秋月瑛二の「憂国」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

韓国

1428/北村稔・第一次国共合作の研究(1998)の一部など。

 一 北村稔(1948~)の書物は、文春新書の<南京事件>に関するものが読んだ最初で、韓国・北朝鮮について詳しい西岡力らとともに、それぞれ中国や韓国(・朝鮮半島)についての専門家だと思っていた。
 しかし、北村稔の中国に関する別の書物を一読して、この人はマルクス主義あるいは共産主義についてもよく理解している人ではないか、と感じた。
 同じことは西岡力についてもいえ、2016年の中西輝政との共著(対談)を読んで、反共産主義のしっかりした人だろうと感じた。*中西輝政=西岡力・なぜニッポンは歴史戦に負け続けるのか(日本実業出版社、2016)。
 中国や韓国に対する<民族的>批判・蔑視を基礎にしたような本もあることから中国・韓国本読みを少しは敬遠していたのだが、北村や西岡の本は、これからもっとじっくりと読む必要があると思っている(この二人のほとんどの公刊書物をおそらく所持はしている)。
 北村稔や西岡力は、おそらくこれまでのかつ現在の日本共産党について、当然に知識をもち、何らかの見解・意見をもっているだろう。にもかかわらずそれがおそらく公言されていない理由の一つは、この人たちが現在なお<(特定の大学の)大学教授>という肩書きをもち、それぞれの専門分野があり、専門分野外に口出すのを避ける、という気持ちがあることにある、とも思われる。西岡の中西輝政との対談本は、大きな例外なのではないか。
 <容共左翼>学者の中には、山口二郎とか中島岳志とか、同志社大学の浜矩子とか、他にも多数、国公立大学在職者も含めて、平気で<政治的・党派的>発言をしているものもいるのに、<保守>派らしき学者・研究者たちは、何と奥ゆかしい ?ことだろう。
 上は、北村稔と西岡力を同列に並べるものではない。同じグループに括ってしまうものではない。
 二 さて、北村稔・第一次国共合作の研究-現代中国を形成した二大勢力の出現-(岩波、1998)。
 その本文の冒頭近くに、ロシア共産党を主語としたつぎの文章がある。p.3。
 「ロシア共産党」は1919年にコミンテルンを作って「世界共産主義運動の中央機関とした」。「ロシア共産党は中国内の親ソ勢力の獲得にも努力し、中国国民党に着目してコミンテルン指揮下の中国共産党との合作を推進し、第一次国共合作を成立に導く」。
 さらに続けていう。p.3-4。
 「第一次国共合作は、…ロシア共産党支配下のコミンテルンおよびソ連政府の極東戦略と、…中国国民党の政治政略の合体であった」。「コミンテルン指揮下の中国共産党員たちは、独自の展開を志向しつつもコミンテルンとソ連政府の極東戦略のもとに行動する」。 
 とくに目新しいことはないが、あらためて、複数の国共合作を経ての中国共産党の勝利、毛沢東の権力奪取、1949年の共産中国成立は、コミンテルン、そしてロシア共産党の存在がなければ生じなかっただろうことを確認したい。
 そして、ロシア共産党(ボルシヴィキ)の勝利とコミンテルン創設は、まさしくレーニンが主導したもので、レーニンが最高指導者の「陰謀家」集団によるロシア「10月革命」の勃発とロシア共産党の権力掌握・維持がなければ発生しなかっただろうことも、歴史的にみて明らかだと思われることも確認したい。
 ロシア「革命」がなければ、中国「革命」・<社会主義>中国もなかったのだ。
 中国共産党も日本共産党も「その祖」は間違いなく、レーニン・ロシア共産党そしてコミンテルンにある。そして、現在もなお、<現実>に、大小の違いはあれ、影響を与えている。理論的には、あくまでもレーニンを経由してマルクスに行き着くのだと思われる(但し、日本共産党・不破哲三は直接のマルクス回帰も試みているようだ)。
 両党は、1998年に、<友党>関係を回復した。
 三 ロシア革命期からレーニンのネップ期までの具体的イメージを作りつつ、日本共産党の<大ウソ>連載を終えてしまいたいのだが、大幅に遅れている。
 ロシア「革命」のあとは中国「革命」のできるだけ詳細な過程を知ろうと思っており、上記の北村稔著も熟読したいのだが、さしあたりは積んでおく、あるいは広大な書庫(冗談だ)の中に紛れないように置いておかねばならない。
 *参照、北村稔・「南京事件」の探求(文春新書、2001)、北村稔・中国は社会主義で幸せになったのか(PHP新書、2005)、北村稔・中国の正体(PHP文庫、2015)。

1367/資料・史料-2015.12日韓「慰安婦問題」合意の一部の日本語文と<英訳公文>。

 2015.12.28日韓「慰安婦」問題合意の1(日本側)の(1)序文とアは、以下のとおりだった。
 「(1)岸田外務大臣による発表は,以下のとおり。
 日韓間の慰安婦問題については、これまで,両国局長協議等において、集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき、日本政府として、以下を申し述べる。」
 「ア 慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から,日本政府は責任を痛感している
 安倍内閣総理大臣は、日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する。
 以上の部分の英訳公文は、以下のとおり。「ア」は「(i) 」になっている。<出所はすべて、(日本)外務省HP>

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  (1) Foreign Minister Kishida announced as follows.
 The Government of Japan and the Government of the Republic of Korea (ROK) have intensively discussed the issue of comfort women between Japan and the ROK at bilateral meetings including the Director-General consultations. Based on the result of such discussions, I, on behalf of the Government of Japan, state the following:
   (i) The issue of comfort women, with an involvement of the Japanese military authorities at that time, was a grave affront to the honor and dignity of large numbers of women, and the Government of Japan is painfully aware of responsibilities from this perspective. As Prime Minister of Japan, Prime Minister Abe expresses anew his most sincere apologies and remorse to all the women who underwent immeasurable and painful experiences and suffered incurable physical and psychological wounds as comfort women.
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1359/資料・史料ー2015.12.28「慰安婦問題」日韓合意。

 日韓「慰安婦問題」外相合意 2015年12月28日
  <出所、(日本)外務省HP>
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 12月28日午後2時から3時20分頃まで,岸田文雄外務大臣は,尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官と日韓外相会談を行い,直後の共同記者発表において,慰安婦問題について以下のとおり 発表した。
 1
 (1)岸田外務大臣による発表は,以下のとおり。
 日韓間の慰安婦問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,日本政府として,以下を申し述べる。
  ア 慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり,かかる観点から,日本政府は責任を痛感している。
 安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する。
  イ 日本政府は,これまでも本問題に真摯に取り組んできたところ,その経験に立って,今般,日本政府の予算により,全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒やす措置を講じる。具体的には,韓国政府が,元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し,これに日本政府の予算で資金を一括で拠出し,日韓両政府が協力し,全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復,心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。
  ウ 日本政府は上記を表明するとともに,上記(イ)の措置を着実に実施するとの前提で,今回の発表により,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
 あわせて,日本政府は,韓国政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。
 (2)尹外交部長官による発表は,以下のとおり。
 韓日間の日本軍慰安婦被害者問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,韓国政府として,以下を申し述べる。
  ア 韓国政府は,日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取組を評価し,日本政府が上記1.(1)(イ)で表明した措置が着実に実施されるとの前提で,今回の発表により,日本政府と共に,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は,日本政府の実施する措置に協力する。
  イ 韓国政府は,日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し,公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し,韓国政府としても,可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて,適切に解決されるよう努力する。
ウ 韓国政府は,今般日本政府の表明した措置が着実に実施されるとの前提で,日本政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。
 2 なお,岸田大臣より,前述の予算措置の規模について,概ね10億円程度と表明した。
 3 また,双方は,安保協力を始めとする日韓協力やその他の日韓間の懸案等についても短時間意見交換を行った。
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 秋月注記-以下の①~③の、公式の英語訳文はつぎのとおり。<出所、(日本)外務省HP>
 ①「慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題」
 =the issue of comfort women, with an involvement of the Japanese military authorities at that time(, was --)
 ②「日本政府は責任を痛感している」
 =the Government of Japan is painfully aware of responsibilities
 ③「安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて、…、心からおわびと反省の気持ちを表明する」
 =as Prime Minister of Japan, Prime Minister Abe expresses anew his most sincere apologies and remorse

1318/政治・歴史・個人01。

 歴史(認識)と政治の関係について、いっとき考えた。
 結論は、第一、なるほど政治的目的をもって(この中には外交目的も含む)適切とはいえない歴史認識を示すことによって政治・外交がうまくいけばそれでよいと、現実的なまたは当面する政治目的を優先させてよいとする考え方もあるのかもしれない。
 だが、しかし、第二に、いくら例えば外交の相手方(国)を喜ばすことによって当面の政治的目的を達成したとしても、当面のそれのために、正しい、あるいは客観的に合理的な歴史認識を汚してしまうことは、長期的に見ても、日本国家のためにはならない、というごくふつうのものだった。
 少なくともその誤った歴史認識にもとづいて日本国家が過去を謝罪し、<日本は悪いことをしました>と認めるようなものであるならば。
 そしてとりわけ、それが国家を代表して内閣の長たる内閣総理大臣によって明言されるとすれば。
 安倍晋三首相は、昨年(2015年・平成27年)8月、そして12月、いったい何のために誤りを含む歴史認識を示してしまったのだろう。秋月瑛二はうんざりしてますます憂鬱になっている。こんな歴史理解をする政権のもとで、自分は生き、そしてやがて死んでいかなければならないのか。
 憂いは深い。ひどくいやな時代だ。

1302/歴史関係団体「性奴隷」声明と日本共産党。

 一 歴史科学協議会(れっかきょう)などの歴史関係団体の2015.05.25声明は、<日本軍による「慰安婦」強制連行>は「事実」だとしていわゆる河野談話を擁護するとともに、朝日新聞や元記者の植村隆を明確に応援している。
 その場合に「強制」はどのような意味で理解されているかが問題だが、次のように述べている。
 「強制連行は、たんに強引に連れ去る事例(…)に限定されるべきではなく、本人の意思に反した連行の事例(朝鮮半島をはじめ広域で確認)も含むものと理解されるべきである」。
 また、「慰安婦」とされた女性は「性奴隷」だったと述べたのち、次のように述べている。
 「近年の歴史研究は、動員過程の強制性のみならず、動員された女性たちが、人権を蹂躙された性奴隷の状態に置かれていたことを明らかにしている。さらに、『慰安婦』制度と日常的な植民地支配・差別構造との連関も指摘されている。たとえ性売買の契約があったとしても、その背後には不平等で不公正な構造が存在したのであり、かかる政治的・社会的背景を捨象することは、問題の全体像から目を背けることに他ならない」。
 つまり、「動員過程の強制性」がある場合のみならず、「たとえ性売買の契約があったとしても」、背後の「不平等で不公正な構造」・「政治的・社会的背景」を捨象しないで理解すれば、「強制」だった、と言っているようだ。
 このような「強制」概念の用法は、当初の概念の拡大・変質であり、かつ問題の本質をはぐらかすものだ。
 すなわち、もともとの問題・争点は、日本国家・日本軍による<慰安婦>とするための女性の「強制」連行があったか否か、もう少しだけ広く言っても、日本国家・日本軍によって<慰安婦>となるよう「強制」された女性がいたか否か、だったはずだ。
 にもかかわらず、この声明では、「本人の意思に反した連行」はすべて日本国家・日本軍によるものであるかのような不当な叙述をしており、また、背後に「日常的な植民地支配・差別構造」がある場合の「性売買の契約」もまた日本国家・日本軍による「強制」だったと理解している。
 ほとんどが日本共産党系団体だと思われるので別に驚きはしないが、「本人の意思に反した連行」はすべて日本国家・日本軍の「強制」、そして私人間の契約(あるいは私人間の勧誘・働きかけ等)であってもすべて日本国家・日本軍の「強制」だったというのだから、無茶苦茶だ。とても「歴史」を正視しているとは思えない。
 二 このような声明がなぜ出されのか。おそらくは、日本共産党中央による、歴史関係団体に属して役員等になっている同党構成員=日本共産党員に対する働きかけがあったものと思われる。したがって、たんに日本の大学の文科系学部の実態を問題視するだけでは足りないようだ。
 2014年08月以降、ネット情報によると、日本共産党の小池晃らは、次のような発言をしている。
 2014.08.10のフジテレビ番組で小池晃-「(「慰安婦」問題で問われている)強制性というのは、無理やり連れて来たかどうかという手段だけの問題ではない。甘言や人身売買などで、本人の意思に反して連れてくれば、それは強制です」。これは後日、新聞・赤旗に掲載されている。
 この部分は、上の声明における「強制」概念の用法とほとんどか全く同じだ。
 「甘言や人身売買などで、本人の意思に反して連れてくれば、それは強制」だ、というのは一瞬は分かりやすい表現かもしれない。<意思に反して=強制して>というのは通りやすいかもしれない。しかし、問題の本質は、「甘言や人身売買などで、本人の意思に反して連れてく」ることが日本国家・日本軍によってなされたか否かだ。日本共産党・小池晃の発言にはゴマカシ、あるいはペテンがある。
 なお、2014.10.21の国会委員会で山下芳生-「ひとたび日本軍『慰安所』に入れば、自由のない生活を強いられ、強制的に多数の兵士の性の相手をさせられた、性奴隷状態とされた事実は、動かすことができない」。
 ここでは「慰安所」内のことに「強制」という語が使われている。これまた、問題の本質をゴマカすものだ。
 ややはずれるが、このような言い方をすれば、当然に、小池晃や山下芳生は日本共産党(の上位者)によってこのような発言をするようにきっと「強制」されたのだろう、ということになる。
 三 というわけで、必ずしもはっきりはしないが、上の声明と日本共産党・小池晃発言は対応している。
 日本共産党・小池の発言内容を支持し補強するために歴史関係団体の声明が使われている、という見方をすることは不可能ではない。
 また、あらためて言えば、重大なのは、上の声明が「強制」の有無の判断に、「日常的な植民地支配・差別構造」、背後の「不平等で不公正な構造」、かかる「政治的・社会的背景」を持ち込んでいるこんでいることだろう。
 こんな論法を採ることが許されるならば、戦時中の現象はすべて日本国家・日本軍の「強制」だったということも可能になってしまう。呆れてしまう物言いだ。
 さらには、次のようにも言える。上の声明は、<戦後日本>の現在の、日本共産党が公然と存在する「政治的・社会的背景」のもとで、日本共産党によって「強制」されたものだ。そのような「強制」に喜んで従っているのかもしれないが。

