秋月瑛二の「憂国」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

情報公開法

1703/陸自「日報」問題・情報公開と古賀茂明・佐藤正久。

 陸上自衛隊日報にかかる情報開示問題につき、佐藤正久・現外務省副大臣、古賀茂明・元経済産業省官僚で元内閣審議官の二人の論評類をネット上で読んだ。
 テレビ、新聞等は、陸上自衛隊「日報」問題を、稲田朋美・安倍内閣問題にのみほとんど焦点をあてて<政治的に>報道してきた。産経新聞、フジ系テレビ局でも、事態はほとんど変わらない(かりに立場が正反対のようでも)。国の情報公開制度に関する基礎知識に曖昧な部分または誤りがあるのではないか、と思われる。
 ましてや、月刊正論(産経)等の「特定保守」系雑誌に稲田・安倍等に関して書いている人は、何も知らないだろうと思われる。
 現副大臣・佐藤正久、そして著名?評論家・古賀茂明。この人たちはだいじょうぶなのだろうか。
 曖昧さや明らかな誤りではないかと思う部分がある。なお、この二人を個人的に批判するのが、以下の目的ではない。
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 A「2016年7月の情報公開請求があったとき、陸自の現場は、日報の存在を隠す判断をしている。文書が物理的に存在するのに、情報公開請求に対して不存在と回答する場合の官僚の言い訳は、『物理的に存在しても、単なる個人のメモ、あるいは、ただの走り書きのようなもので正式なものではないから<行政文書>としては存在していない』という理屈である。加計学園問題で文部科学省でも同様の言い訳が使われたことは記憶に新しい。
 今回のケースでは、組織内のネット上で多数の職員が閲覧できる形で存在したものだから立派な行政文書なのだが、それを捻じ曲げて、不開示決定をしてしまった。/その時の陸自関係者の意識は、こういうものではないか。」
 以上、古賀茂明「官僚と稲田防衛相に“阿吽の呼吸”が成立しなかった本当のワケ」2017年7/31付・朝日新聞系のアエラ・ドットコム上。
 B「“日報”とは、現場の部隊から国内の大臣等に報告のため、作成されるものであり、文書の性質上、“行政文書”に属する。そのため、行政文書に係る法令等に従うことは当然であり、情報開示請求の対象となるのである。/これは、現状の法令に則った回答である。
 現在の報道では、日報の存在を組織ぐるみで隠蔽したとされ、“情報開示”の在り方に主にスポットが当てられている。/確かに、情報開示に関する防衛省の組織体制は再考する必要はあるだろう。//
 しかし根本の問題を見過ごしていないであろうか?/すなわち、“情報保全”である。
 日報には当然であるが、隊員の健康状態・装備品の状況の詳細といった、我が国の“手の内”が記載されている。/現場での任務遂行のための必要な情報の塊といっても良いであろう。/さらに、今回の対象となったのは、現在進行中の任務である。
 その様な状況の日報・レポートを開示請求されたならば開示するといった国は、おそらくどこにもない。開示するような国と共に行動する国も、おそらくないであろう。
 実行中の任務の日報については、不開示という判断も当然あり得る。
 “情報”の取り扱いの在り方について、引き続き考えて行きたい。」
 以上、佐藤正久ブログ7/31「“情報保全か?”それとも“情報開示か?”」
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 A・古賀は、日報という「文書が物理的に存在」する場合に「情報公開請求に対して不存在と回答する場合の官僚の言い訳は、『物理的に存在しても、単なる個人のメモ、あるいは、ただの走り書きのようなもので正式なものではないから<行政文書>としては存在していない』という理屈」だ。/今回のケースでも「組織内のネット上で多数の職員が閲覧できる形で存在したものだから立派な行政文書なのだが、それを捻じ曲げて、不開示決定をしてしまった」、と書く。
 しかし、「立派な行政文書」であっても、不開示決定にすることはできる。かつ、その判断に「裁量」が認められてよい、と考えられる。「裁量」性の問題を別にすると、上の「かつ」以前の文意は、法律上で<明記>されている、と言ってよい。
 もとより具体的事案に立ち入るつもりはないが、<行政文書なのに「捻じ曲げて」不開示決定した>という叙述はおかしい。どちらかと言うと、誤りだ。関係条文は、あとで以下に示す。
 B・佐藤の文章の趣旨は、必ずしも明晰でない。
