秋月瑛二の「自由」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

2023/04

2630/日本共産党と4月統一地方選挙・松竹伸幸。

  日本共産党中央委員会常任幹部会は、2023年4月10日に声明を発して、同年4月の統一地方選挙の前半戦の同党の選挙結果について、こう明言した。
 道府県議選では「前回選挙で獲得した99議席から22議席を後退させる結果となりました」。また、新たに4県が「議席空白となりました」。
 政令市議選では、「前回選挙で獲得した115議席から22議席を後退させる結果となりました」。
 同じく日本共産党中央委員会常任幹部会は、2023年4月24日に声明を発して、後半戦の同党の選挙結果について、こう明言した。
 「4年前の選挙と比べると、東京区議選挙で13議席減、一般市議選挙で55議席減、町村議選挙で23議席減となり、合計91議席の後退となりました。議席占有率は前回の8.08%から7.28%に後退しました」。
 明らかであるのは、そのスピードの緩急は別として、地方レベルでも見られる、日本共産党の力の衰退傾向だ。 
 すでに明らかにされているように。党員数、機関紙購読者数も顕著な減少傾向を示している。この傾向は緩やかであれ、今後一貫して続くだろう。
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  「日本共産党の65年」、「日本共産党の70年」、「日本共産党の80年」を同党中央委員会名義で出版してきた日本共産党だから、間隔が空いてもさすがに2022年には「日本共産党の100年」を出版するのだろう、「最長の歴史もつ政党」を誇るのだろうと予想していたが、ついに発行されなかった(2023年4月末現在)。
 全体として、活動能力が落ちていることは間違いない。100年史を執筆することのできる人材が枯渇しているのだろうか。あるいは、党の100年の歴史の「総括」的叙述をし始めると、基本的部分ですら中央委員会または同常任幹部会内部で「理論闘争」が起きて、収拾がつかなくなるのだろうか。
 ともあれ、1970年代に日本共産党とその基本「思想」に共感し、同党の描く将来を夢見て入党し、2020年代に70歳前後になり、人生の「晩年」を迎えて、約50年間の<日本共産党員>たる地位を放棄すると決断したらしき松竹伸幸(1955年生、2023年「除名」)も含めて、一度きりの人生の20歳代から70歳前後まで、つまり人生の活動期間のほとんどを<日本共産党員>として過ごしてきた者たちの現在の心情を想像すると、憐憫の情に耐えない。じつに気の毒だ。そのような人々の人生は、一回かぎりの人生は、いったい何だったのか。
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  松竹伸幸がまだ共産党員だったとは知らなかったが、この人の近時の主張の内容、朝日新聞社説等による擁護論の内容等に興味はない。つぎのようにだけ付言する。
 <分派の禁止>、党中央と異なる見解の「党外」での公表の禁止は、1921年3月のロシア共産党10回大会で明確に採用され、世界の各「共産党」も採用した共産主義政党の根本的な組織原理であり、「体質」だ。これが変更されることは「共産党」と謳うかぎり、あり得ない(だからこそ、レーニン主義的組織原理を維持する「共産党」は今や世界にきわめて希少な存在になっている)。
 松竹伸幸は自分の言動がどのような結果をもたらすかを、かつての日本共産党中央委員会要職者という経歴からしても、熟知していたはずだ。
 最後に<華々しく散ろう>と考えたのかもしれないが、「茶番劇」にすぎないだろう。見解・政策方向の違いに原因があるのではなく、要するに、<日本共産党には未来がない>と、人生の最終盤に入ってようやく明確に悟った、というだけのことではないか。
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2629/西尾幹二批判063—雅子妃問題②。

