秋月瑛二の「自由」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

2010参院選挙

0898/朝日新聞社説6/02等と6/03の落差・矛盾を朝日新聞社員は自覚せよ。

 6/02にこの欄で紹介したように、朝日新聞5/29社説は次のように明確に書いていた。
 ・「…旧時代の『政局』的視点から首相の進退を論じるのは惰性的な発想である」。
 ・「鳩山首相が退いても事態が改善されるわけではないし、辞めて済む話でもない。……。そのいばらの道を、首相は歩み続けるしかない」。
 朝日新聞6/02社説は次のようにも明確に主張していた。
 ・「首相退陣論―これで逆風はかわせない 目前の参院選を何とか乗り切るために、鳩山由紀夫首相に辞めてもらう。そういう狙いが見え見えである。考え違いというほかない」。
 ・「昨年の政権交代の大義は、……首相の座を『たらい回し』してきた自民党政治との決別」だった、「政治の質を根本的に変える試みの意義は大きい」。/ 「そうした政治の流れから誕生した首相を退陣させようというのなら、早期に衆院解散・総選挙を実施し、有権者に再び政権選択を求めるべきではないか。それなしに『たらい回し』に走るのは、民主党の自己否定に等しい」。
 衆院解散・総選挙なくして衆議院の多数議席を背景に首相の座を「たらい回し」するのは「民主党の自己否定に等しい」と主張していたのだ。
 しかるに、鳩山由紀夫が退陣表明した翌朝6/03の朝日新聞社説は何と書いたか?
 「鳩山首相が退いても事態が改善されるわけではないし、辞めて済む話でもない。……。そのいばらの道を、首相は歩み続けるしかない」(上掲)という立場からの批判はどこにもない。
 「再び政権選択を求める」ことなく「『たらい回し』に走るのは、民主党の自己否定に等しい」と明確かつ偉そうに(?)書いた、その主張はどこへ行ったのか??
 朝日新聞という新聞は、本当に厚顔無恥だ。6/03社説では、掌を返したように、次のように書いた。
 ・「歴史的な政権交代の意義を無駄にはできない。今回のダブル辞任が『平成維新』の出直しに資するなら、必要な通過点だと考えるべきだろう。/問題はすべてこれからである」。
 前の日に「考え違い」、「民主党の自己否定」 と書いておきながら、翌日には、この新聞は、(いちおうの条件つきながら)「必要な通過点だと考えるべきだろう」と、鳩山辞任表明と民主党を擁護したのだ。何という節操のなさ!! 恥ずかしくないのだろうか。
 ぬけぬけと、「問題はすべてこれからである」とも書いた。
 これは、前日までの(上に紹介したような)社説の主張・内容はすべて御破算する、との居直りも含んでいるのだろう。
 また、「再び政権選択を求める」=衆議院解散・総選挙による首相の交代を主張していたはずなのだが、6/03社説は最後に、とってつけたように次のように付記した。
 ・「…一定の判断材料を国民に示したうえ、なるべく早く解散・総選挙をし、信を問うのが筋である」。
 <たらい回し>=民主党の自己否定という見解が、ここではなくなり、、「再び政権選択を求める」のは「なるべく早く」と一気に後退した。
 <なるべく早く>とは、いったいどのくらいの早さなのだろう。民主党に対する、何とやさしい、物わかりのよい、<変調>なのだろう。面白いが如き論調の変化だ。所詮、朝日新聞とはこの程度の新聞なのだ。この<左翼・親中>新聞が2000万ほどの読者を持っているらしいのだから(販売部数×3)、日本が奇妙な方向へと堕しつづけるのも不思議ではない。
 近づく参議院選挙に関するこの新聞の社説や報道ぶりが<客観的>であるはずがない。輿石某が日教組・教員運動について語ったらしいように、<政治的中立性(・客観性)>が、この<政治団体>でもある新聞社にあるはずはない。

0802/憲法改正による天皇制度廃止を可能にする議席を民主党等に与えてよいのか。

 民主党300-320?、自民党100-140?。こうした予想を見ていると、民主党(中心)政権の与党は320という、衆院議席の2/3を超えそうだ。
 来年の参院選でも与党側(民主党ら)が勝利してしばらくは衆議院議員選挙がないとすると、大いに危惧されるのは、憲法改正による「天皇」条項の削除、すなわち、公的又は憲法秩序としての<天皇制度>の廃止への動きだ。国会が各議員2/3以上の多数で「天皇」条項の削除=<天皇制度>の廃止を発議すれば、今の国民は過半数でもってそれを支持しかねないと思われる。
 すでに天皇・皇室(制度)に対する攻撃がなされていることは知られている。もともと日本共産党は戦後当初から(いや戦前から)「天皇制」を(本音では)廃止したかっただろうし、現在の社民党も同様に見える。民主党の中にもこれを積極的に推進したいはずの「左派」議員はいる。
 また、今年のNHK番組の中に<反天皇>宣伝と見られるものがいくつかあったことも周知のこと。朝日新聞はイザとなれば(?)<天皇制度>廃止に賛成するに決まっている。岩波書店も同様。
 そのうち、皇族のための皇居は広すぎる、「主人公・国民」にもっと利用させよ、皇居下に地下鉄を走らせれば速く・近くなる、皇族への国費出費は多すぎる、皇族にも人権を、天皇陛下をもっとお楽に(現憲法上の公務なしにしてもっぱら祭祀に)、等々の意見が、共産党・社民党・民主党「左派」系や、朝日新聞・岩波書店お気に入りの「学者・知識人」、あるいは一般「庶民」の声として、チラホラと出てくるようになるのではないか。
 きっと誰かが、あるいは何らかのグループが、国会の多数を利用しての<天皇制度>廃止の策謀を仕掛けるに違いない(すでになされている可能性も高い)。
 改憲=憲法改正は九条(2項)改正をほぼ意味するとして反対する者たちの中には、「第一章・天皇」の削除ならば改憲大賛成の者も多いだろう。
 <天皇制度>廃止とは、「日本」国家の喪失、亡国に他ならないだろう。この方向へ動いていくのを強く憂慮せざるをえない。
 (なお、「天皇制」は勿論<天皇制度>という語の使用にも、「制度」ではないとの理由で反対する論者がいる。では、どう表現すればよいのか。一つの公的「制度」であることに違いはないのではないか。)

ギャラリー
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  • 2293/レフとスヴェトラーナ18—第5章①。
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  • 2286/辻井伸行・EXILE ATSUSHI 「それでも、生きてゆく」。
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  • 2283/レフとスヴェトラーナ・序言(Orlando Figes 著)。
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  • 2152/新谷尚紀・神様に秘められた日本史の謎(2015)と櫻井よしこ。
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