 行政文書→開示請求の対象になる→不開示もあり得る、と明確に書いてくれないと困る。
 つまり、先ずは例えば、開示請求の対象になる=開示義務が発生する、ではない、ということを。
 Aの古賀の文章だと、行政文書→不開示決定は「捻じ曲げられ」たことになる。正しくは、上記のとおり、(文書・情報→)「行政文書」→開示請求の対象になる=審査・検討の義務が大臣等に発生する→開示決定または不開示決定、なのだ。
 もっとかみくだいて言うと、不開示決定には、つぎの二つのものが、厳密にはつぎの三つのものがある、ということを明確に知っておく必要があるだろう。
 新聞記者、メディア関係者は知ったうえで報道してきたのだろうか。
 「特定保守」雑誌への執筆者たちは、たぶん全く知らない。
 ①文書・情報そのものが不存在のとき。古賀のいう「物理的」な不存在の場合。
 ②文書・情報はあっても、法律上の「行政文書」に該当しないとき。つまり、<行政文書の不存在>のとき
 ③当該文書・情報は「行政文書」だが、法律が定める「不開示情報」に該当する(と認める)とき
 いずれの場合も、間違いなく同じく<開示しない旨の決定>がなされるはずだ。
 ①の場合は、存否の判断が正しいものならば、開示(公開)したくてもできない。
 ②、③には、「行政文書」か否か、「不開示情報」を含むか否か、という法律解釈または法律の適用・個別案件ごとの要件充足性の認定が伴う。
 以上のことを、佐藤正久は分かったうえで書いているのだろうか。どうも微妙だ。
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 ①と②で、「ある」(ない)・「存在」(不存在)と言っても、意味・レベルが違う
 ②の場合の「ある」・「存在」は、法律上の一定の概念に当てはまる経験上の現物たる「もの」がある(ない)とか存在する(存在しない)という意味で、<現実の客観的(・物理的)認識>上の「ある」・「存在」ではない。
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 関係法律と関係条文は以下。防衛省(・自衛隊)も同じ法律の適用をうけ(かつ適用除外されておらず)、開示に関する法的な決定権限者は防衛省でも事務次官でも自衛隊でもなく、一人の人間が担当する職としての防衛大臣であることの根拠・関連条項は省略。 
 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年=1999年法律第42号、最近改正・2016.05)。
 いわゆる国の情報公開法(法律)。独立行政法人には直接の適用はなく別の法律があるので、<行政機関情報公開法>とも略称されている。
 同法2条項本文「この法律において「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。」(但書の各号省略)
 同法第5条本文「行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、開示請求者に対し、当該行政文書を開示しなければならない。」
 同第5条第3号「三 公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」。
 シロウトにも、「公にすることにより、国の安全が害されるおそれ…」が「あると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」は「不開示情報」として開示しないことができる、ということが分かる。
 佐藤正久は、このことをきちんと知って、意識して、上の文章を書いたのだろうか。
 怪しい。それとも、具体的に問題になった<陸自日報>が「公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は…」のある情報かどうかに逡巡があって、上のような、「引き続き考えて行きたい」という、締めくくりの言葉になったのか。
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 天皇譲位問題も自衛隊憲法明記問題も、数ヶ月遅れてまともに書く気になった。天皇制度も憲法九条も、主要な関心対象ではなくなっているからだ。この回の情報公開制度は、さらにもっと同じ。
 だが、ネット上の諸発言・主張・見解等々をいつになく見ていると、気になることが山ほど出てくる。
 早く卒業して、本来の?L・コワコフスキ、R・パイプスの本の試訳作業、共産主義や「全体主義」・「ファシズム」の問題に戻りたい。