1300/歴史関係16団体声明と池田信夫・黒田勝弘。

 一 文部科学省が国立大学に対して教員養成・人文社会系学部・院の「廃止」や社会的要請の高い分野への「転換」に努めることを要請する文書案を5/27に示した、という記事を読んで、池田信夫がたぶん同日に、<文系学部はいったん全廃>と書いていたことを連想した。池田信夫のブログサイト参照。
 池田信夫は5/27に、「文系の学部はいったん全廃したほうがいいと思う」と書いている。その理由、背景は、つぎのことだ。日本の歴史学研究会など歴史関係16団体が「『慰安婦』とされた女性は、性奴隷として筆舌に尽くしがたい暴力を受けた」などとして、慰安婦の「強制連行」の事実は朝日新聞による一部取消し等によっても変わらない、という旨の声明を発した。池田は、「性奴隷」の意味が分かっているのか等とし、こんな「歴史学者がまだ2000人(16団体には重複も多い)もいる」のを知って唖然として、上の感想に至っている。
 池田信夫の感覚は<まっとう(正気)>だ。歴史、とりわけ日本近代史の研究者・教員たちの<狂気>ぶりがここにも示されている。人文・社会系(教育学を含む)における<左翼アカデミズム>の支配を終焉させないと、日本の正常化はむつかしい。あるいは日本の正常化を阻む「左翼人士」たちが、とりわけ大学の人文・社会系学部での教育や教師・学生関係(という人間関係)によって、依然として執拗に生み出されている。この現象は、大学以外の社会諸分野では見られない現象だと思われる。
 二 産経新聞5/30黒田勝弘の小記事によると、上の歴史関係16団体-「会員約6900人」としている-の「慰安婦問題で安倍政権を非難する声明」は韓国では大々的に報じられ、日本のメディアがそれに大きな関心を示していないことに不満があるらしい。
 黒田勝弘は、このような反応の違いは、韓国では「学者」の地位が高く、声明類も重みがあるのに対して、日本ではそれほどでもない、つまり「単に学者を見る目が違うだけの話」だ、とまとめている。
 黒田の分析は、やや物足りない。もともと歴史関係16団体の会員の中には教師ではあっても厳密には又は狭くは「学者」ではない人物も含まれていると思われる。
 それは別としても、韓国での学者・教授たちの地位の相対的な高さはそのとおりかもしれないが、日本での「左翼」歴史学者たちの主張、ここでは<慰安婦の「強制連行」の事実>を認めよという主張が、そのデタラメぶり、その「政治」性、その<左翼偏向>性を従前よりは見抜かれてきており、信用されなくなってきていることに、上の小記事が話題にしているような違いの原因があるのではなかろうか。
 それにしても、「左翼」は-おそらく日本共産党系だろう-、研究者・教員であるものも含めて、執拗なものだ。<幻想と妄想>の中で生き続けて、そしていずれ死んでいく。せっかくの一度きりの人生なのに、気の毒だ、可哀想だ、としきりに感じる。 
 

1249/NHK・ニュース9又は大越健介は訂正して詫びるのか。

 NHK会長が交代して、ニュース9のキャスター・大越健介も交代かと期待していたのだが、そうはならなかった。個別の人事にまで経営委員会は容喙できないようだ。
 そのNHKニュース9と大越健介だが、もともと午後7時からのNHKニュースよりも<偏向・倒錯>度が高いと思っていたところ(7時半からの国谷某女性の番組は午後7時からのNHKニュースには入らない)、7月17日放送の大越健介のセリフを聞いて、<またやってしまった>と思った。
 すでに、週刊新潮7/31号p.38-39、月刊WiLL9月号p.29-30(西村幸祐)が取り上げている。また、朝日新聞の百田尚樹批判を批判する中で産経新聞7/26の「産経抄」も論及している。これだけあると、記憶に頼らなくとも引用ができる。週刊新潮上掲によるカッコ付きの大越健介の発言は、以下のとおりだった。いわゆる「在日」の人々の結婚観の変化をテーマとする特集?の中で述べた。
 「在日一世のコリアン一世の方たちというのは、韓国併合後に強制的に連れてこられたり、職を求めて移り住んだきた人たちで、大変な苦労を重ねて生活の基盤を築いてきた経緯があります」。
 後段の「在日」の「方たち」に対する優しさも気にならないではない。「大変な苦労を重ねて生活の基盤を築いてきた」のはおおむねは事実なのかもしれないが、かりにそうだったとしても、それは「祖国」とくに韓国へは戦後に帰国できたにもかかわらず、自由な意思によって日本在住を選択した結果でもあろう。安易に偽善的な優しさを示してもらっても困る。
 むろん重大なのは、「在日一世のコリアン一世の方たちというのは、韓国併合後に強制的に連れてこられたり…」という部分にある。大越健介又は原稿を書いたディレクター若しくは記者の理解によると、現在の「在日」の人々の半分は日本国家によって「強制的に連れてこられた」者たちの子孫であることになる。この部分を先に述べていることからすると、「職を求めて移り住んだきた人たち」よりも多い印象を与える言葉にもなっており、 「在日一世のコリアン一世の方たち」のうち「韓国併合後に強制的に連れてこられた」のは50-55%にはなる、という理解に基づいているようでもある。
 週刊新潮の記事で鄭大均が、月刊WiLL9月号で西村幸祐が批判しているので、大越らNHKニュース9制作者の「歴史認識」の誤謬をここではもはやくり返さない。私自身は大越の言葉を耳にしたあと放任できないと思い、NHKに対する意見の窓口、0570-066-066又は050-3786-5000にクレームの電話を当番組の時間内にかけた者の一人だった。
 さて、ニュース9又は大越健介は、この問題をどう処理するつもりなのだろうか。歴史的に事実ではない報道をすれば、訂正し、正確な情報に改め、かつ詫びる=謝罪するのが、まっとうな社会あるいは会社・団体のあり方だろう。
 その後、大越健介は7/17の報道(新聞で言えば「記事」の一部になる)の誤りを訂正し、謝罪したのか?
 まさか、<ネトウヨ>が騒いでいるだけと頬かむりしたままを続けるつもりではないだろう。
 かりに、そんな気分で訂正も謝罪もしないとすれば、「国民運動」を起こしてでも、ニュース9の当該部分の担当者と大越健介を更迭しなければならない。
 もともと、ニュース9と大越健介には、<保守>からの批判よりも<左翼・リベラル>からの批判を避けたいという気分をうかがうことができた。例えば、半年以上前、特定秘密保護法をめぐる<街の声>について、午後7時からのニュースでは賛成意見2名を先に、反対意見2名をその後で紹介していたが、 同じ日のニュース9では反対意見2名、賛成意見1名(順番は今では忘れた)を紹介する、という違いがあった。「政治部記者」の大越健介の<イデオロギー>又は個性にもよるのだろうが、番組担当のディレクターのそれの方が大きいのかもしれない。
 ところで、さらに近日中に知ったのだが、経営委員の百田尚樹が7/17の大越発言を7/22の経営委員会で批判したらしい。これを朝日新聞が「百田尚樹氏、大越キャスター発言」という見出しの記事でとり挙げて、<放送への介入>と言いたいらしき批判をしたらしい。
 朝日新聞は放送法32条違反だと言いたいようだが(例のごとく断定はしていない)。同条は「①委員は、この法律又はこの法律に基づく命令に別段の定めがある場合を除き、個別の放送番組の編集その他の協会の業務を執行することができない。②委員は、個別の放送番組の編集について、第三条の規定に抵触する行為をしてはならない」と定め、同法3条は「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない」と定める。
 放送法に関する定着した解釈らしきものがあるのかどうかは知らないが、委員会での委員の(番組放送後の)発言が個別の番組の「編集」その他の「実行」にあたるはずはない。また、委員会での委員の特定の番組又はその内容に関する発言が「放送番組」への「干渉」に当たるのだとすれば(文理上は該当すると解釈できる可能性があることは否定しないが)、そのように解釈してしまうと、かりに「経営」にも重大な影響そうな個別の番組についてであっても委員は一言も質問や発言をできなくなってしまう。もともと、経営委員会の発言内容が朝日新聞にだけは漏れているようであるのも奇妙なのだが、朝日新聞が大きくは問題視しない(騒がない)意向のようであるのも、上の形式的な解釈を採るつもりはないのかもしれない。
 上記の「産経抄」 は、「経営委員会は、経営の基本方針を決める機関だが、受信料の徴収率に直結する番組について質問をするのは不思議でも何でもない。『放送番組は何人からも干渉されない』と規定する放送法に抵触する、とはヤクザのいいがかりに近い」と述べた。最後の比喩は厳しいが、内容的には穏当なところではないか。
 そのことよりも、朝日新聞の記事(7/26)の問題は、大越健介の発言内容の当否ついては、全く言及していないことだ。「在日」の由来に関する自らの、又は自社の見解を示して初めて、百田発言を問題にできるのではないか。
 一般論としていうと、内容・中身について世論を説得できない、多数派を形成できない場合には、<手続>又は<形式>に重点を変えて批判の対象にする、というのは「左翼」、そして朝日新聞がこれまで戦後ずっととり続けてきた論法でもある。今回は立ち入らないが、集団的自衛権閣議決定の翌朝の社説の最初の文章は「民主主義」破壊という観点からの批判であったことには訳が分からず、かつ呆れた。
 ついでに書けば、上記「産経抄」子は「大越氏の発言は、視聴者に「強制連行」を印象付けたといってもよく、東大出のニュースキャスターの歴史認識がこの程度では、百田氏ならずとも心配になってしまう」、と述べている。
 「東大出のニュースキャスターの歴史認識」を心配してもよいが、問題はもっと深刻だと思われる。その深刻さへの感度が少し鈍いように感じる。公共放送と言われるNHKの代表的なニュース番組において、キャスターが、「在日一世のコリアン一世の方たち」の少なくとも半分は日本国家が「韓国併合後に(朝鮮半島から)強制的に連れて」きた、という歴史「認識」を示したのだ。こんな誤ったイメージ操作を許してはならないだろう。
 ニュース9又は大越健介は訂正して詫びるのか。詫びるべきだ。ついでにいうと、産経新聞は、そういう論調に立つべきだ。

1237/資料・史料-靖国神社参拝後の安倍晋三内閣総理大臣談話。

資料・史料
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 靖国神社参拝・安倍晋三内閣総理大臣談話
    平成25年(2013年)12月26日

