宮地健一のHPからさらにリンクして、「フランス共産党の党勢の推移について」との資料が掲載されているサイトへ。→
そのサイトは九条改憲反対の立場のようだが、「最近、偶然、ル・モンド紙のデーターベースで資料を発見した」というデータが真っ赤なウソではないだろう。
それによると、次のとおり。
「 1981年 2006年
地方議員 28,000 13,000
上院議員 23 23
下院議員 44 22
人口3万以上市の市長 72 30
欧州議会議員 19 2
党員 710,000 134,000」
以下は、大統領選挙第1回投票の得票率(%)
「1981-15.48、1988-6.86、1995-8.73、2002-3.37」 2007-2%未満
最後に下院選得票率(%)
「1981-16.13、1986-9.69、1988-11.15、1995-9.14、1997-9.84、2002-4.76」
フランス社会党のミッテランが大統領になったのは1981年だった(第一次)。上のとおり当時は仏共産党は第1回投票で16%の支持があり、同党は第二回投票ではミッテランを支持したので、同政権はまさに社・共連立の政権だった。日本共産党が全国平均で15-16%の投票を獲得したことはない。当時は(1980年代前半は)ユーロ・コミュニズムとか言って、英国や(西)ドイツは別だが、フランスとイタリアの共産党には勢いがあり、現実の国内政治への影響力もあった。
だが、イタリア共産党はソ連崩壊とともに崩壊して「左翼民主党」とかに名称変更した。また、名前だけは同じのフランス共産党の衰退ぶりは、上のように疑うべくもない。日本共産党の全国平均獲得投票率をも下回り、5%以下になっている。大統領選第1回投票での得票率が2%未満(上の緑字)だったということは、このブログで既に書いたが、今年の大統領選後の読売の記事の中の何気ない、しかし明確な情報にもとづく。
この25年間で上院議員数だけは変わっていないようだが、地方議員数・下院議員数は半減し、欧州議会議員数は19→2となり、党員数は71万→日本共産党党員数よりも少ない13.4万だ。
この趨勢が続くと、フランス共産党は日本共産党よりも早く解体・消滅するのではないか。
大統領選得票率がソ連崩壊後に少し上がっているのは不思議だが、全体としてはおそらく、ソ連・東欧「共産党」体制の崩壊の影響が大きかったものと思われる。何しろ、パリとモスクワ、フランスとソ連(ロシア)は地続きで、日本とモスクワ間よりも近いし、広義の欧州人、もともとは広義のキリスト教国という点では共通性があったのだ。
それに比べて、わが日本は、とまた書きたくなる。ソ連・東欧「共産党」体制崩壊の影響はイタリアやフランスに対するほどには全く及んでいない。相変わらずのマルクス主義者もいる。欧州では<冷戦>は終わったかもしれないが、東アジアでは続いている。
共産党やそれに客観的には追随している新聞社などが存在しない国で生活したいものだ。いや、日本をそういう国にしなければ、日本に将来はないだろう。
そのサイトは九条改憲反対の立場のようだが、「最近、偶然、ル・モンド紙のデーターベースで資料を発見した」というデータが真っ赤なウソではないだろう。
それによると、次のとおり。
「 1981年 2006年
地方議員 28,000 13,000
上院議員 23 23
下院議員 44 22
人口3万以上市の市長 72 30
欧州議会議員 19 2
党員 710,000 134,000」
以下は、大統領選挙第1回投票の得票率(%)
「1981-15.48、1988-6.86、1995-8.73、2002-3.37」 2007-2%未満
最後に下院選得票率(%)
「1981-16.13、1986-9.69、1988-11.15、1995-9.14、1997-9.84、2002-4.76」
フランス社会党のミッテランが大統領になったのは1981年だった(第一次)。上のとおり当時は仏共産党は第1回投票で16%の支持があり、同党は第二回投票ではミッテランを支持したので、同政権はまさに社・共連立の政権だった。日本共産党が全国平均で15-16%の投票を獲得したことはない。当時は(1980年代前半は)ユーロ・コミュニズムとか言って、英国や(西)ドイツは別だが、フランスとイタリアの共産党には勢いがあり、現実の国内政治への影響力もあった。
だが、イタリア共産党はソ連崩壊とともに崩壊して「左翼民主党」とかに名称変更した。また、名前だけは同じのフランス共産党の衰退ぶりは、上のように疑うべくもない。日本共産党の全国平均獲得投票率をも下回り、5%以下になっている。大統領選第1回投票での得票率が2%未満(上の緑字)だったということは、このブログで既に書いたが、今年の大統領選後の読売の記事の中の何気ない、しかし明確な情報にもとづく。
この25年間で上院議員数だけは変わっていないようだが、地方議員数・下院議員数は半減し、欧州議会議員数は19→2となり、党員数は71万→日本共産党党員数よりも少ない13.4万だ。
この趨勢が続くと、フランス共産党は日本共産党よりも早く解体・消滅するのではないか。
大統領選得票率がソ連崩壊後に少し上がっているのは不思議だが、全体としてはおそらく、ソ連・東欧「共産党」体制の崩壊の影響が大きかったものと思われる。何しろ、パリとモスクワ、フランスとソ連(ロシア)は地続きで、日本とモスクワ間よりも近いし、広義の欧州人、もともとは広義のキリスト教国という点では共通性があったのだ。
それに比べて、わが日本は、とまた書きたくなる。ソ連・東欧「共産党」体制崩壊の影響はイタリアやフランスに対するほどには全く及んでいない。相変わらずのマルクス主義者もいる。欧州では<冷戦>は終わったかもしれないが、東アジアでは続いている。
共産党やそれに客観的には追随している新聞社などが存在しない国で生活したいものだ。いや、日本をそういう国にしなければ、日本に将来はないだろう。