0930/仙石由人・枝野幸男の卑劣な詭弁-「刑事事件」にしたくなかった筈なのに。

 一 11/01に<尖閣ビデオ>を「視聴」対象を短くし、かつ一部の国会議員にのみ「視聴」させたことにつき、社民党・福島みずほや民主党政府に対して<ふざけるなと言いたい>と書いた。

 11/06の深夜現在も、政府側は全面<公開>の方向性を示していない。

 二 いわゆる流出後の11/05に仙石由人健忘(・官房)長官は、「捜査記録」であるために<公開>できない旨を、あるいは「捜査の観点から言っても」流出が問題視される旨を言ったらしい。

 また、枝野幸男・民主党副幹事長は、「刑事訴訟法」の観点からも全面<公開>できない旨を(少なくともその観点を含めて公開の是非は考えるべき旨を)述べたようだ。

 何を言っているのか、この二人は。この議論に何となく同意したい民主党(または民主党政権)支持者もいそうだから、あらためて書いておく。<ふざけるな>。

 三 なるほど、情報公開法5条六号によると(前回は言及しなかったが)「公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」があるときは開示(公開)しないことができる旨を定め、その事務・事業の例として「争訟に係る事務」を明記している(六号ロ)。

 なお、海上保安庁自体の事務・事業すなわちその任務・所掌事務の遂行一般のいずれかに「支障を及ぼす」おそれがある、という主張もありえそうだが、仙石、枝野はそうは主張していないようだ。

 また、そもそも「流出者」として海上保安庁職員も疑われているようであることからも示されるように、ビデオが公開されても海上保安庁の<仕事>に悪い影響は与えないのではないか。むしろ、その仕事の苛酷さ等が国民によく判り、同庁職員の「士気」も上がって、「支障を及ぼす」おそれがあるのではなく、逆に<利益を及ぼす>ものと常識的には考えられる。

 さて、仙石・枝野の主張は情報公開法にあてはめると、上記のとおり、主としては、「争訟」に関する情報性を根拠とするかに見える。

 だがこれはふざけている。詭弁だ。

 たしかに、<処分保留>で釈放したのだから、いかなる(刑事)処分をするかはまだ決定されていない、刑事訴訟法の手続に入る可能性はある、その意味で訴訟で証拠資料として使われる可能性がある「捜査記録」にはなるのだろう。

 しかし、上はあくまで論理的にはまたは抽象的には想定できる<可能性>にすぎない。

 そしてそもそも、その可能性が現実になるように仙石等の現内閣や枝野らの民主党幹部は努力しているのか。すなわち、釈放した中国人(「船長」)の身柄拘束と日本への移送を、仙石や民主党は中国政府(・共産党)に求めているのか??

 仙石らは隠蔽・糊塗しているつもりかもしれないが、もともと<刑事事件>にしたくなかったからこそ、那覇地検は勾留決定まで得ていたにもかかわらず(そして実際に勾留していたにもかかわらず)、換言すれば那覇地検は<刑事事件>にするつもりだったにもかかわらず、それをなしくずしにし、(ここではもう経緯は省略するが)<釈放>して(させて)しまったのだ。

 仙石も菅直人も、正規の<刑事事件>にしたくなかったのだ。

 それを今になって、あるいは<釈放>後ずっと、<刑事事件>(となる可能性のある)関係情報(>ビデオ)だから国民一般に<公開>することはできない、と理屈づけるとは、何と言う卑劣な詭弁だろう。

 自ら「捜査」の継続を諦めさせておいて、「刑事訴訟」手続になることをさせないでおいて、「捜査記録」だからとか、「刑事訴訟法」上の問題があるとか、よくも言えたものだ

 呆れてものが言えない。<ふざけるな>という他ない。

 「赤い」健忘(・官房)長官・仙石由人は現役「左翼」活動家としていくらでも平気で詭弁を弄するだろうことは理解できるが、枝野幸男まで、仙石みたいなことを言う人物だとは知らなかった。

 これまで国民の「知る権利」という言葉を使っていないが、社民党や民主党「左翼」こそが、この概念を使って自民党中心内閣の政治・行政の「公開」あるいは「透明性」を要求してきたと思われる。

 仙石も枝野も、この概念・言葉は忘れてしまったのだろう。

 四 ついでに。傾向的には「左翼」こそが、捜査・尋問・調書作成過程の<透明性>・<可視化>を要求している。

 今回のビデオは日本国民のいかなる「プライバシー」を侵害するものではないし、海上保安庁の今後の活動を阻害しないことはもちろん、地検の捜査・起訴活動に何の不利益も与えないと考えられる。

 このことは、元警察官僚トップの佐々淳行が「今回の映像は初動段階で公開すべきもので、国家機密でも何でもない。それを菅内閣が勝手に機密化した」とコメントしたようであることからも、明らかだろう。