 本日、靖国神社に参拝し、国のために戦い、尊い命を犠牲にされた御英霊に対して、哀悼の誠を捧げるとともに、尊崇の念を表し、御霊安らかなれとご冥福をお祈りしました。また、戦争で亡くなられ、靖国神社に合祀されない国内、及び諸外国の人々を慰霊する鎮霊社にも、参拝いたしました。
 御英霊に対して手を合わせながら、現在、日本が平和であることのありがたさを噛みしめました。
 今の日本の平和と繁栄は、今を生きる人だけで成り立っているわけではありません。愛する妻や子供たちの幸せを祈り、育ててくれた父や母を思いながら、戦場に倒れたたくさんの方々。その尊い犠牲の上に、私たちの平和と繁栄があります。
 今日は、そのことを改めて思いを致し、心からの敬意と感謝の念を持って、参拝いたしました。
 日本は、二度と戦争を起こしてはならない。私は、過去への痛切な反省の上に立って、そう考えています。戦争犠牲者の方々の御霊を前に、今後とも不戦の誓いを堅持していく決意を、新たにしてまいりました。
 同時に、二度と戦争の惨禍に苦しむことが無い時代をつくらなければならない。アジアの友人、世界の友人と共に、世界全体の平和の実現を考える国でありたいと、誓ってまいりました。
 日本は、戦後68年間にわたり、自由で民主的な国をつくり、ひたすらに平和の道を邁進してきました。今後もこの姿勢を貫くことに一点の曇りもありません。世界の平和と安定、そして繁栄のために、国際協調の下、今後その責任を果たしてまいります。
 靖国神社への参拝については、残念ながら、政治問題、外交問題化している現実があります。
 靖国参拝については、戦犯を崇拝するものだと批判する人がいますが、私が安倍政権の発足した今日この日に参拝したのは、御英霊に、政権一年の歩みと、二度と再び戦争の惨禍に人々が苦しむことの無い時代を創るとの決意を、お伝えするためです。
 中国、韓国の人々の気持ちを傷つけるつもりは、全くありません。靖国神社に参拝した歴代の首相がそうであった様に、人格を尊重し、自由と民主主義を守り、中国、韓国に対して敬意を持って友好関係を築いていきたいと願っています。
 国民の皆さんの御理解を賜りますよう、お願い申し上げます。
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1220/資料・史料-2013.09.10「慰安婦の真実」国民へのアピール。

資料・史料-「慰安婦の真実」国民へのアピール

 2013年09月10日

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  「慰安婦の真実」に関する国民へのアピール

 いわゆる「従軍慰安婦」問題をめぐって、日本バッシングの風潮が世界的に広がっています。日本の慰安婦は代価を払わない「性奴隷」であったとか、「20世紀最大の人身売買事件」だったとか、ナチスのユダヤ人虐殺に匹敵するホロコーストだったとか、事実無根の途方もない言説がばらまかれています。アメリカの公共施設に朝鮮人慰安婦の像や碑が建てられ、地方議会の非難決議も行われています。韓国、中国、アメリカにロシアまで加わって日本批判を展開しています。

 アメリカでの慰安婦問題は1990年代初頭から在米中国、韓国人のロビー活動で始まり、2007年にはアメリカ議会下院での日本非難決議がなされ、引き続いてオーストラリア、オランダ、カナダ、フランス、EU、フィリピン、台湾と続き、今や日本はこの問題で、四面楚歌ともいうべき深刻な状況に置かれています。

 このような事態がもたらされた最大の原因は、日本政府が、何一つ証拠がなかったにもかかわらず、慰安婦の「強制連行」を認めたかのように読める「河野談話」を平成5年(1993年)に発表したことにあります。「河野談話」は、慰安婦の強制連行さえ認めれば事は収まるという韓国側の誘いに乗って、事実を曲げて政治的妥協をはかって作成された文書です。しかし、その結果は全く逆に、「河野談話」こそが強制連行の最大の証拠とされ、各国の日本非難決議の根拠となり、韓国人の妄言に見せかけの信憑性を与えることになったのです。

 あるアメリカの有識者は、「古今東西、軍隊と売春婦はつきものであり、それについて謝罪したのは有史以来日本政府だけである」と指摘しました。そして「そのような当たり前の事に謝罪したのは、本当はもっと悪いことをしていて、それを隠すためではないかとさえ勘ぐられている」と言います。日本を貶めようとする外国の謀略に乗せられ、国益を無視して安易に発した「河野談話」が、慰安婦問題で日本を苦境の縁に立たせた元凶なのです。

 日本国民がこのいわれのない侮辱に対して怒らないとしたら、それは日本国家の精神の死を意味します。私たちはどんなことがあってもこの汚名を私たちの子々孫々に負わせることはできません。

 今年7月、この問題を憂慮する個人・団体が集まり、私たちは<「慰安婦の真実」国民運動>を結成しました。今後は日本国内外の多くの同志と広く連携をとり「河野談話」の撤回運動を初めとする、日本の汚名をそそぐための様々な運動を展開していきます。

 国民の皆様には、我々の救国運動に深いご理解をいただき、深甚なるご支援を賜りますよう、心よりお願いいたします。

  平成25年9月10日

  「慰安婦の真実」国民運動   代表 加瀬英明

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1214/NHKは日本と日本人に対する「ヘイト・スピーチ(+ビヘイビア)」を厳しく批判しているか。

 9/23だっただろうか、NHKの九時からのニュースは、<またやったか>と感じさせるところがあった。

 「ヘイト・スピーチ」に反対する集会・デモが東京で行われたというもので、「ヘイト・スピーチ」反対の集会・デモを、NHK、そして大越健介は肯定的・好意的に報道した。前提には、「ヘイト・スピーチ」をする集会・デモは「悪」だ、という価値判断があったようだ。

 なるほど「特定の人種や民族に対して差別や憎しみをあおったり、おとしめたりする言動」はよろしくないだろう。だが、「あおる」とか「おとしめる」にはすでに何がしかの価値評価が入っている。「あおる」ものか否か、「おとしめる」ものか否かの客観的基準を、NHK、そして大越健介、正確にはこの番組制作者・ディレクターかもしれないが、有しているのだろうか。

 <在特会>とやらの集会・デモについての知識が私にはないし、またNHK自体も「ヘイト・スピーチ」集会・デモを詳細にまたは頻繁に取りあげて報道してきたわけではないから、先日の報道は分かりにくく、やや唐突の観があった。

 そして何よりも、一定の価値評価、<善悪>の評価を簡単に下してしまったうえでの報道はいかがなものか、という疑問が残った。

 「ヘイト・スピーチ」に反対する集会・デモは表向きはまともなようであっても、特定の「ヘイト・スピーチ」をしているらしき人々に対する「差別」を<あおり>、<おとしめる>意図を持つものとも言えるのではないか。

 それにまた、中国や韓国では、日本や日本人に対する「ヘイト・スピーチ」がいくらでもあるのではないか。NHKはそれらをきちんと批判してきたのか?

 「小日本」とか「日本鬼子」という言葉自体が日本と日本人を馬鹿にしている。「慰安婦像」とやらを在韓国日本大使館の前に建てるのは<ヘイト・スピーチ>ならぬ<ヘイト・ビヘイビア(行動)>そのものではないのか。しかもまた、これらは、中国政府や韓国政府自体が行い、または少なくともそれらの事実上容認のもとで行われている。

 NHK、そして大越健介よ、かりに「ヘイト・スピーチ」はよろしくないと自信を持って報道するのならば、国家ぐるみで行われている、と言ってよい、<ヘイト・スピーチ>・<ヘイト・ビヘイビア(行動)>を厳しく批判し、これらに抗議しないと、公平ではないのではないか?

 それにまたNHKは主としては日本人からなる「日本」放送協会のはずだ。「ヘイト・スピーチ」集会・デモをする日本人はけしからんというのならば、より厳しく、中国や韓国での<ヘイト・スピーチ>・<ヘイト・ビヘイビア>批判して不思議ではないが、そのような報道の仕方をしてきたのか?

 内に厳しく特定の外国には甘いのだとすれば、公平感あるいはまともな感覚を失っている。日本人に対しては厳しく、「近隣諸国」(国民も含む)には寛容だとすれば、まさに(戦後に継続した)<自虐>意識そのままだろう。

 中国が尖閣諸島への接近を明らかに強め始めた頃、大越健介は<毅然とかつ冷静に>とかくり返して、<冷静>な反応を求めていた。「ヘイト・スピーチ」に反対する集会・デモに対する報道の仕方はこの「冷静さ」を維持しているか?

 「ヘイト・スピーチ」に反対する集会・デモをテレビ局で取りあげたのはNHKだけだったのではないか。朝日新聞らがその後に追随しているようだが、NHKだけが何故か突出している。
 このような放送団体との契約締結義務を課す現行放送法は、戦後の一定の時期まではともかく、現在では憲法違反(国民に対する契約締結「強制」)の疑いが濃いように思われる。

 ともあれ、NHKのニュース番組の中でも、夜九時からのものが最も「偽善的」で、最も多く「気持ちが悪い」部分を含んでいる。

1211/在米「世界抗日連合」と中国共産党政府による「反日」運動-江崎道朗著の2。

 前回のつづき(江崎道朗著p.22-)。在米の「世界抗日連合」は南京「大虐殺」目撃とのドイツ人・ラーベの日記を発掘、南京「大虐殺」否定の石原慎太郎衆院議員(当時)への抗議意見広告をニューヨークタイムズに掲載、訪米中の天皇陛下への抗議デモを展開。米国の元捕虜グループには対日賠償請求を、韓国系アメリカ人には「慰安婦」問題での共闘を、呼びかけた。

 1990年に韓国で「韓国挺身隊問題対策協議会」が結成されていた。このアメリカ支部として韓国・北朝鮮系アメリカ人が1992年12月に「慰安婦問題ワシントン連合」を結成するやただちに提携を申し入れ、1993年3月の<日本の常任安保理国入り反対>などのデモ等の共同行動をしている。なお、ユダヤ系「サイモン・ウィーゼンタール・センター」とも一時期に連携した。これは文藝春秋刊「マルコポーロ」を廃刊に追い込んだ団体。

 在米反日ネットワークと中国共産党とはいかなる関係か。
 1950年結成の「日中友好協会」(初代会長・松本治一郎)は中国人遺骨送還・中国人殉難碑建設等をし、機関紙は日本の中国「侵略」批判を続けてきた。「中国帰還者連絡会」、中国で「洗脳」された元日本軍人組織、のメンバーは、「三光作戦」等の日本軍の「残虐行為」を「証言」して、「侵略史観」の形成を助けた。

 中国共産党政府は1963年に「中日友好協会」を設立し、併せて中国共産党中央委員会に「対日工作委員会」を設置、その上部組織として「党政治局」に「日本ビューロー」を設けた。

 中国政府は1982年の<教科書書換え誤報>事件に関して日本政府の検定を「内政干渉」だと一蹴されるかと「内心思いながら抗議」したところ、日本政府・宮沢喜一官房長官は結果として中国政府による日本の教科書内容への中国政府の容喙を認め、「教育に関する主権侵害」を容認する談話を8/26に発表した。中国政府は「驚き、そして喝采を叫んだに違いない」。その後、日中共同声明や宮沢談話を利用して「過去」を持ち出しては日本に譲歩を迫るに至る。1985年の「南京大虐殺記念館」建設を皮切りに、「東京裁判史観」に異を挟む日本の閣僚を遠慮なく非難するなどをする(その結果としての藤尾正行文部大臣辞任)。

 1989年天安門事件、1990年ベルリンの壁崩壊につづくソ連解体等の新しい状況のもとで対日本政策が問題になり、「アジアにおける中国の覇権」確立のための「日本の政治大国化」阻止、そのための「過去の謝罪問題」の取り上げとのシンクタンク意見に沿って、1993年には中国政府は「敵国日本」を追い落とす手段として「歴史カード」を使うという「対日戦略」を決定した

 アメリカでの1994年の在米中国人による「世界抗日連合」結成も上の中国共産党政府の戦略と無関係ではない。1995年、中国政府は「軍国主義・日本」・「その日本と戦った解放の旗手・中国」というイメージ宣伝に努めた。そのキャンペーン真最中の8/15に出たのが、いわゆる「村山談話」。「侵略と植民地支配」をしましたと述べて、中国の宣伝を「追認」した。この時点ですでに、日本国内の「左翼」の運動とも相俟って、「慰安婦という性奴隷制度をもった最悪の戦争犯罪国家・日本」というイメージが国際社会に定着した。

 中国政府は1996年の日米安保共同宣言(橋本龍太郎首相)を批判し、アメリカの「対日世論を悪化させて日米分断」を狙った。これに対応して12月に「世界抗日連合」後援の大戦中の「残虐行為についての日本の責任」と題するシンポジウムを開催、12/12にアイリス・チャンと記者会見して「ラーベ日記」存在を公表、「南京大虐殺」による大「反日キャンペーン」が始まった。アイリス・チャンの「ザ・レイプ・オブ・南京」が発刊されたのは、1997年11月だった。

