秋月瑛二の「憂国」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

非核三原則

0734/田母神俊雄・田母神塾(双葉社)を全読了-日本の「防衛」。

 田母神俊雄・田母神塾-これが誇りある日本の教科書だ(双葉社、2009)をようやく全読了。
 日本の政治家・国民の<軍事・防衛>に関する知識は乏しい。
 ・「専守防衛」・非核三原則・武器輸出(禁止)三原則は改めるべきだ。
 ・ニュークリア・シェアリング・システムを日本も導入すべき。以上、田母神の主張に納得。
 ・自衛隊を「軍隊」と認めないでおいて(「軍人」はいない筈なのに)<文民統制>を語るとは、そもそも笑止千万の旨の指摘も面白い(p.217)。
 かりに朝日新聞的「左翼」の見解を歴代内閣の見解に反して公にした行政公務員(とくに事務次官等の上級官僚)や自衛官がいたとし、かつそのことで<更迭>等の意に反する実質的制裁を受けたすれば、朝日新聞は、公務員にも「一市民」としての「内心の自由」・「思想・信条の自由」そして「表現の自由」があるとして、その公務員を擁護し、政府の側を徹底的に批判するのではないか。
 いわゆる田母神俊雄論文の執筆・公表は「一私人」としての行為だと昨秋に政府は認めていた(その上で、その地位にふさわしくないとした)。
 人権派(公務員の「人権」についても)のはずの朝日新聞はなぜ、公務員たる田母神俊雄については、公務員も「一市民」としては持つ「内心の自由」・「思想・信条の自由」そして「表現の自由」(それぞれ歴史認識を含む)を持ち出して、政府・防衛相を批判しなかったのだろうか。
 国歌伴奏拒否音楽教員(公務員)の方を朝日新聞は擁護し、東京都教委・校長の側の<強制>を批判したのではなかったか?
 言うまでもなく、自分たちに都合のよい<言論>しか実質的には許容しないという、都合の悪い<言論>は<言論>自体を許容しないという、<全体主義>的意識を(それは<ご都合主義にもつながる)朝日新聞が持っていることによる。
 ・①周辺に中国・北朝鮮のような危険な国のない英国・フランス・ドイツにおいて、日本と比較しての軍事費の多さは次のとおり(p.239の資料による。1ドル=129円=約0.9ユーロで計算。英・仏は核保有国でもある)。
 人口一人当たり「国防費」-日本293、英779、独318、仏603(ドル)。
 対GDP「国防費」-日本0.944、英2.4、独1.1、仏1.9(%)。
 ②A「現役総兵力」数(万人。p.238)-中国225.5、北朝鮮110.6、そして日本24.0。
 ②B「海兵力」=海兵隊・海上自衛隊員数(万人、p.239)-中国160、北朝鮮100、韓国54、台湾20、そして日本14.9。
 むろん在日米軍の存在も考慮する必要はあるが(在欧米軍もある)、日本の<安全>は心もとないのではないか。
 ・「防衛出動」には、武力攻撃事態国民安全確保法(略称。いわゆる有事立法の一つ)9条により事前に国会の承認が必要とされる。真の<有事>・<非常事態>において、これでは間に合わないだろう。またそもそも、<反戦平和>の気分の国会議員が過半数が占めていれば「承認」がなされないこともありうる。「防衛出動へのハードルをもっと下げるべき」との主張(p.212)に同感。
 ・日本へのミサイル攻撃があった、又は明白に予測されるときにその「基地をたたく」ことは「法理的には自衛の範囲に含まれ、可能」との首相答弁(1956.2.29)はまだ生きているとされる。しかし、現実には、今の自衛隊の情報等の能力では、外国の「基地をたたく」のは不可能らしい(p.215-220)。
 例えば、日本には北朝鮮の精細な地図(地下の状態等立体面を含む)等(建物の高さ・強度等の情報)がないようだ。日本の<安全>は心もとないと思われる。

0148/産経5/15・志方俊之「護憲派の不思議な論理を笑う」。

 産経5/15の志方俊之「正論/護憲派の不思議な論理を笑う」は、ほとんど異論なく読める。
 「護憲派」の奇妙な意識につき、例えば、こう指摘している。
 1.「護憲派の多くは日米防衛協力に反対で、米国離れの自主的な日本をと主張しているのだが、自主憲法を唱えることだけは御法度だというのだから笑止千万」だ。
 2.「護憲派の多くは、自主を標榜しながら、米国の核の傘を万全と信ずる不思議な思考の持ち主」だ。
 3.「護憲派の多くは核の問題となると核廃絶を唱えて現実から逃避するのが常である」。
 要するに、「護憲派の多く」は自分たちを含む日本国民の「安全」と東アジアの「平和」が、米国の<核の傘>付きの日米同盟によって辛うじて守られているという現実を知らないか、知ろうとしていないのだ。
 そして、志方の言うとおり、「米国の核の傘を否定するならば、残る選択肢は(1)核には目を瞑(つむ)って国民を無防備の危険に曝(さら)しておく(2)中国かロシアの核の傘に入る(3)独自の核を持つ-の3つで、いずれも非現実的だ」、ということになるものと思われる。
 志方はこれまでの自民党も批判しており、正当だ。
 「与党だった自民党も怠慢に過ぎた。自民党は改憲の遅れを説明するのに、まず「時機が熟さない」といい、次に「解釈で実は得ている」といい、党を挙げて憲法改正の機を熟させる努力をしてこなかった」。「自民党は憲法には交戦権を有しないとしてあるから「自衛隊は軍隊ではない」と言ってきた」。
 そして、つぎの言葉は、憲法(九条二項)改正の必要性をずばり衝くものだ。-「国民の目にも近隣諸国民の目にも、誰が見ても自衛隊は軍隊そのものではないのか。軍隊が軍隊であることが悪いのではない。悪いのは軍隊を軍隊ではないと言いくるめることであって、国際社会はそんな変な国を国連安保理の常任理事国に推すとは到底思えない」。
 志方は米国を無条件に信頼することの不可、日本の自主的な防衛努力の必要性も指摘している。
 「日米同盟は「かけがえがない」といっても、米国が自国の国益を最優先に考えて幾つかの戦略的・戦術的な対応を取ることは、当然で何の不思議もない。/
わが国が米国の国益を守るために諸肌を脱がないのと同じだ。国益がほぼ合致したときにのみ同盟は力を発揮するのであって、それが同盟の限界であり国際政治の現実だ」。
 「わが国は…自らは何ら核に対する備えを行ってこなかった。非核三原則を堅持し、敵地攻撃能力の整備も進めず、最近ようやくミサイル防衛の配備と集団的自衛権行使の再検討に着手したに過ぎない。
核の傘があっても、直ちに核によって反撃されることの実効性が不確かな場合もあり、信頼度を高めるため多方面での努力を惜しむべきではない。非核三原則を二原則にするとともに、早急に弾道ミサイル早期警戒能力や敵地攻撃能力の整備は急ぐべきだ」。
 分解しての紹介だけになったが、「まっとう」な主張だと思う。


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