10月初旬の「遷宮」について、テレビは当初の予想よりは丁寧に報道していた。しかし、神宮(伊勢神宮)と天皇(家)との関係に触れたのは全くかほとんどなかったようだ。臨時祭主の黒田清子さんとの語りかテロップが入っても不思議ではないシーンにも、そのようなものはなく、映像だけが彼女を映し出していた。
また、内宮の遷御の儀に内閣総理大臣・安倍晋三が「出席」したことを知り、そのような事前の知識がなかったので驚いた。かつまた神道という特定の宗教の祭事への出席であるので、憲法上の<政教分離>原則との関係を問題にする者がいても不思議ではないのに、そのような論調はまったく出てこなかったようであることも印象に残った。
さて、古くなるが、2008年の春頃にこの欄で何度か、伊勢神宮・天皇(家)・政教分離について言及している。
・日本の起源・天皇と「神道」(3/25)
・伊勢神宮「式年遷宮」と天皇(家)(3/27)
・天皇制度と「宗教」-伊勢神宮式年遷宮費用問題から発展させて(4/04)
・天皇(家)と神道・神社の関係、そして政教分離(4/15)
・天皇(家)と神道・神社の関係、そして政教分離-つづき(4/16)
・天皇(家)と神道・神社の関係、そして政教分離-つづき2(4/18)
・1945-1947年の神社と昭和天皇(4/19)
・天皇(家)と神道・神社の関係、そして政教分離-つづき3(4/20)
・天皇(家)と神道・神社の関係、そして政教分離-つづき4(4/21)
・日本共産党系の藤谷俊雄=直木孝次郎・伊勢神宮(新日本新書)-1(4/24)
・日本共産党系の藤谷俊雄=直木孝次郎・伊勢神宮(新日本新書)-2(4/24)
・天皇・神道・政教分離-つづき4(4/26)
ほかに、この時期には、つぎのようなものも書いていた。 ・長部日出雄の「神道」論(諸君!5月号)と石原慎太郎「伊勢の永遠性」(4/28)
神道関係者、とくに伊勢神宮や神社本庁関係者には自明のことを多く書いているとは思うが、5年以上前によく勉強(?)したものだという個人的な感慨も湧くので、関係者や専門家以外の方々には参照していただきたい。なお、別の時期にも同様のテーマを集中的に書いたかもしれないが、たまたまこの辺りの時期の古い書き込みを見る機会があったので、2008年3月下旬~同4月の書き込みに限っている。
・戦後日本を支える「大ウソ」-非武装・政教分離(4/05)