 第一節の終わりまであと10頁余もあるが、予定を変更して、ここまでであとは省略する。

 中国共産党・同政府にとって、「南京大虐殺」も「慰安婦強制連行=性奴隷」も(他にもあるが)、日本に<勝つ>ための大きな情報戦略の一つであることに変わりはない。彼らはすでに<戦争をしている>つもりであるに違いない。

 今はなきコミンテルンもそうだったが、表で裏で、陰に陽に、公式・非公式に、種々のネットワークを使って執拗に目的を達成しようとする<共産主義者たち>の骨髄は、中国共産党にも継承されているようだ。
 脳天気で善良な、「お人好し」の日本国民は、簡単に<洗脳>されてしまいそうだ。一般国民のみならず、日本の政治家の中にだって主観的には「歴史と過去にきちんと向かい合える」という<親中国>人士は少なからずいる。日本共産党のように、真偽はともかくとしても自党の存続・勢力拡大のために中国の「宣伝」を利用している者たちもいる。マスメディアとなると、朝日新聞を筆頭に…。朝日新聞の社説や記事の中にはもあるいは「左翼」人士の発言の中には「歴史・過去ときちんと向かい合う」ことの大切さを説いたり、それをできないとして自民党「保守派」政治家を批判したりする者がいるが、そのような言い方をする記事や発言は、日本社会党委員長だった村山富市と同様に、すでに中国共産党の<宣伝工作>に屈してしまっている、と言わなければならない。歴史をきちんと振り返るのは一般論としては誤りではないが、上のようにいう場合に想定されているのは、<日本(軍)の悪行>という特定の価値評価を伴った「過去」または「歴史」なのだ。

1210/江崎道朗・コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾(展転社、2012)の第一章・第一節の1。

 江崎道朗・コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾/迫り来る反日包囲網の正体を暴く(展転社、2012)の「第一章・知られざる反日国際ネットワークの実態」の「第一節・中国共産党と国際反日ネットワーク」(p.14-47)を要約的に紹介する。この本は先月末か今月初めに読了している。

 アメリカでの慰安婦問題を利用した「反日」運動については、古森義久が産経新聞8/31付の「緯度経度」欄で、「米国にいる日本攻撃の主役」と題して、基本的なことは明らかにしている。
 古森の文章によると、「韓国ロビー」→「カリフォルニア州韓国系米国人フォーラム(KAFC)」のような新参団体が表面に出るだけだったが、「真の主役」は、「中国系在米反日組織の『世界抗日戦争史実維護連合会』(抗日連合会)」だった。米国各地での「慰安婦像」設置を「今後も推進する」と宣言しているらしい。また、「抗日連合会の創設者で現副会長のイグナシアス・ディン氏」は、「慰安婦像に関する中国共産党直轄の英字紙『チャイナ・デーリー』の長文記事で、設置運動の最高責任者のように描かれていた」。「米国下院の2007年の慰安婦決議も抗日連合会が最初から最後まで最大の推進役だった」、等々。

 上記団体は中国共産党と親近的な関係にあるらしいことが重要だろう。

 さて、江崎道朗著の上記部分は月刊正論2005年7月号掲載論考の改題・大幅加筆修正らしいが、古森のものよりも詳しい。

 「日本の戦争責任」をむし返し、「日本に謝罪と補償を求める」在米中国人グループは1987年に「対日索賠中華同胞会」準備会を結成し、1991年3月に正式結成した。主目的は「対日賠償請求運動」の盛り上げだったが、同月に「南京大虐殺」に絞った政治団体・「紀念南京大屠殺受難同胞連合会」も結成した。

 上はニューヨークを中心にしていたが、中国系が多いカリフォルニアにも飛び火し、1992年5月に(古森義久が上記記事で言及していた)「抗日戦争史実維護会」が結成された。その目的は江崎が「」付きで引用しているところによると、つぎのとおり。

 「大戦中の近隣諸国に対する日本の残酷な暴行の事実を日本政府に認めさせ、中国人民に謝罪し、その犠牲者と家族にふさわしい補償を実施させる。更にまた、日本が再び不当な侵略行動を開始することを阻止するために、アメリカ、中国、日本その他の諸国で、過去の日本の侵略に対する批判が高まるよう国際世論を喚起すること」。

 この「抗日戦争史実維護会」は1994年6月に他7団体とともに「全米華人の天皇への抗議と賠償請求公開書簡」を発表した(内容はここでは省略)。江崎の表現によると、彼らの「日中友好」とは、「日本が一方的に譲歩して賠償」をし、「日本の侵略を伝える歴史資料館を建て、今後、永久に中国の属国であり続けることを、日本が中国に誓う」ことを意味する。

 上の公開書簡以来中国系反日団体は統一行動をとるようになり、1994年9月にはワシントン・スミソニアン博物館の原爆展計画に対して、日本が被害者であることだけが強調されているとして、「日本侵略史観に基づく原爆投下容認論」を議会請願し、「抗日戦争史実維護会」のメンバーの一人は元米国軍人の力も借りて、上記博物館の「企画展示委員」に選ばれた。

 香港でも1988年に「香港紀念抗日受難同胞連会」が結成され、近年のそのHPは「日本軍国主義による尖閣侵略」を非難している。この団体を母体に2003年、尖閣問題に特化した「保釣行動委員会」が設立され、2012年6月には「世界華人保釣連盟」を結成した。2012年8月に尖閣に上陸を強行した中国人はこの団体の中心的活動家。

 カナダでも中国系カナダ人を中心に「第二次大戦史実教育擁護協会」が結成された。この団体は1997年6月、韓国系・フィリピン系等のカナダ在住者団体とともに、「日本政府による歴史歪曲と検閲に対抗して戦っている家永教科書裁判に対する支援キャンペーン」を実施した。

 世界の30ほどの中国系・韓国系・日系団体が結集して1994年12月に(古森義久が上記記事で「主役」とした)「世界抗日戦争史実維護連合会」が結成された。この団体は、カリフォルニアでの1994年12月の「『南京大虐殺』五十七周年世界記念会議」を後援した。この会議には「活動家」である大学教授・ジャーナリスト・作家なと300人が参加した。そして、「日本人および日本政府への宣言」を採択した。その要求内容は少なくとも次の5項目。
 ①中国人民への公式謝罪の声明と(中国共産党・台湾両政府への)文書提出、②日本の歴史教科書の誤りを正す、③中国・日本に慰霊の記念碑を建て、事実を刻む、④全被害者への合理的補償、⑤関連公文書公開・「過去の日本軍閥の罪行を天下に明らかにする」。

 ようやく第一節の約半分に達した。こういう団体が、在米韓国人団体が表面には出るかもしれない「慰安婦像」設置運動を支持すること、実質的に「主役」になってしまうことは論を俟たないだろう。
 なお、たしか青山繁晴がテレビで述べていたと思うが、カリフォルニア州のサンフランシスコ市長とオークランド市長は、いずれも中国系らしい。
 後半についてはなおも続ける。<歴史をめぐる情報戦争>の真っ最中だという自覚・意識が日本人には必要だ(もちろん日本政府にも)。

1200/橋下徹慰安婦発言と産経新聞。

 橋下徹慰安婦発言に関連する産経新聞の記事をウェブ上で探してみた。

 〇5/28に、<「河野談話」の撤廃を求める緊急国民集会>が開かれた。先輩同胞が「女性を性奴隷にした、などという罪を着せられていることはもっとも屈辱的なこと」等の佐波優子発言はもっともなことだが、他にも興味深い発言がなされている。以下はごく一部。

 ・一色正春-「橋下さんの陰に隠れているが、正直な発言をして日本維新の会を除名された西村真悟代議士を救わねば、正直者がバカをみることになってしまう」。

 ・黄文雄-「橋下市長の発言には100%賛成。西村真悟先生の発言に関しては120%賛成だ」、慰安婦問題に関して「マスコミも政治家も偽善的だ」。

 〇5/23付の「直球&曲球」欄で宮嶋茂樹はこう書いている(もちろんかなり省略している)。

 「国会のセンセイ方。半年前の総選挙のときは、…、橋下徹・大阪市長にすり寄っとったのに、“落ち目”と見るや、韓国人や“ジェンダーフリー原理主義者”に、くみしてまで手のヒラ返すか」。「そもそも“従軍慰安婦”なるもんは、頼まれもせんのにどっかの新聞が、どこぞで見つけてきて作り上げた『強制連行された慰安婦』を日本まで連れてきたんや」。

 「日本の大新聞もこの問題、批判するんやったら、傘下に置くスポーツ紙はフーゾクの記事や広告を一切、載せたらアカンで」。

 産経新聞には「傘下に置くスポーツ紙」はなかっただろうか。いや産経は「大新聞」ではないか?

 〇政治部編集委員の阿比留瑠比は、5/16付で、秦郁彦の助けも借りながら、「橋下発言検証『大筋正しいものの舌足らず』」と題して、論点をつぎの4つに整理し、つぎのようにまとめている。

 ①強制連行-1997年3月に「当時の平林博内閣外政審議室長」が国会・委員会で「強制連行を直接示す政府資料は発見されていない」と答弁。第一次安倍内閣は2007年3月に「軍や官憲による強制連行を直接示す記述も見当たらなかった」とする答弁書を閣議決定。「橋下氏は政府の公式見解を述べたに等しい」。

 ②各国の慰安所-GHQ下の東京、ベトナム戦争時の米軍や韓国の慰安所の利用や管理からして、「橋下氏の『なぜ日本の慰安婦制度だけが取り上げられるのか』との問題意識はもっともだ」。

 ③侵略の定義-橋下は「学術上、定義がないのは安倍晋三首相が言われている通り」と発言したが、「第一次安倍内閣は平成18年10月、『『侵略戦争』について国際法上確立されたものとして定義されていない』とする答弁書を閣議決定」。

 ④風俗業の利用・慰安婦の「当時の」必要性-「真意はともかく、秦氏は『政治家なら内外情勢を勘案し、何か主張する際には裏付けとなる証拠を示すなどもっときめ細かな配慮をすべきだった』と指摘」。
 以上のように見ると、①~④のうち、橋下徹発言に問題がある(=批判されてしかるべき)可能性があったのは、④だけであることになる。

 しかして、産経新聞は、橋下徹発言について、肝心の「社説」上ではいかなる主張をしたのか。次回に扱う予定だ。

1172/中韓御用新聞・朝日。

 朝日新聞4/26社説がやはり奇妙なことを書いている。
 「靖国と政治―静かな参拝のためには」と題して、「閣僚や国会議員が大挙して参拝」したことが遺族や国民の「静かな参拝」の場を奪ったと論難している。
 だが、中学生でも容易に分かる論理だと思うが、「閣僚や国会議員が大挙して参拝」したことではなく、「近隣国」がそれにそれに「反発」したことが「静かな参拝」ではなくした最大の原因なのではないか。あるいは少なくとも、静かではない<騒ぎ>は、双方に原因がある、と見るのが<公平な>評価なのではないか。そうした論理的可能性をまったく無視しているのが、さすがに、日本(とくに朝日新聞のいう「右派」)を悪者扱いし、中国・韓国の<騒ぎ立て>についてはそれを当然と考えているらしき、「左翼」・中韓御用新聞である朝日新聞だ。
 その他、いくつかの主張・叙述にも疑問がある。
 朝日新聞社説は「参拝して近隣国の反発を招いた…」とか過去のことを書いているが、反発をしているのは今回も含めて中国・韓国・北朝鮮であり、かつて日本軍が「侵攻」したフィリピン、ベトナム、タイ、マレ-シア、インドネシア等(の政府)が「反発」したとは聞いたことがない。
 あらためて書くのもバカバカしいが、中国・韓国・北朝鮮の三国を「近隣」諸国等とか称して、アジア全体あるいは世界全体であるかのごとき印象を与えようとしているのは、一種の詐術だ。中国・韓国・北朝鮮の三国「だけが」と正確に書きたまえ。
 つぎに、この社説は「戦前」という語を何度か使っているが、その「戦前」とは明治期を含むものか、昭和の「戦前」に限っているのか判然としない。前者の明治維新以降すべてを含んでいるように解されるものもあれば、昭和に限っているように解されるものもある。「歴史」を語るなら、いま少し正確または厳密な説明をしたうえで「戦前」を語りたまえ。
 「戦前の歴史を正当化」することを非難し、「私たちは社説で、首相や閣僚の靖国参拝に反対してきた。日本が過去の過ちを忘れ、こうした歴史観を後押ししていると国際社会から受け止められかねないからである」とヌケヌケと、あるいは堂々と書いてもいる。こんな新聞が日本国内にあるから、中国・韓国・北朝鮮の三国も安心して<騒ぎ立て>ることができるのだ。あるいは、朝日新聞等が<騒ぎ立て>ることによって、三国の<騒ぎ>を大きくしているのだ。

