそ・熱情・幻想(英訳2014)④。
  • 2400/L·コワコフスキ・Modernity—第一章④。
  • 2385/L・コワコフスキ「退屈について」(1999)②。
  • 2354/音・音楽・音響⑤—ロシアの歌「つる(Zhuravli)」。
  • 2333/Orlando Figes·人民の悲劇(1996)・第16章第1節③。
  • 2333/Orlando Figes·人民の悲劇(1996)・第16章第1節③。
  • 2320/レフとスヴェトラーナ27—第7章③。
  • 2317/J. Brahms, Hungarian Dances,No.4。
  • 2317/J. Brahms, Hungarian Dances,No.4。
  • 2309/Itzhak Perlman plays ‘A Jewish Mother’.
  • 2309/Itzhak Perlman plays ‘A Jewish Mother’.
  • 2305/レフとスヴェトラーナ24—第6章④。
  • 2305/レフとスヴェトラーナ24—第6章④。
  • 2293/レフとスヴェトラーナ18—第5章①。
  • 2293/レフとスヴェトラーナ18—第5章①。
  • 2286/辻井伸行・EXILE ATSUSHI 「それでも、生きてゆく」。
  • 2286/辻井伸行・EXILE ATSUSHI 「それでも、生きてゆく」。
  • 2283/レフとスヴェトラーナ・序言(Orlando Figes 著)。
  • 2283/レフとスヴェトラーナ・序言(Orlando Figes 著)。
  • 2277/「わたし」とは何か(10)。
  • 2230/L・コワコフスキ著第一巻第6章②・第2節①。
  • 2222/L・Engelstein, Russia in Flames(2018)第6部第2章第1節。
  • 2222/L・Engelstein, Russia in Flames(2018)第6部第2章第1節。
  • 2203/レフとスヴェトラーナ12-第3章④。
  • 2203/レフとスヴェトラーナ12-第3章④。
  • 2179/R・パイプス・ロシア革命第12章第1節。
  • 2152/新谷尚紀・神様に秘められた日本史の謎(2015)と櫻井よしこ。
  • 2152/新谷尚紀・神様に秘められた日本史の謎(2015)と櫻井よしこ。
  • 2151/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史15①。
  • 2151/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史15①。
  • 2151/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史15①。
  • 2151/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史15①。
  • 2136/京都の神社-所功・京都の三大祭(1996)。
  • 2136/京都の神社-所功・京都の三大祭(1996)。
  • 2118/宝篋印塔・浅井氏三代の墓。
  • 2118/宝篋印塔・浅井氏三代の墓。
  • 2118/宝篋印塔・浅井氏三代の墓。
  • 2118/宝篋印塔・浅井氏三代の墓。
  • 2102/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史11①。
  • 2102/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史11①。
  • 2102/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史11①。
  • 2102/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史11①。
  • 2101/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史10。
  • 2101/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史10。
  • 2098/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史08。
  • 2098/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史08。
  • 2098/日本会議・「右翼」と日本・天皇の歴史08。
アーカイブ
記事検索
カテゴリー