秋月瑛二の「自由」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

文部科学省

1300/歴史関係16団体声明と池田信夫・黒田勝弘。

 一 文部科学省が国立大学に対して教員養成・人文社会系学部・院の「廃止」や社会的要請の高い分野への「転換」に努めることを要請する文書案を5/27に示した、という記事を読んで、池田信夫がたぶん同日に、<文系学部はいったん全廃>と書いていたことを連想した。池田信夫のブログサイト参照。
 池田信夫は5/27に、「文系の学部はいったん全廃したほうがいいと思う」と書いている。その理由、背景は、つぎのことだ。日本の歴史学研究会など歴史関係16団体が「『慰安婦』とされた女性は、性奴隷として筆舌に尽くしがたい暴力を受けた」などとして、慰安婦の「強制連行」の事実は朝日新聞による一部取消し等によっても変わらない、という旨の声明を発した。池田は、「性奴隷」の意味が分かっているのか等とし、こんな「歴史学者がまだ2000人(16団体には重複も多い)もいる」のを知って唖然として、上の感想に至っている。
 池田信夫の感覚は<まっとう(正気)>だ。歴史、とりわけ日本近代史の研究者・教員たちの<狂気>ぶりがここにも示されている。人文・社会系(教育学を含む)における<左翼アカデミズム>の支配を終焉させないと、日本の正常化はむつかしい。あるいは日本の正常化を阻む「左翼人士」たちが、とりわけ大学の人文・社会系学部での教育や教師・学生関係(という人間関係)によって、依然として執拗に生み出されている。この現象は、大学以外の社会諸分野では見られない現象だと思われる。
 二 産経新聞5/30黒田勝弘の小記事によると、上の歴史関係16団体-「会員約6900人」としている-の「慰安婦問題で安倍政権を非難する声明」は韓国では大々的に報じられ、日本のメディアがそれに大きな関心を示していないことに不満があるらしい。
 黒田勝弘は、このような反応の違いは、韓国では「学者」の地位が高く、声明類も重みがあるのに対して、日本ではそれほどでもない、つまり「単に学者を見る目が違うだけの話」だ、とまとめている。
 黒田の分析は、やや物足りない。もともと歴史関係16団体の会員の中には教師ではあっても厳密には又は狭くは「学者」ではない人物も含まれていると思われる。
 それは別としても、韓国での学者・教授たちの地位の相対的な高さはそのとおりかもしれないが、日本での「左翼」歴史学者たちの主張、ここでは<慰安婦の「強制連行」の事実>を認めよという主張が、そのデタラメぶり、その「政治」性、その<左翼偏向>性を従前よりは見抜かれてきており、信用されなくなってきていることに、上の小記事が話題にしているような違いの原因があるのではなかろうか。
 それにしても、「左翼」は-おそらく日本共産党系だろう-、研究者・教員であるものも含めて、執拗なものだ。<幻想と妄想>の中で生き続けて、そしていずれ死んでいく。せっかくの一度きりの人生なのに、気の毒だ、可哀想だ、としきりに感じる。 
 

0245/朝日新聞6/22社説の無知と不的確。

 久しぶりに朝日新聞社説を覗いてみると、相変わらず妙なことを喚いている。6/22の「教育3法―現場を画一的に縛るな」だ。
 タイトルからしても文句を言いたい。教育現場は少なくともある程度は<画一的>でないと困る。一部の教師だけが、学習指導要領に添わず、朝日新聞社説を教材にした親中国教育をしてはいけないのだ。
 冒頭の第一文は「文部科学省がこれまで以上に教育現場に口をはさみ、画一的な考え方を押しつけることにならないか」。この社説の執筆者は改正法の中身をきちんと読んでからこんなことを書いているのだろうか。そうだとしたらとんでもない「ウソ」つきだし、そうでないとしたらとんでもない職務怠慢だ。それに一般論としても「文部科学省がこれまで以上に教育現場に口をはさ」むことを一般に非難することはできない。「画一化」については既に述べた。
 「法律が成立したとはいえ、どのように運用するのか、あいまいなところが多い」、「しかし、今後、どのようなときに指示などを出すのかははっきりしない」。これは法律(案)を批判するときの常套の論法だ。いわく、不明確な点がある-、曖昧だ-。
 法律の定めの不明確性が合憲性の法的論点になりうることは承知のうえだが、運用事項の具体化、「指示」の要件のさらなる詳細化・具体化を要求していれば、法律という一般的・抽象的定めは永久に制定できない。こんな単純なことくらい、朝日の社説子なら知っている筈だ。批判のための批判をするな、と言いたい。