 さらに、「首相や閣僚による公式参拝は、憲法の政教分離の規定からみても疑義がある」と書いている。

 この欄で再三指摘したことだが、それならば、1月4日ころに民主党政権の首相も行った、そして今年は安倍首相が行った、伊勢神宮参拝も「憲法の政教分離の規定からみて…疑義がある」ことになるはずだ。正月の首相・閣僚の神道・伊勢神宮参拝を批判しないでおいて、神道・靖国神社参拝は「憲法の政教分離の規定からみても疑義がある」とは、よくぞ言えたものだ。バカバカしい。いずれにせよ、朝日新聞社説子の頭の程度はこんなものだとあらためて確認し、まだなお多くの国民がこの新聞を読んでいることに戦慄を覚えざるをえない。

 なお、「静かな参拝」が妨げられたのか自体についても疑問とする余地があるだろう。そのように感じているのは、朝日新聞社説子等の特定「左翼」分子だけである可能性がある。

1057/竹内洋・革新幻想の戦後史(2011)と「進歩的大衆」。

 〇二つの雑誌での連載をまとめた(大幅に加筆・補筆した-p.513)、竹内洋・革新幻想の戦後史(中央公論新社、2011.10)が刊行されている。
 その「はじめに」の中に以下。
 ・「『進歩的文化人』という用語は死語になったが、『進歩的大衆人』は増えているのではないか。や昔日の進歩的文化人はコメンテイターやニュースキャスターの姿で跋扈している」。
 「戦後」は終わったなどという妄言を吐いている東京大学の現役教授もいるようだが、<革新幻想の戦後史>は、現在もまだ続いている。著者・竹内もそのように理解していると思われる。
 親社会主義・<進歩>主義・<合理>主義を「知的」で「良心的」と感じる体制的雰囲気あるいは「空気」は、月刊WiLL(ワック)や月刊正論(産経)等の存在と奮闘?にもかかわらず、ましてや隔月刊・表現者(ジョルダン)という雑誌上でのおしゃべりにもかかわらず、決して弱くなっていないだろう。
 竹内洋の上掲書の終章の最後の文章は以下。
 ・「繁栄の極みにあった国が衰退し没落する例」をローマ帝国に見たが、「その再現がいま極東の涯のこの地で起こりかけていまいか。……『幻想としての大衆』に引きずられ劣化する大衆社会によって…。」(p.512)

 いかに問題があっても「日本」がなくなるわけがない、「日本」国家とその文化が消滅するわけがないと多くの人は無意識にでも感じているのだろう。しかし、歴史的には、消滅した国家、消滅した民族、消滅した文化というのはいくらでもある。緩慢にでも、そのような方向に紛れもなく向かっている、というのが筆者の決して明瞭で決定的な根拠があるわけでもない、近年の感覚だ。
 竹内によると、そのような「衰退と没落」は増大している<幻想としての・進歩的大衆>によって引き起こされる。
 〇最近、知人から、「在日」韓国・朝鮮人問題や日本のかつての歴史に関することを話題にしている、ある程度閉じられているらしい投稿サイトの関係部分のコピーを送ってもらった。
 元いわゆる「在日」で今は日本でも韓国でもない外国で仕事をしているらしき人物は、かつて(「併合」時代の)日本政府は「当時韓国でハングルの使用(読み書き話す)を禁止した」、という<歴史認識>を有している。
 この点もいつか問題にしてみたいが、とりあえず今回は省略する。
 興味深いのは、かつての朝鮮半島「併合」やかつての日本を当事者とする(大陸での)戦争に関するやりとりの中で、第三者にあたる人物が、つぎのように記していることだ。
 元「在日」の人物に対する純粋の?日本人をAをしておこう。女性らしき、「seko」または「せこ」をハンドル・ネームにしている人物は、次のように書いている。
 「A君の歴史的認識には納得できません。…。いろいろなブログで勉強しているそうですが、なんでも鵜呑みにしないで事実確認をして書き込んでほしいです。日本の歌は現在では韓国でも歌われていますし、韓国人のファンも多い…。日本で韓国の歌手が売れているのは、歌も上手だし踊りも素晴らしいアーティストが多いからで、日本でどんどんいい歌を聞かせてほしい…。友人は韓国が大好きで年に7,8回行っていますが、反日どころか親日の人が多くて親切だと言っています。私はまだ韓国には行ったことがありませんが、韓国ドラマは…好きでよく見ます。…親や目上の人に対して服従で尊敬し、家族の繋がりが深くて強くて、感心しながら見ています。最近、韓国ドラマが日本でもたくさん放映されていますので、A君もよかったら見てください。特に歴史ドラマは男性にはお薦めです。」 

 「私たちが生まれる前の出来事でしたが、日本が韓国や中国に侵略し、地元の人を苦しめたことは消すことができない事実です。反日感情が大きいのも納得できますし、私たちが謝ってすむ問題でもありません。でも謝りたいです。大好きな韓国と仲良くしたいから・・・申し訳ありません。」
 こんな内容の書き込みは、私は全くといってよいほど閲覧してしていないが、このイザ!のサイトにもいくらでもあるのだろう。
 ただ、より<大衆レベル>のサイトで、今日の日本の多数派を占めるようにも思われる<大衆>の意識が示されているようで、興味をもち、引用してしまった。
 この女性は(紹介・引用をしていないが)Aの「歴史的認識」は誤っている旨を断言し、ほぼ同じことだが、「日本が韓国や中国に侵略し、地元の人を苦しめたことは消すことができない事実」だと断言している。
 このような断定的叙述はいったいどこから生じているのか?
 村山談話(1995)、菅談話(2010)、NHKの戦争「歴史」番組等々からすると、これこそが体制的・公式的な、そして時代の「空気」を表現している見解・「歴史認識」なのだろう。
 そして、上に見られるように、生まれる前のことだが「謝りたい」とも明言している。
 これこそ、「左翼的」・「進歩的」な歴史認識そのものであり、そして過去の日本の「責任」を詫びて「謝る」のが「進歩的」で「良心的」な日本人だ(そして自分もその一人だ)、という言明がなされているわけである。いわゆる「贖罪」意識と「贖罪」史観が示されている、とも言える。
 そしてまたこれこそが、「進歩的文化人」はなくなったとしても増え続けている、竹内洋のいう「進歩的大衆人」の言葉に他ならない、と思われる。
 このような意識・認識・見解を持っている「進歩的大衆」は、どのようにすれば歴史に関する異なる見方へと<覚醒し>、<目覚める>ことができるのだろうか。
 上の人物が専門書や諸雑誌をしっかりと読んで、上のような「歴史的認識」と「謝り」の表明に至ったわけではないだろう。上で少しは触れたように、時代の「空気」、体制的な「雰囲気」なのだ。
 この人物とて、新聞広告や書店で、自らの「感覚」とは異なる見解・考え方をもつ者の本等もあることくらいは知っているだろう。
 しかし、<思い込んで>いる者は、<歴史に謙虚に向かい合わない>「右翼」がまだいる、日本人はもっともっと<反省>し、過去の「歴史」を繰り返してはならない、などと思って、そのような本や雑誌を手にしようとする気持ちを抱く可能性はまるでないのではあるまいか。
 月刊WiLL、月刊正論等々、あるいは産経新聞がいくら頑張っても届かない、<進歩的大衆人>が広汎に存在している。
 <保守>論壇や<保守>的マスコミの中にいて、仔細にわたると対立がないわけではないにしても、<閉鎖的>な世界の中であれこれと言論活動をしている人々は、<井の中の蛙>の中にならないようにしなければならない。自分たちは「進歩的大衆人」に囲まれた<少数派>であることをしかと認識しておく必要があるだろう。むろん、櫻井よしこに対しても、このことは言える。
 なお、上の女性(らしき、「seko」という人物)は「日本の歌は現在では韓国でも歌われていますし、韓国人のファンも多い…。日本で韓国の歌手が売れているのは、歌も上手だし踊りも素晴らしいアーティストが多いからで、日本でどんどんいい歌を聞かせてほしい…。友人は韓国が大好きで…反日どころか親日の人が多くて親切だと言っています。私はまだ韓国には行ったことがありませんが、韓国ドラマは…好きでよく見ます。…親や目上の人に対して服従で尊敬し、家族の繋がりが深くて強くて、感心しながら見てい」る、と書いて、自らの「歴史的認識」の妥当性を補強しているようでもある。
 だが、むろん、現在の韓国が、あるいは現在の日韓関係がどうであるかということの認識・見解と、かつての日本の行動の「歴史的」評価とはまるで関係がない。多少とも関連させているとすれば、「お笑い」だ。

0923/資料・史料-菅直人2010年8月談話。

 資料・史料-韓国併合100年菅直人首相談話 2010.08.10

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 内閣総理大臣談話
 平成二十二年八月十日
 本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の八月、日韓併合条約が締結され、以後三十六年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、政治的・軍事的背景の下、当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられました。
 私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。痛みを与えた側は忘れやすく、与えられた側はそれを容易に忘れることは出来ないものです。この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明いたします。
 このような認識の下、これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していきます。また、これまで行ってきたいわゆる在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。さらに、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌等の朝鮮半島由来の貴重な図書について、韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたいと思います。
 日本と韓国は、二千年来の活発な文化の交流や人の往来を通じ、世界に誇る素晴らしい文化と伝統を深く共有しています。さらに、今日の両国の交流は極めて重層的かつ広範多岐にわたり、両国の国民が互いに抱く親近感と友情はかつてないほど強くなっております。また、両国の経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、互いに切磋琢磨しながら、その結び付きは極めて強固なものとなっています。
 日韓両国は、今この二十一世紀において、民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要で緊密な隣国同士となっています。それは、二国間関係にとどまらず、将来の東アジア共同体の構築をも念頭に置いたこの地域の平和と安定、世界経済の成長と発展、そして、核軍縮や気候変動、貧困や平和構築といった地球規模の課題まで、幅広く地域と世界の平和と繁栄のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係です。
 私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国の絆がより深く、より固いものとなることを強く希求するとともに、両国間の未来をひらくために不断の努力を惜しまない決意を表明いたします。
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0824/資料・史料-2009.10.09日韓首脳共同記者会見。

 資料・史料-2009.10.09日韓首脳共同記者会見における鳩山由紀夫首相発言

 <冒頭発言>
 鳩山総理
 (1)本日、李大統領夫妻が私ども夫妻をソウルに招待してくださったことに心から感謝申し上げる。私どもは韓国の社会や文化が大好きであり、ほとんどの日本国民が同じ気持ちではないかとの思いをお伝えしたいと常々思っている。李大統領も記者会見の冒頭に述べられたとおり、総選挙直前の6月に、私は李大統領を往訪した。今回の訪韓は、総理就任後3週間、初めての海外訪問先として韓国を選んだのはまさにこの思いからであり、日韓両国が「近くて近い」関係になるようにとの思いを、本日の会談で李大統領と共有することが出来たことを嬉しく思う。日韓両国は、価値観を共有する重要な隣国関係であり、アジア外交の核となるものである。更に多くの分野で協力を深めることにより、東アジア共同体構想の実現に一歩踏み出すことが出来るものと考える。この点についても李大統領と考えを共有できたことを嬉しく思う。
 当然、韓国と日本との間にはいろいろな懸案があるが、新政権は歴史をまっすぐ正しく見つめる勇気を持った政権である。ただし、何でも解決できるわけではなく、時間的な猶予が必要である。未来志向で日韓関係を良好に発展させていくことは、アジアのみならず、世界の経済及び平和にとって重要であり、この点につき大統領からも共感が示された。

 (2)本日の会談では、東アジア共同体構想や北朝鮮問題について話し合うことができた。北朝鮮問題については、李大統領が提唱する「グランド・バーゲン」は極めて正しい考えであると思う。北朝鮮の核及び弾道ミサイルといった問題を包括的に位置づけ、北朝鮮による具体的な行動や意思が示されなければ、経済協力を行うべきではない、むしろ、経済協力の前提として意思が示されることが必要である、という誠に正しい考え方であると思う。拉致問題の解決について、韓国にとっても同種の人権問題がある旨指摘したところ、李大統領からは当然、拉致(問題の解決)も、この包括的なパッケージの中に入っているとの発言があり、大変ありがたく感じた次第である。このように、日韓間の協力、又、米国及び中国との協力を通じ、北朝鮮を六者会合の舞台に戻すべく、引き続き協力していくことをお互いに確認した。

