一昨日に安さと目次見出しを見て古書で買った小浜逸郎・「男」という不安(PHP新書、2001)の第三章をその日の夜に読んでいると歯切れもよく面白いので、昨日行った軍艦、イヤ船舶のような形の巨大施設内の書店で同・やっぱりバカが増えている(洋泉社新書、2003)を買い、上野千鶴子批判の全部と立花隆批判の中途まで読んだ。初めての著者だがもっと買い込む予感がする。楽しませる文章が書ける人で、「自由」そうなので歴史・社会の見方についても示唆を得られるだろう。いったい何冊を平行して読んでいるのか、と自問すると恐いが。
 TBS・某氏の番組については、出版後すみやかに読んだ中宮崇・天晴れ!筑紫哲也…(文春新書、2006.02)は超ド級に面白く(ある意味では超気持ち悪く)、一気に読み終えた。TBS・某氏のニュース23はまず観ないので、1年に1度くらい、かかるウォッチング本を貴重な歴史的記録として、文春は(でなくてもよいが)中宮崇によって(でなくてもよいが)発行してほしいものだ。全ての月刊雑誌を読めないのと同様、全てのニュース番組なんて見られないのだから。また、実際に視聴するよりもあとから本で読む方が精神衛生にはまだよさそうだ。中宮崇(でなくてもよいが)と文春さん(でなくてもよいが)、よろしく。
 靖国参拝問題でふと思う。個々の首相の個人的判断で可変的なものであってよいのか。東京裁判、「戦犯」、合祀、憲法等々の意味・関係等々を国・国家として整理し統一させておくのが本来だ。小泉首相の釈明・理由づけも完璧とは思えない。内閣法制局・外務省等々、本来なら行政官僚・外務-・法制-が首相をサポートすべきだ。一政治家・一個人のときどきの判断に重要な事項の決定が委ねられるのは好ましくなく、ときには危険だ。内閣法制局は首相靖国参拝の合憲性につき統一解釈を示せ。