 以下は、西尾幹二の言説(妄言)の「歴史的記録」として。あるいは、その「人格」を例証する一つとして。このとき、満76歳。
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 西尾幹二「『雅子妃問題』の核心」歴史通2012年5月号(ワック)
 一部(当時の皇太子妃批判・攻撃)を引用する。以下での「皇后陛下」は現在の上皇后陛下、「皇太子妃殿下」・「雅子妃」は現在の皇后陛下、「皇太子殿下」は現在の天皇陛下—以上、引用者。一文ずつで改行した。/は本来の改行箇所。下線は引用者による。
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 ①「皇后陛下は…耐え、馴れて、ご自身の世界を切り拓いて新境地に達した。
 皇太子妃殿下はいまだその域に達していない。
 『適応障害』といわれて九年目になる。
 一般人の自由を奪われたことが病気の原因であることは間違いない。
 皇室という環境にあるかぎり病気は治らないと医師も証言している。
 であるなら、道は二つに一つしかない。
 皇室を離れて、一般人の自由を再び手に入れるか、それとも皇室の掟に従うことを覚悟して、わが身に自由は存在しないことを大悟徹底するか、の二つに一つである。/」p.36。
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 ②皇室問題に「独特の混乱」を招いているのは「女性宮家創設」問題ではなく、「男系か女系か」も「緊急のテーマ」ではない。
 「最重要の問題は、雅子妃が皇室に一般的人の自由を持ち込み始めていることである。
 そしてそれを次第に拡大し、傍目にも異常に見えるようになったのは、単に皇室の掟に従わないだけではなく、一般社会人も当然生活する上で日常のさまざまな掟に縛られているのであるが、彼女はそこからも解放され、自由であり、天皇に学び皇后に従い皇室の歴史における自分の立つ位置を定めるという義務を怠っているので、一般社会からも皇室からも解放され、ついに何者でもない宇宙人のような完璧に自由であるがゆえに、完璧に空虚な存在になりはじめていることである。」p.36〜p.37。
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 ③「皇太子殿下」は…と「発言されたのだ」。
 「病気治癒に役立つなら公務を私的に利用すると平然と言ってのけたのでる。
 つい口を滑らして本音が出てしまったのかもしれないが、一般人が享受する私的自由は皇室にはない、との覚悟を内心深く蔵していたなら、不用意であっても、こんな言葉が出てくる筈はない。
 一般人の自由を皇室に持ち込み、なにごとも "自分流" を通されようとする妻の影響下に置かれている有様が透けて見えるようで、悲しい。/」p.37。
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 ④佐藤あさ子『雅子さまと愛子さまはどうなるのか?』(草思社)の「以上の叙述と思想から浮かび上がってくるのは、一般社会からも皇族社会からも完全にフリーな、どちらにもコミットしていない真空地帯、稀にみる楽園のような、地上に滅多に存在しない『自由』の実験劇場の舞台を浮遊するそうに、幻のように生きている不可解な存在である。…
 天皇陛下皇后陛下には生活があり、佐藤さんはじめ働く一般庶民にも生活があるが雅子妃には『生活』がない。
 無限の自由の只中にあって、それゆえに自由を失っている。
 ご病気の正体はこれである。/
 『裸の王様』という言葉があるが、ご自分ではまったく気がついていないものの、外交官のライフスタイルを失ったという嘆きやぼやきが思うに唯一の生き甲斐となり、夫への怨みや脅迫となり、与えられた花園の中を好き勝手に踏み歩く権利意識になっていると思われる
 …、学歴も高く才能もあるといわれて久しいのにほとんど目ぼしい活動もなく、子供の付き添い登校にひどくこだわって顰蹙を買ったのも、理由ははっきりしている。
 『生活』のないところにどんなライフワークも生まれようがないからである。/」p.41〜p.42。
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 ⑤「妃殿下に皇族として生きる覚悟が生じたときにはじめて彼女の『生活』が開始する。
 あるいは、ご離婚あそばされ、一般民間人になられたなら、そこでも『生活』が始まることは間違いない。
 その中間はない。
 どっちつかずの真中はない。
 あれかこれかの二つに一つで、選択への決断だけが彼女に自由を与える。/
 これがどうしてもお分かりならないでいる。
 そのために現代社会では起こり得ない次のような奇怪な絵図が展開されている。/
 「雅子妃の愛子さま付き添い登校」等…。
 「…、つい先頃まで毎日のように学習院初等科の校門前で行われた…珍妙な儀式は、封建時代の悪大名の門前を思わせる、たしかに ”異様” の一言でしか言い表せない光景である。
 こんな出来事がわれわれの現代社会に立ち現れていたことはまことに嘆かわしいし、恥しい。/」
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 参考。→即位祝賀奉祝曲・嵐「Ray of Water」(作曲・菅野よう子)、2019年11月9日
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