 (3)拡大会合の中では、日韓両国で中小企業が苦しんでいる中、悩みや関心を共有しつつ、金融危機で経済が厳しい状況の中で、「逆見本市」の成功のほか、更に、さまざまなレベルで協力していくことを確認した。また、若い世代による文化交流及び大学間交流を拡充していくことで一致した。李大統領からは、私の妻(幸夫人)が、韓流ブームに乗って韓国人スターに強い関心を有していること、又、先日東京で行われた「おまつり」に参加したことを褒めていただき、嬉しく思った。李大統領とは、若い世代が心の通う交流を積み重ねれば、政治的懸案も解消していくのではないかとの思いを共有した。
 今回の首脳会談は短い時間であったが、極めて有意義な意見交換であり、このような機会を設けていただいた李大統領の厚意に感謝したい。日韓関係が大きく発展することに希望を抱いた。ありがとう。カムサハムニダ。
 <質疑応答>
 ((問)質問が重なるものの、北朝鮮について伺いたい。先ほど総理が会見でも述べていたが、核開発や拉致問題について包括的に解決していくことで一致したということであるが、六者会合再開に向けた具体的な手法をどのようにとっていくかなど、突っ込んだ意見交換は行われたのか。)

 鳩山総理
 どこまでを突っ込んだ意見交換と言えるのかは分からないが、私が申し上げることができるのは、私の方からは、まず、中国の温家宝総理が金正日国防委員長と会談をした、そこでかなり突っ込んだ議論がなされたのは事実だと思う。その中でも六者会合の可能性も言及されているように仄聞している。また、米朝会談が行われる見通しになっているが、私は先般ニューヨークに行った時にオバマ大統領との首脳会談の中で、私は米朝会談を支持する、ただ、支持する前提として、六者会合に是非導いていただきたいということを申し上げ、そのところでも、拉致問題の必要性も言及申し上げたところである。オバマ大統領もそのことを十分に理解する中で米朝協議に臨むという姿勢を示したと私は理解している。
 このように、中国、あるいは米国が先行して北朝鮮との交渉を進めているところだが、それはあくまでもその先に北朝鮮が六者会合に復帰する、その復帰をした中で李明博大統領が提唱されているように、完全に具体的な北朝鮮のメッセージとして、すなわち意思表示、具体的行動として核を廃棄する、あるいは我々からすれば拉致問題の解決を尽くすというようなことをパッケージとして示していく、その時に必要なことは、六者会合の中の五者がお互いに共同歩調をとるということだと理解している。共同歩調をとることができれば、その先に大きな光明を見出すことできる。
 私たちはそのような思いを今日の首脳会談の中で見出した。

 ((問)鳩山総理は、本日も韓日の歴史問題に対し、前向きな立場を明らかにした。若干の時間的な余裕を置きたいと述べていたが、もう少し、歴史問題に対する具体的な構想を伺いたい。特に李大統領は、来年の韓日併合100年を迎え、天皇が韓国を訪問するならば、両国関係の大きな転換点となることを期待し、訪韓を招請する意思を明らかにした。これに対し、日本側ではどのような、そしてどれほどの関心を持っているのか、また、実現する可能性はどれほどあるかを伺いたい。併せて、在日韓国人の地方参政権問題について、鳩山総理の意見を伺いたい。)
 鳩山総理
 私は常に、歴史に対して前向きに、常に正しく歴史を見つめる勇気を持たなければならないと申し上げてきたところであり、そのことを新しい政権の中でも大変重要な考え方として位置づけていきたい。すなわち言うまでもないが、かつてのいわゆる村山談話、その思いを一人一人の政府あるいは国民が大変重要な考え方だと理解することがまず非常に重要なことだと考える。これは日韓関係に関わることであり、ややもすると感情的になりやすい部分を押さえていかなければならないため、国民の皆様に理解いただくには若干時間がかかるということを申し上げたところであり、ぜひ御理解願いたい。
 そして、その問題(歴史認識の問題)の一つとして、いわゆる在日韓国人の皆様の地方参政権の問題もその中に入っている議論だと思っている。私個人の意見は皆様もあるいは既に御存知かとも思うが、私はこの問題について前向きに結論を出していきたいと心の中ではそう思っている。ただ、この問題についても、今申し上げたとおり、国民の皆様の感情、あるいは思いがまだ必ずしも統一されていない。そのことのために、これからしっかりと内閣としても議論を重ね、政府として結論を見出していきたいと思っており、このことに関しても時間というファクターを御理解願いたい。
 また、天皇陛下の訪韓に関しては、私は天皇陛下御自身もその思いを強く持っておられると理解している。ただ御高齢のこともあり、また、日程的なこともあり、更には、総理大臣がどこまでこのことに関して関われるかという問題もある。したがって、私からはこれ以上のことを申し上げることはできないが、(先般)李明博大統領からそのような御示唆をいただいたことに関しては感謝申し上げたい。この問題に関して簡単に分かったということを今申し上げることができない環境であることもぜひ御了承願いたい。
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<下線・太字は掲載者。出所-官邸HP>

0809/鳩山由紀夫新内閣における「東アジア共同体」。

 9/16新内閣発足。美辞麗句(だけ?)の「お坊ちゃん」首班内閣。
 鳩山由紀夫、1947年生まれ。初の「団塊」世代首相。「団塊」世代生まれはけっこうなことだが、「団塊」世代の中の優等生らしく、<(戦後)平和と民主主義>教育をきちんと受けて、そこから基礎的理念も得ているようだ。
 <東アジア共同体>の構築を、中国共産党の一党独裁、中国の他民族弾圧、同国の対台湾姿勢、尖閣諸島・ガス田問題、朝鮮労働党の一党独裁、同国による日本人拉致問題に一言も言及することなく、「目標」として掲げるとは<狂っている>としか思えない。
 三党連立合意文書の中にも「東アジア共同体(仮称)の構築…」が出てくる。最長で4年間しかないこの内閣で、「東アジア共同体(仮称)の実現」に向けていったい何をしようというのか。
 以下、主として資料。
 一 鳩山由紀夫「私の政治哲学」月刊ボイス9月号(PHP、2009)より
 「友愛」が導く大きな「国家目標」の二つのうちなんと一つとして「『東アジア共同体』の創造」を挙げ、「ナショナリズムを抑える東アジア共同体」との見出しを掲げる(p.139)。以下、抜粋的引用。
 「新たな時代認識に立つとき、われわれは、新たな国際協力の枠組みの構築をめざすなかで、各国の過剰なナショナリズムを克服し、経済協力と安全保障のルールを創り上げていく道を進むべきであろう。…この地域〔東アジア〕に、経済的な統合を実現することは一朝一夕にできることではない。しかし、…延長線上には、やはり地域的な通貨統合、『アジア共通通貨』の実現を目標としておくべきであり、その背景となる東アジア地域での恒久的な安全保障の枠組みを創出する努力を惜しんではならない」。
 「軍事力増強問題、領土問題など地域的統合を阻害している諸問題は、それ自体を日中、日韓などの二国間で交渉しても不可能なものであり、二国間で話し合おうとすればするほど双方の国民感情を刺激し、ナショナリズムの激化を招きかねないものなのである。地域的統合を阻害している問題は、じつは地域的統合の度合いを進める中でしか解決しないという逆説に立っている。たとえば地域的統合が領土問題を風化させるのはEUの経験で明かなところだ」。
 私は「世界、とりわけアジア太平洋地域に恒久的で普遍的な経済社会協力及び集団的安全保障制度」の確立に向けて努力することが「日本国憲法の理想とした平和主義、国際協調主義を実践していく道であるとともに、米中両大国のあいだで、わが国の政治的経済的自立を守り、国益に資する道である、と信じる。またそれは、かつてカレルギーが主張した『友愛革命』の現代的展開でもあるのだ」。
 「こうした方向感覚からは、たとえば今回の世界金融危機後の…、…将来のアジア共通通貨の実現を視野に入れた対応が導かれるはずだ」。
 「アジア共通通貨の実現には今後十年以上の歳月を要するだろう。それが政治的統合をもたらすまでには、さらなる歳月が必要であろう。…迂遠な議論と思う人もいるかもしれない。しかし、…政治は、高く大きな目標を掲げて国民を導いていかなければならない」。
 「『EUの父』…カレルギーは、…言った。/『すべての偉大な歴史的出来事はユートピアとして始まり、現実として終わった』、『…ユートピアにとどまるか、現実となるかは、それを信じる人間の数と実行力にかかっている』」。
 ・そもそもが、「EU」という発想を東アジアに持ち込むこと、カレルギーの「理想」を東アジアにも適用しようとすることに、思考上の方法論的疑問がある。(「欧州」と同様の歴史的・文化的基盤は東アジアにはない、と私は思っている。)
 ・鳩山は遠い将来の東アジア地域の「政治的統合」を構想し、その前の「アジア共通通貨の実現」を構想するが、これらが、とくに前者が望ましい国家「目標」なのか自体を吟味しなければならない。中国共産党・朝鮮労働党の解体に一言も触れない東アジア地域の「政治的統合」とはいったい何なのか?!
 ・「軍事力増強問題、領土問題など地域的統合を阻害している諸問題は、それ自体を日中、日韓などの二国間で交渉しても不可能」だとの断言は、尖閣・ガス田や竹島問題を、対中・対韓では持ち出さない、外交の場で言及しない(しても無駄)、外務省にも何も言わせない、という趣旨なのか? そうだとすれば、ひどい<土下座>外交ではないか。
 「地域的統合を阻害している問題は、…地域的統合の度合いを進める中でしか解決しないという逆説」とはいったいどういう趣旨か。「地域的統合の度合いを進める」とはいったい何の意だろう。
 ・鳩山由紀夫の頭の中には常人には理解できない(=狂った)「夢想」が宿っているようだ。主観的な<善意>が好ましい現実的効果・結果を生み出すとは、全く限らない。<ファシズム>は美辞麗句・ユートピア的言辞とともにやって来うる(ナチスは正確には国家「社会主義」「労働者」党だった)。
 ・16日に鳩山は「東アジア共同体」に関する質問に対して、「米国を除外するつもりはない。その先にアジア太平洋共同体を構想すべき…」などと述べたらしい。米国が「東アジア」に入るはずはなく、前者はその場かぎりでのウソか、せいぜい<大ブレ>。「先にアジア太平洋共同体を構想すべき」と主張するなら、この論考で述べておくべきだし、そもそも、<アジア太平洋共同体>とはいったい何か? 訳のわからないことを言う新首相。
 二 民主党の政権政策マニフェスト(2009年7月27日)
 「政策各論/7外交/
 52.東アジア共同体の構築をめざし、アジア外交を強化する
 ○中国、韓国をはじめ、アジア諸国との信頼関係の構築に全力を挙げる。
 ○通商、金融、エネルギー、環境、災害救援、感染症対策等の分野において、アジア・太平洋地域の域内協力体制を確立する。
 ○アジア・太平洋諸国をはじめとして、世界の国々との投資・労働や知的財産など広い分野を含む経済連携協定(EPA)、自由貿易協定(FTA)の交渉を積極的に推進する。その際、食の安全・安定供給、食料自給率の向上、国内農業・農村の振興などを損なうことは行わない。」
 三 
「連立政権樹立に当たっての政策合意」(民主党・社会民主党・国民新党、2009年9月9日)
 「9、自立した外交で、世界に貢献/

 ○中国、韓国をはじめ、アジア・太平洋地域の信頼関係と協力体制を確立し、東アジア共同体(仮称)の構築をめざす。」

0779/資料・史料-1992.07.03「従軍慰安婦問題」加藤紘一官房長官談話。

 資料・史料-1992.07.03「従軍慰安婦問題」加藤紘一官房長官談話(加藤談話)
 

