池田信夫ブログマガジン2022年4月25日号「なぜ反ワクチンが反ウクライナになるのか」=同・Agora 2022.04.19。
一 これは、馬渕睦夫の2021年秋の書物に対する批判だ。
馬淵の本はいくつか所持しているが、まともに読んだことはない。
こんな奇妙なこと(オカルト的なこと)を書く人なのだと間接的に知った。
馬渕によると(その紹介をする池田によると)、「世界の悪い出来事」は全てDS=Deep State の陰謀で、このDS の正体は「国際共産主義運動とユダヤ金融資本とグローバル企業の連合体」らしい。
表題によると、馬渕は「反ウクライナ」のようだが、だとすると「親ロシア」で、ロシアへの厳しい対応をしていないので「親中国」でもあるのだろうか。とすると、「国際共産主義運動」への敵意らしきものとの関係はどうなるのだろう。
残念ながら、池田信夫の言及だけでは分からない。と言っても、馬淵のこの書物を購入して読む気もない。
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二 池田信夫は、元ウクライナ大使の馬淵が「B級出版社」(池田は「ワック」をこう称する)から本を出す「ネトウヨ」となった背景をこう推測する。
「精神疾患にかかった」とは考え難い。「右翼メディアも売れっ子になって、彼の右翼的信念がだんだんと強まった」のだろう。徐々に「過激」になるのは「よくあること」。「特にネトウヨ界隈では、穏健な右翼は目立たないので、だんだん過激にな」り、「まともなメディアには出られなくなるので、…ますます過激になる」という「悪循環」に入る。
これは、相当に考えられ得る想定だ。「売れっ子」だとは感じていなかったけれども。
「ネトウヨ界隈」の雑誌類等の中で何とか「角を付けて」、だが「右翼」たる基本は失わないで泳いできた一人は、西尾幹二だろう。
但し、池田信夫の「ネトウヨ」概念は少し単色すぎるきらいはある。
池田によると、櫻井よしこも西尾幹二も、そして佐伯啓思も、きっと「ネトウヨ」に入るのだろう。正確な叙述を知らないが、近年に懸命に日本人・ユダヤ人同祖論を展開しているらしき「つくる会」第二代会長・田中英道もいる。
だが、それぞれに、たぶん馬渕も含めて、違いはある。〈日本会議〉との距離も異なるし、「皇国史観」で一致しているかも疑わしいし、一致していてもその「皇国史観」の中身は同じでないだろう。
もう一人、遅れてきた「ネトウヨ」の名を思い出した。Agora で表向きは池田と親しいのかもしれない、八幡和郎。
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一 これは、馬渕睦夫の2021年秋の書物に対する批判だ。
馬淵の本はいくつか所持しているが、まともに読んだことはない。
こんな奇妙なこと(オカルト的なこと)を書く人なのだと間接的に知った。
馬渕によると(その紹介をする池田によると)、「世界の悪い出来事」は全てDS=Deep State の陰謀で、このDS の正体は「国際共産主義運動とユダヤ金融資本とグローバル企業の連合体」らしい。
表題によると、馬渕は「反ウクライナ」のようだが、だとすると「親ロシア」で、ロシアへの厳しい対応をしていないので「親中国」でもあるのだろうか。とすると、「国際共産主義運動」への敵意らしきものとの関係はどうなるのだろう。
残念ながら、池田信夫の言及だけでは分からない。と言っても、馬淵のこの書物を購入して読む気もない。
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二 池田信夫は、元ウクライナ大使の馬淵が「B級出版社」(池田は「ワック」をこう称する)から本を出す「ネトウヨ」となった背景をこう推測する。
「精神疾患にかかった」とは考え難い。「右翼メディアも売れっ子になって、彼の右翼的信念がだんだんと強まった」のだろう。徐々に「過激」になるのは「よくあること」。「特にネトウヨ界隈では、穏健な右翼は目立たないので、だんだん過激にな」り、「まともなメディアには出られなくなるので、…ますます過激になる」という「悪循環」に入る。
これは、相当に考えられ得る想定だ。「売れっ子」だとは感じていなかったけれども。
「ネトウヨ界隈」の雑誌類等の中で何とか「角を付けて」、だが「右翼」たる基本は失わないで泳いできた一人は、西尾幹二だろう。
但し、池田信夫の「ネトウヨ」概念は少し単色すぎるきらいはある。
池田によると、櫻井よしこも西尾幹二も、そして佐伯啓思も、きっと「ネトウヨ」に入るのだろう。正確な叙述を知らないが、近年に懸命に日本人・ユダヤ人同祖論を展開しているらしき「つくる会」第二代会長・田中英道もいる。
だが、それぞれに、たぶん馬渕も含めて、違いはある。〈日本会議〉との距離も異なるし、「皇国史観」で一致しているかも疑わしいし、一致していてもその「皇国史観」の中身は同じでないだろう。
もう一人、遅れてきた「ネトウヨ」の名を思い出した。Agora で表向きは池田と親しいのかもしれない、八幡和郎。
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