〇たぶん衆院解散の7/21の夜のTBS系「ニュース23」にTBS政治部長とかの岩田(と聞こえた)某が登場し、その日に麻生太郎首相が民主党について党大会や議員総会の会場に日本国旗を掲げない政党だと批判的に指摘したことを捉えて、<保守層に訴えたいのだろうが、国旗掲揚は(国民の)義務ではないと言っていた筈なので違和感をもった>旨の、頓珍漢な民主党擁護発言をしていた(記憶による)。
「国家」機構以外には日本国旗掲揚の義務はないとはいえるだろうが、大会等の場所に日本国旗を掲揚しているか否かは、どのような政党かを知るための参考材料にはなる。国旗不掲揚の真偽は確認していないが、事実だとすれば、民主党の<無国籍>ぶり、あるいは反<国歌・国旗>運動をしている日教組等との「連帯」ぶり、という民主党の性格を知る上でなかなか有益だ。
<日本国旗を掲揚できない民主党>、これは自民党等によるアンチ・キャンペーンの一つにしてよいのではないか。
それにしても、上のようなことを言って自民党・首相批判するのが、東京キー局の「政治部長」なのだ。こんな程度の人物たちがテレビの「政治」報道や「政治」関係番組を作っているのだから、日本の政治が、そして有権者の行動が歪められないわけはない、と奇妙に納得する。
〇月刊正論8月号(産経新聞社)の潮匡人の連載「リベラルな俗物」は今回は上野千鶴子をターゲットにし、「私怨が蠢く不潔で卑猥なフェミニスト」と題する(p.188-)。
ご苦労な文章で、なるほど上野は「私怨が蠢く不潔で卑猥な」人物なのだろうが、潮匡人の手の負えない対象でもあるようだ。
上野千鶴子を論じるならば、その「遊び」本は除いて、上野・家父長制と資本制―マルクス主義フェミニズムの地平(岩波・1990)、上野・ナショナリズムとジェンダー(青土社、1998)あたり、とくに前者を対象にし、その<フェミニズム>の具体的内容自体を批判すべきだろう。
上野千鶴子は、<非日本共産党系、マルクス主義的フェミニスト>だ。少なくとも、マルクス主義を利用して自らの「フェミニズム」体系?を構築しようとした人物だ。<非日本共産党系>又は<非組織系>だからこそ、マルクス主義的又は「左翼」であっても(あるいは、だからこそ)東京大学が受容したのだ。
こうしたより本質的部分に、潮匡人の分析等は説き及んでいない。
〇月刊WiLL9月号(ワック)で櫻井よしこ(「自民党に求められる覚悟」、p.60-)が「…突発的なことでもない限り、八月の選挙で民主党政権が誕生するのは避けられないだろう」とすでに書いているくらいだから(?)、八月末選挙の結果はすでにほとんど明らかなのだろう。
自民党等政権のままで日本がよくなる保障は全くないが、民主党政権又は民主党中心政権が誕生すれば日本が<ますます悪くなる=消尽し・解体していく>のはほとんど明らかだ。当たり前のごとく、「民意・ミンイ」あるいは「民主主義」が<最善の・最も合理的な・最も正しい>選択・決定をもたらすわけではないことを指摘しておく必要がある。朝日新聞が推進し、日本共産党が容認している方向なのだから、なおさらだ。些か単純化しすぎだろうが、朝日新聞や日本共産党が主張又は容認する方向に日本が向かえば日本にロクなことはない、というのが<戦後日本の普遍的な鉄則>であることを想起する必要がある。
多数派になるだろうと又は当選者が増加するだろうと<マスコミ>等で予想されている、そのような<空気を読んで>投票先政党を決める有権者が投票者の少なくとも5%はいそうだ(ひょっとすれば20%程度だろうか)。その5~20%によって、選挙の当落が決せられる-こんな馬鹿馬鹿しい現象はない。「民主主義」には、「国民の皆様」の判断にはとっくに幻滅しておくべきだろう。しかし、政治家もマスコミも「国民の皆様」にそんなことを公言できない。
マニフェストの基本的項目に「防衛」の項がない政党・民主党が中心となった政権ができる……、まともな状況になるために、あと何年かかるのだろうか。取り返しがつくのならばまだよいのだが。
日本共産党と社会民主党の議席減少(ますますの「泡沫政党化」)だけが楽しみであるとは、何とつまらない選挙だろう。
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