 //朝鮮半島出身者のいわゆる従軍慰安婦問題に関する加藤内閣官房長官発表
 平成4年7月6日

 朝鮮半島出身のいわゆる従軍慰安婦問題については、昨年12月より関係資料が保管されている可能性のある省庁において政府が同問題に関与していたかどうかについて調査を行ってきたところであるが、今般、その調査結果がまとまったので発表することとした。調査結果について配布してあるとおりであるが、私から要点をかいつまんで申し上げると、慰安所の設置、慰安婦の募集に当たる者の取締り、慰安施設の築造・増強、慰安所の経営・監督、慰安所・慰安婦の街生管理、慰安所関係者への身分証明書等の発給等につき、政府の関与があったことが認められたということである。調査の具体的内容については、報告書に各資料の概要をまとめてあるので、それをお読み頂きたい。なお、許しいことは後で内閣外政審議室から説明させるので、何か内容について御質問があれば、そこでお聞きいただきたい。
 政府としては、国籍、出身地の如何を問わず、いわゆる従軍慰安婦として筆舌に尽くし難い辛苦をなめられた全ての方々に対し、改めて衷心よりお詫びと反省の気持ちを申し上げたい。また、このような過ちを決して繰り返してはならないという深い反省と決意の下に立って、平和国家としての立場を堅持するとともに、未架に向けて新しい日韓関係及びその他のアジア諸国、地域との関係を構築すべく努力していきたい。
 この問題については、いろいろな方々のお話を聞くにつけ、誠に心の痛む思いがする。このような辛酸をなめられた方々に対し、我々の気持ちをいかなる形で表すことができるのか、各方面の意見も聞きながら、誠意をもって検討していきたいと考えている。//

0777/資料・史料ー1982.08.26「歴史教科書」宮沢喜一内閣官房長官談話。

 資料・史料-1982.08.26「歴史教科書」宮沢喜一官房長官談話

 //「歴史教科書」に関する宮沢内閣官房長官談話
 昭和57年8月26日
 一、 日本政府及び日本国民は、過去において、我が国の行為が韓国・中国を含むアジアの国々の国民に多大の苦痛と損害を与えたことを深く自覚し、このようなことを二度と繰り返してはならないとの反省と決意の上に立って平和国家としての道を歩んできた。我が国は、韓国については、昭和四十年の日韓共同コミニュニケの中において「過去の関係は遺憾であって深く反省している」との認識を、中国については日中共同声明において「過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことの責任を痛感し、深く反省する」との認識を述べたが、これも前述の我が国の反省と決意を確認したものであり、現在においてもこの認識にはいささかの変化もない。
 二、 このような日韓共同コミュニケ、日中共同声明の精神は我が国の学校教育、教科書の検定にあたっても、当然、尊重されるべきものであるが、今日、韓国、中国等より、こうした点に関する我が国教科書の記述について批判が寄せられている。我が国としては、アジアの近隣諸国との友好、親善を進める上でこれらの批判に十分に耳を傾け、政府の責任において是正する。
 三、 このため、今後の教科書検定に際しては、教科用図書検定調査審議会の議を経て検定基準を改め、前記の趣旨が十分実現するよう配慮する。すでに検定の行われたものについては、今後すみやかに同様の趣旨が実現されるよう措置するが、それ迄の間の措置として文部大臣が所見を明らかにして、前記二の趣旨を教育の場において十分反映せしめるものとする。
 四、 我が国としては、今後とも、近隣国民との相互理解の促進と友好協力の発展に努め、アジアひいては世界の平和と安定に寄与していく考えである。//

0619/文藝春秋本誌は「左」に立とうとして保阪正康・半藤一利・立花隆らを愛用し続ける-西尾幹二。

 一 最近の11/08に、西尾幹二が月刊諸君!(文藝春秋)12月号p.27に、文藝春秋はかつての中央公論と似てきており、朝日・論座、講談社・現代を欠く中で、文藝春秋と中央公論(=読売)は「皮肉なことに最左翼の座を占め、右側の攻勢から朝日的左側を守る防波堤になりつつある」と書いていることに触れた。
 西村幸祐責任編集・撃論ムック/猟奇的な韓国(オークラ出版2008.10)を捲っていたら、p.140で西尾幹二が上の旨をもう少し詳しく語っている。以下のごとし。
 文藝春秋(月刊)は「いよいよ怪しくなりだして」いる。この「本誌」は、「諸君!」とは別だとして距離を保とうとし、「ほんの少し左に」立とうとしている。そのため、「保阪正康、半藤一利、福田和也、立花隆といった面々を長々使い続けている」。今や明らかに「中央公論」の方へ寄っており、「知らないうちに朝日新聞の側に堕ちようとしている」。「『諸君!』とは違うんだ」と言っているうちに「朝日の側にどんどん傾いてしまっている」。
+  上で明記されている固有名詞のうち、保阪正康・半藤一利・立花隆の三人が紛れもなく「左翼」であることは私も確認している。例えば、半藤は「九条の会」賛同者、保阪は首相の靖国参拝糾弾者等々で、立花隆については論を俟たない。福田和也については、中川八洋が厳しい批判の本を出版しているようだが(所持はしていても)読んでいないこともあり(それ以上に福田の書いたものをほとんど読んでいないために)、私自身の判断・評価は留保する他はない。
 それでも、保阪正康・半藤一利に対して批判的であることは、西尾と私の間に違いはない。もっとも、文藝春秋(本誌)が叙上のようにヒドくなっているか否かは俄かには賛成しかねるが。
 「ほんの少し右」かもしれないが、月刊諸君!だって、保阪正康の文章を長々と連載している(12月号で38回め!)。月刊諸君!もまた、産経新聞以上に、「<保守>派としての<純度>」はとっくに薄れていると思われる。<保守>派論壇の力量自体が低下しているのかもしれないが。
 なお、月刊諸君!の連載のうち秀逸なのは、竹内洋「革新幻想の戦後史」だろう。完結と単行本化を期待して待ちたい。
 二 保阪正康・半藤一利に対して批判的であるのは小林よしのりも同じで、意を強くした記憶がある。
 古いサピオ(小学館)を見てみると(といってもまだ今年)、既述の可能性もあるが、小林よしのりは①3/12号で「中島岳志や保阪正康ら」を「薄らサヨク」と呼び(p.62)、②4/09号で、「保阪正康や半藤一利あたりの連中」も日本に戦争責任ありとの思い込みから逃れられない「被占領民」だとし(p.60)、③10/08号では「保阪の歴史観の異常さ」をかなり長く言及し(描写し)ている(p.55-59、この「31章」のほとんど全て)。
 これら以外に、保阪正康・半藤一利の二人は戦前の個々の軍人・政治家や個々の政策決定・戦術等の評価にかまけて<大局的>判断をしていない旨の指摘も読んだ(見た)記憶があるが、今は確認できなかった。
 保阪正康・半藤一利の二人は、戦時中のコミンテルンや中国共産党について、あるいはルーズベルト政権と「コミュニズム」との関連について、いかほどの知識と関心があるのだろうか。<敗戦>の責任者は誰かとその責任の度合いを日本国内の軍人・政治家について検討し論じているようでは、いかに個々の人物・事件や戦局の推移に詳しくとも、全体的なまともな歴史を語り得ないだろう。
 そのような保阪正康・半藤一利を(も)<愛用>しているのが文藝春秋(本誌も諸君!も)だ、と言って今回の当初の話題と結びつけておこう。

0445/朝日新聞3/31付社説を読んで。

 朝日新聞3/31付社説を読んでの感想。
 1.連載ものの如き社説なので継続して読んでいないからかもしれないが、「希望社会」とか「わいわい共同体」とか、訳の分からない造語を用いた、言葉遊び・観念遊戯の文章だ。
 2.「日本を希望社会に変えるには、地域へ主権を移すしかない」、あるいは「地域に主権を移して各地の文化を発信すれば日本像も大きく変わるだろう」という。
 多少とも概念の厳格さにこだわる人間ならば、「主権」概念をこんなに安易に使いはしない。また、<地方分権>がよい方向であるかの如き認識が前提になっているようだが、なおも、行政分野ごとの、現行の国・自治体関係の実態をふまえた検討が必要と思われ、ムードでのみ<地方分権>を前提にしてもらっては困る
 3.「韓国や中国には、かつての侵略国、日本への反感が根強い。」
 なるほど、朝日新聞はこういうふうに、日本はかつて中国と韓国を(同じように?)「侵略」した、という動かそうとしない<歴史>観に立っているのだ。
 4.最大の感想は以下だ。
 この社説は全体として、「デジカメやビデオで撮った映像をインターネットで送」り、「住民ディレクター」が「インターネットやケーブルテレビで流す」ような、地域による、地域ごとの<多様な>情報発信への期待を述べている。「3年後には地上波テレビもすべてデジタルへ移る。その特徴を生かして地域文化の発信を競い合う。そんな時代にしたい」、「デジタル時代を…元気な地域連帯型の日本に変えていく。そして、東アジア地域の連帯社会化もめざす。/この方向に徹すれば、おのずと希望社会に突入することができるだろう」、というわけだ。
 「東アジア地域の連帯社会化」との言葉も朝日新聞らしいし(アサヒい?)、「おのずと希望社会に突入する…」とは何とも能天気なことだ。これらよりも何より、それほど地域ごとの多様な情報発信を主張したいなら、デジタルあるいは放送・通信に限らず、紙媒体の新聞事業もまた、地域ごとに<多様化>すること、つまり、朝日新聞のような全国紙はすべて廃止し、地域・街ごとのミニコミ紙・タウン紙を活性化することも説くべきではないか
 <地方分権>(地域主権?)が大切というなら、朝日新聞が率先して、その紙面自体を<地方分権>(地域主権?)にふさわしく地域・地方ごとに多様化したらどうか。あるいはさらに、全国紙としての朝日新聞自体を廃止し各地域・各地方ごとの「主権」をもった多数の朝日新聞に分解したらいかがか。
 「地域文化を発信して『連帯型社会』をつくる」(3/31社説見出し)などと偉そうな(?)ことを主張したいのならば、朝日新聞(社)自身がその方向に動いて、「地域文化を発信」する体勢に大きく改革したらどうか。そのような気もないくせに、放送・通信だけを取り上げて、偉そうな口を叩くな、と言いたい。

0401/朝日2/22社説-韓国・盧武鉉は「左派」ではなく「庶民派」か。

 朝日新聞2/22社説が、韓国・盧武鉉大統領退任に関して触れている。
 「日韓ともに指導者がナショナリズムをあおることの愚かしさを思い知らせてもくれた」などという部分は、さすがに<朝日らしい>(虚報・捏造のみならず、こういう場合にも<アサヒる>という言葉は使ってよいのではないか)。
 上の部分への詮索はもうしないが、見出しにはやはり驚く。
 「盧大統領―庶民派の寂しい幕引き」が見出しで、なんと盧武鉉(政権)を「庶民派」と形容しているのだ。
 産経新聞の最近の社説を確認しないが、同日2/22の黒田勝弘の記事は「親北・左派救済の5年…」という見出しで、本文中には「左派勢力に支えられた政権…」、「親北・左派勢力は盧武鉉政権下で…好きなようにやった…」などの表現もある。
 何をもって<右・左>を分かつかは厳密には議論の余地がむろんあるが、「社会主義」を(も)標榜している北朝鮮に融和的だった政権又は大統領を<左派>と形容して不思議ではないし、むしろ当然だろう。
 朝日新聞は安倍前首相の退陣表明のあと、何という見出しを付けた社説を載せたのだったか? 「安倍内閣に幕―右派政権の成果と挫折」(昨年9月)だった。
 自国の政権について、必ずしも一般化していたわけではないのに、「右派」と正面からレッテルを貼り、他国(韓国)のそれについては「左派」としないで「庶民派」とは!?
 朝日新聞は何と日本に厳しく、他の東アジアの国には何と<優しい>ことだろう。今に始まったことではないが。

0248/米国下院対日非難決議採択へ-朝日新聞よ喜べ。

 米国下院外交委は26日、慰安婦問題に関する対日非難決議案を原案を一部修正のうえ、39対2(欠席9)の賛成多数で可決し、下院本会議に上程のうえ採択されるのは確実だ、という。
 日本政府・外務省は、中国(・韓国)との情報戦争に負けた。中国・韓国は下院決議を「錦の御旗」にして、今後も日本対して精神的圧力を加えてくるだろう。
 朝日新聞等もまた、日本国内にあって、この決議を喜んでいるだろう。日本国内で<慰安婦>問題を<従軍慰安婦>問題化し、韓国人を配偶者とする記者をも動員したりして<日本非難>に邁進した<功績>は、ただ一つだけ挙げるとかれば、朝日新聞社に帰することになるだろう。朝日は米国の助けを借りて過去の日本を叩くがよい。あるいは過去の日本を引き摺っているとする安倍首相の政治生命を性懲りもなく狙い続けるがよい。
 米国と米国民は、良識ある日本国民との間に―どの程度の大きさで今後どう変化するかは知れないが―亀裂が走ったことを知るべきだ。