0049/阿比留瑠比の最近のブログ・エントリーの中で目を惹いたこと。

 阿比留瑠比氏のブログ・エントリーは熟読ではないにせよ、目は通しているつもりだ。近日のもののうちから、いくつか目を惹いたものを取り出して、何がしかの感想を記しておく。
 1 2007/03/26-「国会議員会館内で開かれた反日慰安婦問題集会」/2005年2月1日に、衆院第2議員会館で「女性国際戦犯法廷に対する冒涜と誹謗中傷を許さない日朝女性の緊急集会」という集会があった。その内容の紹介だが、当時すでに社民党委員長だったはずの次の福島瑞穂の発言が目を惹いた。
 「福島氏 (前略)この女性戦犯国際法廷につきましては、もともと私自身も、いわゆる従軍慰安婦とされた人たちの裁判を担当する弁護士で、この女性国際法廷にも、傍聴人として一般の市民として、あそこの会館のところに出席しておりました。今回、ものすごい危機感を持っております。ファシズムというのは、こういう形で起きていくのだということを痛感しております。(中略)/今回のケースは、もちろんNHKもしっかりしてほしいとか一杯思いもあります。ただ、政治権力によるメディアへの介入の問題である、政治家によるパワハラだと思っております。こういう形で恫喝をし、メディアの問題を私物化していくこと、安倍晋三さんがこれで何も問題はなかったと居直ることを許してはいけないと。(後略)
 上の発言のうち最もスゴいのは、「ファシズムというのは、こういう形で起きていくのだということを痛感…」だろう。仰々しいが、日本はファシズム・軍国主義へと向かっていっている、という時代認識が、この人やこの党(社民党)にはあるのだろう。「ファシズム」をどう定義しているかのかと突っ込みたくもなるが。
 次に、「
こういう形で恫喝をし、メディアの問題を私物化していくこと、安倍晋三さんがこれで何も問題はなかったと居直ることを許してはいけない…」。完全に朝日新聞と同じ認識ですなぁ。こういう認識から出発して、安倍氏や同内閣への見方が「真っ当な」ものになる筈がない。
 2 2007/03/31-「河野衆院議長のふざけた新「河野談話」と教科書検定」
 これは長くてとてもまともなしっかりした文章で、河野洋平という人物がますますいやになる。それはともかく、本来の主題ではないが、彼の次の文章が目を惹いた。
 「私も長年取材していますが、文部科学省は日教組などと馴れ合い、左派からの攻撃を恐れる一方で、保守派が大人しいのをいいことに、甘く見ているように感じます。
 これは見過ごせない情報だ。自社さ連立政権のおかげで文部省と日教組が仲良くなった旨の指摘も別の日にあったが、それよりも「保守派が大人しい」と見られていることも大問題だ。何が「保守派」かは難しいが、日本の「保守派」なるものが必ずしも強くはないこと、たしかに国民は自民党等を与党とする政権に政治を委ねているが、自民党に投票する国民の全員が「保守派」と意識しているかは疑わしいし、自民党の国会議員すら、全員が自らを「保守派」と自覚しているとは思えない。別言すれば、自民党の国会議員すら、全員が明確な「保守」理論=「保守」思想に支えられているとは思えないのだ(ただ政権与党だから、選挙区国民のために仕事がしやすい党だから程度の理由で自民党員である国会議員もいるのではないか)。
 中川八洋・正統の哲学/異端の思想(徳間、1998)p.55のグラフは、「思想」の分布・割合につき(私の目分量だが)、英米では保守(真性自由主義)が4:リベラル(左翼的自由主義)が5:社会主義(全体主義)が3なのに対して、日本では、保守(真性自由主義)が1:リベラル(左翼的自由主義)が4:社会主義(全体主義)が5だということを示している。
 ソ連等社会主義国崩壊後もかかる分析又は印象がなおある(そして私も相当程度現実でもあると感じている)ことについては別に論じる必要があるが、ともかく、日本にはきちんとした「保守主義」が強くは育っていないのではないか。これはむろん、「きっこ」?氏が出てくるような、戦後「平和・民主主義」教育と無関係ではない。阿比留氏の何気ない一文に、色々なことを考えさせられる。
 3 2007/04/07-「民主党の立派な「慰安婦議連」と岡田克也元代表」
 民主党は雑多な人たちの政党で、改憲が現実的争点になってくるときっと分裂する、と私は想定している。
 それはともかく、このブログ中では、「慰安婦問題で謝罪と反省を表明した平成5年の河野官房長官談話の見直しを求める動き」が民主党内にも出たという3/10の記事が引用されていて、その議員連盟「慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会」の呼びかけ人メンバー全員の名が記載されているのが目を惹いた。次の16人だ(前原誠司の名はない)。
 衆議院-「石関貴史、市村浩一郎、河村たかし、北神圭朗、小宮山泰子、神風英男、鈴木克昌、田名部匡代、田村謙治、長島昭久、牧義夫、松原仁、三谷光男、吉田泉、笠浩史、鷲尾英一郎、渡辺周
 参議院-「大江康弘、芝博一、松下新平」。
 松原仁と河村たかし(+西村真悟)くらいしか名を憶えていなかった。自民党の某、某、等々よりもむしろ、こうした特定の民主党議員は、選挙でも当選させるべきではないか。
 岡崎トミ子、平岡秀夫らは落選させなければならない。

ギャラリー
  • 2679/神仏混淆の残存—岡山県真庭市・木山寺。
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  • 2546/A.アプルボーム著(2017)-ウクライナのHolodomor③。
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  • 2333/Orlando Figes·人民の悲劇(1996)・第16章第1節③。
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  • 2320/レフとスヴェトラーナ27—第7章③。
  • 2317/J. Brahms, Hungarian Dances,No.4。
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  • 2309/Itzhak Perlman plays ‘A Jewish Mother’.
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  • 2305/レフとスヴェトラーナ24—第6章④。
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  • 2302/加地伸行・妄言録−月刊WiLL2016年6月号(再掲)。
  • 2293/レフとスヴェトラーナ18—第5章①。
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  • 2286/辻井伸行・EXILE ATSUSHI 「それでも、生きてゆく」。
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  • 2283/レフとスヴェトラーナ・序言(Orlando Figes 著)。
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  • 2222/L・Engelstein, Russia in Flames(2018)第6部第2章第1節。
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  • 2203/レフとスヴェトラーナ12-第3章④。
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  • 2152/新谷尚紀・神様に秘められた日本史の謎(2015)と櫻井よしこ。
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