一 西尾幹二・歴史の真贋(新潮社、2020). p.354-5。
私は「ニーチェの影響を受けた日本の一知識人に過ぎない」。
「それでも、ニーチェが私の中で特別な位置を占めていることは、否定できない」。
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二 ニーチェとロシア革命・ボルシェヴィキでないが、<ロシア文学>への影響を考察する、以下の研究書もある。概要を目次等に基づいて紹介する。むろん、<文学>は人間観、政治と無関係ではなく、多少捲っただけでも、Lunacharsky やGorky の名がしばしば出ている。
章・節の表題に出てくる、ディオニュソス(Dionysos)とは、ニーチェが『悲劇の誕生』(Die Geburt der Tragödie)でアポロン(Apollon)と対比させているギリシア神話上の「神」。
西尾幹二には、30歳を超えての仕事だったと見られる、同訳『悲劇の誕生』(中公クラシックス、2004年/原訳書、1966年)がある。
以下の「章」・「節」の語は原英語書にはなく、「節」には数字番号すらない。
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Edith W. Clowes, The Revolution of Moral Consciousness -Nietzsche in Russian Literature,1890-1914 (Northern Illinois University Press、1988/Paperback 2018).
(表題試訳/道徳意識の革命—ロシア文学におけるニーチェ、1890-1914。)
第1章/ロシア文学へのニーチェの影響という問題。
第2章/先駆者たち。
第1節/道徳に関するニーチェ哲学。
第2節/ニーチェを読む前提条件。
第3章/初期のニーチェ受容。
第1節/検閲官・独裁者・普及者。
第2節/大衆的ニーチェ主義。
第4章/人民主義者(Populist)から人民芸術へ。—超人と自己決定という神話。
第1節/神話を生かす。
第2節/神話を教える。
第5章/神話的象徴主義者(The Mystical Symbolists)。—ディオニュソス的(Dionysian)キリスト教文化の形成。
第1節/D.メレシュコフスキー(Dmitry Merezhkovsky)の新しいキリスト。—「魂」と「肉体」の統合。
第2節/地下のキリスト。—キリスト・ディオニュソスの神話。
第3節/ベリュイ(Belyi)と磔にされたディオニュソス。
第6章/革命的ロマン主義(The R.- Romantics)。
第1節/創造的意思のゴーリキ(Gorky)による神格化。
第2節/人民主義的(Populist)神話の再活用。
第7章/結語。
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私は「ニーチェの影響を受けた日本の一知識人に過ぎない」。
「それでも、ニーチェが私の中で特別な位置を占めていることは、否定できない」。
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二 ニーチェとロシア革命・ボルシェヴィキでないが、<ロシア文学>への影響を考察する、以下の研究書もある。概要を目次等に基づいて紹介する。むろん、<文学>は人間観、政治と無関係ではなく、多少捲っただけでも、Lunacharsky やGorky の名がしばしば出ている。
章・節の表題に出てくる、ディオニュソス(Dionysos)とは、ニーチェが『悲劇の誕生』(Die Geburt der Tragödie)でアポロン(Apollon)と対比させているギリシア神話上の「神」。
西尾幹二には、30歳を超えての仕事だったと見られる、同訳『悲劇の誕生』(中公クラシックス、2004年/原訳書、1966年)がある。
以下の「章」・「節」の語は原英語書にはなく、「節」には数字番号すらない。
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Edith W. Clowes, The Revolution of Moral Consciousness -Nietzsche in Russian Literature,1890-1914 (Northern Illinois University Press、1988/Paperback 2018).
(表題試訳/道徳意識の革命—ロシア文学におけるニーチェ、1890-1914。)
第1章/ロシア文学へのニーチェの影響という問題。
第2章/先駆者たち。
第1節/道徳に関するニーチェ哲学。
第2節/ニーチェを読む前提条件。
第3章/初期のニーチェ受容。
第1節/検閲官・独裁者・普及者。
第2節/大衆的ニーチェ主義。
第4章/人民主義者(Populist)から人民芸術へ。—超人と自己決定という神話。
第1節/神話を生かす。
第2節/神話を教える。
第5章/神話的象徴主義者(The Mystical Symbolists)。—ディオニュソス的(Dionysian)キリスト教文化の形成。
第1節/D.メレシュコフスキー(Dmitry Merezhkovsky)の新しいキリスト。—「魂」と「肉体」の統合。
第2節/地下のキリスト。—キリスト・ディオニュソスの神話。
第3節/ベリュイ(Belyi)と磔にされたディオニュソス。
第6章/革命的ロマン主義(The R.- Romantics)。
第1節/創造的意思のゴーリキ(Gorky)による神格化。
第2節/人民主義的(Populist)神話の再活用。
第7章/結語。
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