0145/産経5/14には石川水穂「河野談話の検証が必要だ」もある。

 産経5/14には、石川水穂の「河野談話の検証が必要だ」が載っている。岡崎久彦は、この石川の考えを「無用」として否定するのか、それとも国内問題としてはこの石川の考えの正当性を肯定するのか、いずれかの紙面又は誌面で明瞭に答えていただきたいものだ。
 石川水穂は慰安婦問題米国下院決議案には「多くの事実誤認の内容が含まれる」とし、河野談話についても「極めて問題の多い政府見解である」と明言している。
 資料記録的意味で記しておくが、1997年3月に当時の官房副長官・石原信雄は、政府収集資料の中には「軍や警察による強制連行を示す証拠」はなかったこと、河野談話はその直前に「韓国政府の要請で行った…元慰安婦16人からの聞き取り調査のみに基づいて強制連行を認めた」ことを明らかにし、その後の国会質疑等で「聞き取り調査」の「裏付け」はなされていないことも判明した。
 ここで問題をかき混ぜた、あるいは戦線を拡大したのが、朝日新聞だった。
 朝日新聞は1997年3/31社説「歴史から目をそらすまい」で、「日本軍が直接に強制連行をしたか否か、という狭い視点で問題をとらえようとする傾向」を批判し、「資料や証言を見れば、慰安婦の募集や移送、管理などを通じて、全体として強制と呼ぶべき実態があったのは明らかである」とした。
 「日本軍が直接に強制連行をした」という自らのいう「狭い視点」からさんざん報道しておきながら、信憑性が極めて低いと判るや、「狭い視点で問題をとらえよう」としてはいけない、と言い出したのだから、その神経の傲慢さ・杜撰さは尋常ではない
 それに、「慰安婦の募集や移送、管理など」に日本軍が関与していたとしても、そのことをもって「全体として強制と呼ぶべき実態があった」
と表現するのは、日本語の用法として誤っている。どうしても「強制」という語を残したかったのだろう。再述するが、慰安婦の募集や移送、管理など」に日本軍が関与していたことのどこに「全体として強制」という概念があてはまる現象があるのか。朝日は自らの主張のためならば、通常の日本語の意味・論理すら無視しているのだ。
 石川は、韓国人元慰安婦からの聞き取り調査の中身は今も公表されていないとして、学問的検証の必要を説く。当然の主張だと思う。こういう作業もまた、岡崎久彦によれば「無用」で、「常識」に任せよ、ということなのだろうか?

0112/日本統治協力者の子孫の財産没収をする韓国、協定無視の北朝鮮。

 読売5/02夕刊によると、韓国の大統領直属の某機関は李完用等の日本統治協力者「親日派」9人の子孫から計(日本円で)4億8000万円の財産を没収することを決定した、という。
 民族・国家にとっての歴史的「悪玉」をのちの国家・政府が「公定」してしまうというのも異常だが、その「悪玉」たちの子孫から財産を没収するというのもきわめて異常だ。
 祖先に「犯罪者」がいたとして、その罪が子孫に及ばないのは近代又は「個人主義」の時代では当然のことだろう。ましてや、1910年の日韓併合条約の署名者等は「犯罪者」なのか。
 韓国には憲法裁判所があるが、すでに根拠法律について合憲判断をしているのだろうか。日本であれば、このようなことを認める法律は、平等原則違反、合理的理由のない財産権の侵害として、簡単に違憲と判断されるだろう。
 上に関する記事の隣に、米国ライス国務長官の、北朝鮮に対する「忍耐力は無限ではない」等の、麻生外相・久間防衛相との会談後の記者会見要旨が載っている。
 産経の同日夕刊によれば、北朝鮮は2月の六カ国協議での二ヶ月以内にとの「約束」を履行せず、履行期限の4/14をもう二週間過ぎたらしい。
 そもそも北朝鮮という国家の指導部に「約束(協定)を守る」という観念など全くないのではなかろうか。これまた異常だ。
 何やらいつも怒っているようなブログタイトルのizanamiはきっと、上の二つの国の「異常さ」を「異常」とは感じないのだろう。
 izanami氏に対してizanamin氏が反論ブログを開始された。izanamiの方は読む気はしないが、izanamin氏の方はときには訪れるので、頑張ってほしい。
 私もizanami大批判を専用ブログで毎日繰り広げたいところだが(関係文献も沢山所持しているので資料には困らないだろう。ハンドルネームは「izanamia」でどうか?)、時間的余裕がないし、もう一つブログページをこのイザ!に持てるのかどうか分からない。

0087/izanamiなんて名乗って欲しくないが、「気味の悪い」サイトは避けるにかぎる。

 4/16の米国バージニア工科大学での韓国人学生(永住許可があったようだが、国籍は大韓民国なのだろう)による32名連続銃殺事件につき、犯人の実姉は「弟が起こした言葉で言い表すことのできない行為を大変申し訳なく思う。16日以降、毎日父、母とともに(犠牲者のために)祈っている」と述べたらしい。また、韓国の李泰植駐米大使は17日夜、バージニア州で行われた追悼礼拝に出席したなかで、「この衝撃的な惨劇を機に、韓国人社会は自らを見つめ直し、悔い改め、米国人社会と緊密な関係を築くべきだ」と語ったようだ。
 実姉の発言は(成人した個人の犯罪につきその家族がどこまで責任を感じるべきかの問題はあるが)おおむね至極当然だとは思うし、こんな事件についてどこまで民族の<責任>を問えるかは問題だが、韓国の駐米大使の「韓国人社会」への注文は、ありえないことでもなかろう。
 一方、韓国人が例えばノーベル賞でも受賞すれば「民族の誇り」と最大限の賛辞を使い、<やはり韓国民族は優秀だ>と発言する韓国人(同国マスコミも含む)が多いだろう(ちなみに、私の知人の韓国人は、同賞受賞者が平和賞の金大中だけであることを嘆いていた)。
 しかるに、izanamiという、日本古代の歴史的名前を名乗っている韓国人らしき者は、このブログサイトで毎日のように日本と日本人を侮蔑する文章を書き、韓国民族の優秀さを語って、きわめて「気持ちが悪い」し、「気味が悪い」のだが、今回のアメリカでの事件が起きるとこんなふうに公言している。
 4/20-「彼の置かれた環境、そして陰湿な人種差別への憤りが、彼を銃乱射に狩り立てたのだと思います。チョ・スンヒ氏はアメリカ社会の犠牲者です。/彼の執った行動でアメリカの闇が解明させるきっかけになれば、彼の死、そして学生たちの死も無駄ではなくなります。
 4/21-「アメリカ社会に根付く人種差別に端を発した虐めが彼の性格を歪め孤立へと追い込み銃を乱射させたのです。/やはり彼はアメリカ社会の闇によって作り出された被害者だったのです。/チョ・スンヒ氏一人を責めることは出来なくなりました。/アメリカ社会そのものが責められる立場になったのです。
 韓国(朝鮮)民族の責任・問題性を感じてもらわなくともよいが、これらには、犯人個人を責める言葉は全くなく、もっぱら、アメリカ社会、その人種差別の「犠牲者」・「被害者」だと位置づけている。
 かりにだが、日本人(留学生)が犯人だったらこの人はどう書いたかと想像すると、この人の「いいかげんさ」、「論理一貫性のなさ」も明瞭になるだろう。
 この人のブログはコメントもトラックバックも許容していない。もっとも、何を言っても「狂信者」は理解できないだろうが。
 このizanami氏のフログの背後に何らかの「運動」の「組織」がいる可能性、又は、ブログそのものが何らかの「運動」の「組織」のものである可能性もある(「工作員」はいろいろなことをするのだ)。
 「気味の悪い」のは避けるに限る。ランク上位であることに興味を持って、後悔している。

0047/講談社-週刊現代・月刊現代-はどこかおかしくないか。花田紀凱コラム。

 イザの電子版上には出ていないようなのだが、産経4/07のたぶん1週に一度の連載、「花田紀凱の週刊誌ウォッチング」で扱っている三点のうち二点めが興味を惹いた。
 花田紀凱(-かずよし、とは初めて憶えた)はこう書く。-<『週刊現代』(4月14日号)のトップ記事、「『危険な総理』の大暴言を柳基洪韓国国会議員が怒りの告発、『安倍晋三首相は国会議員100人を前に韓国をキーセン国家と言い放った』」には大いに異議がある。/冒頭に安倍総理のその発言が掲載されているが、どう読んでも至極まとも。しかも「キーセン国家」という表現は使っていないし、発言自体10年前の勉強会のもの。あえて今、この発言をことごとしく取り上げ、<暴言総理は、さっさと退陣してもらうのが日本のためだ>などと安倍総理を非難する理由がない。/韓国国会議員の告発というが、誰がこの発言を件の韓国議員に教えたのか。『現代』、朝日の手法をまねしたのでなければいいのだが。

 
週刊現代4/14号を読んではいないが、おそらく月刊WiLL編集長の花田紀凱の指摘は適切だ。
 週刊ポスト(小学館)に対して、週刊現代は以前からずっと反政府のスタンスをとり続けているようだ。安倍内閣が新発足する頃には、月刊現代に「安倍内閣倒閣宣言」とやらの論稿(題は正確には確認していない)を立花隆に書かせていた。出版元の大講談社は、小学館や文藝春秋等々との関係で自らを差別化するために敢えて「反政府」よりの姿勢を社全体の編集方針として採用しているのだろうか。
 いろいろな立場・意見があるのは結構なことだが、上のような「商売」のための社の方針決定だと、いずれは読者から捨てられるだろう。また、上に花田が指摘しているように、10年前の発言(それも正確ではなさそうだ)を持ち出して安倍首相の退陣を主張するとは、また韓国議員の告発の形をとっているとは、「朝日の手法」に似ていて、マスコミとして恥ずかしいことだと思っていただく必要がある。

-0025/沖縄集団自決冤罪訴訟・大江健三郎など。

 2005年10月28日に大阪地裁法廷で朗読された沖縄集団自決冤罪訴訟の訴状要旨の最後は次のとおり(徳永信一・正論2006年09月号による)。
 「以上のとおり、被告大江健三郎が著した『沖縄ノート』を含む被告岩波書店発行の書籍は、沖縄戦のさなか、慶良間列島において行われた住民の集団自決が、原告梅澤裕元少佐あるいは原告赤松秀一の兄である亡き赤松嘉次元大尉の命令によるものだという虚偽の事実を摘示することにより原告らの名誉を含む人格権を侵害したものである。よつて、原告らは、被害の回復と拡大を防止するため、それらの出版停止、謝罪広告及び慰藉料の支払いを求めるものである」。
 原告側に有利な発言をする人物も近日登場したようである。
 すでに各所で言及されているが、小泉靖国参拝にかかる世論調査報道は各紙とも賛成・よかったが反対・よくなかったを上回っていたところ、なぜか最も遅かった朝日でも前者優勢と出た。49%対37%だ。0815前には昭和天皇発言にかかる富田メモ報道もあってか反対の方が多かった、「それなのに」と朝日中枢部はガックリしているだろう。が、朝日はメゲない。「小泉首相の<8・15参拝>は<よかった>49%、<するべきではなかった>37%で肯定的な見方が多いが、次の首相の靖国参拝となると一転、反対が増える。…7月調査の60%より少ないものの引き続き多数で…」(23日)。なんと、現首相については副文・従属節の中で触れ、主文・主節で次期首相については<反対が多いんだよ>と書いて、重点を自社に不利な前者にではなく後者に置いているのだ。さすがに「築地をどり」名取りは長年の経験によって多少のことでは悲観と失望を白状しないシタタカさを会得している。
 これまた旧聞だが、8月3日に韓国民族派極左政権の韓明淑首相は、<アジアには今でも日本により強制動員された「めぐみさん」が多数いる>と日本の記者に発言。事実かどうか極めて怪しい「強制連行」と北朝鮮の拉致を同一視することに唖然とするし、こんな人が首相とは韓国政府の性格とレベルを示している。だが、日本のマスコミはこの発言を「妄言」として何故抗議し、取消すまで紙面で頑張らなかったのか。朝日新聞は自国の過去・現在の非をあげつらうなら、なぜこの韓発言にも食いつかないのか。近隣諸国条項は日本の大半のマスコミにもあるようで、情けないこと著しい。
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  • 1181/ベルリン・シュタージ博物館。
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  • 1180/プラハ市民は日本共産党のようにレーニンとスターリンを区別しているか。
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  • 0801/鳩山由紀夫は祖父やクーデカホフ・カレルギーの如く「左の」全体主義とも闘うのか。
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  • 0800/朝日新聞社説の「東京裁判」観と日本会議国際広報委員会編・再審「南京大虐殺」(明成社、2000)。
  • 0799/民主党・鳩山由紀夫、社民党・福島瑞穂は<アメリカの核の傘>の現実を直視しているか。
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  • 0790/小林よしのり・世論という悪夢(小学館101新書、2009.08)を一部読んで。
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