 被疑者との尋問過程にはるかに及ばない今回のようなビデオの「公開」・<可視>化を怖れて、いったい何をもって捜査・尋問・調書作成過程の<透明性>・<可視化>を要求できるのか??
 「左翼」・仙石よ、民主党よ、<ふざけるな。>

0924/<尖閣ビデオ>はなぜ一般的「公開」ではなく一部国会議員限定の「視聴」なのか。

 一 いわゆる情報公開法、正確には行政機関の保有する情報の公開に関する法律、によると、開示(公開)請求の対象となる「行政文書」とは「行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう」(2条2項)。但書による例外もあるが、以下で言及するものは例外にあたらない(「官報、白書」等々)。ビデオテープも、ここでいう「行政文書」には含まれる。

 開示請求があると、行政機関の長(以下のものについては、国家行政組織法別表第一が定める「行政機関」の長である海上保安庁長官になると見られる)は、以下の事項のいずれかに該当しないかぎり、開示(公開)しなければならないものとされている(5条本文)。いわゆる個人情報・法人情報にあたるもの(の一部)を除けば、次のとおり。
 5条の第三号~第六号。
 「三
 公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報
 四  公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報

 五 国の機関、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの 

 六 国の機関、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの

 イ 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ 
 ロ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国又は地方公共団体の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
 ハ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ 

 ニ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ

 ホ 国若しくは地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ」。
 二 今日11/01に国会議員の一部のみが、国家審議の参考資料という名目で海上保安庁作成・保管の<尖閣ビデオ>、しかもそれをかなりカットした(編集した?)もの、を国会内で見ることができたらしい。
 社民党代表・福島みずほは、国民一般に見せるのはいかがかと、国民一般に対する<公開>には消極的な発言をしていた。
 与党・民主党も同様だが、ふざけるな、と言いたい。
 国民のかなりの部分が関心をもっている問題に関する情報について、かつての自民党(中心)政府・自民党等が公開に消極的な姿勢を示せば、<隠蔽体質糾弾!>とか<国政・行政の透明化を!>などと叫んで、「公開」・「透明化」を強く要求しただろう。
 民主党や社民党・福島みずほのダブル・スタンダードには呆れる。再び、ふざけるな、と言っておく。情報公開法や情報公開条例の制定に熱心だったのは、<左翼>だった、あるいは自民党よりもむしろ社民党・民主党だったのではないのか??
 国民一般(つまりはマスメディアということになろう)への「公開」を否定できる法的・政策的根拠はいったい何なのか?
 おそらくは、<中国(政府・共産党)のご機嫌を損ないたくない>、ほぼ同じことだが<日本国民に「反中国」感情を増やしたくない>(<日本人の「ナショナリスム」を煽りたくない>)、ということだろう。
 これははたして、法廷の場でも通用する理屈なのか? 弁護士資格をもつらしい、社民党・福島みずほや民主党・仙石由人等々は、上の情報公開法という法律のどの(開示しないことができる)例外的事由にあたるのか、を明言してもらいたいものだ。
 5条の四~六号は関係がないと見られる。四号について言えば、「公にすることにより、犯罪の予防、……その他の公共の安全と秩序の維持」を、むしろ増進させることとなる、と言うべきだ。
 唯一残るのは、三号の「公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある」、ということだろう。
 ビデオ公開によって、どのようにして「国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ」があるのか、民主党・仙石や社民党・福島は説明してほしいものだ。
 公開すれば、中国軍によって日本の「安全が害されるおそれ」があるのか。もし本当にそうだと言うならば、法的問題以上の、真に由々しき事態にあると言わなければならないだろう。
 あるいは中国との「信頼関係が損なわれるおそれ」があるのか。しかし、中国という特定の国家との「信頼関係」を守るために、日本と日本国民の正当な利益まで失ってよいことまでをも、上の号は含意しているのか?。そんな形式的解釈は成り立たないだろう。「信頼関係」とは正当な(・国家や国民の利益と矛盾することが明らかではない)「信頼」関係でなければならないだろう。また、外国(人)の「犯罪」を当該外国のために<隠蔽>することが当該外国との「信頼関係」を維持するために必要だとかりに主張する者がいるとすれば、詭弁であり倒錯した論理だと言うべきだ。
 三 おふざけの弁護士を多数かかえているようである民主党の目を醒まさせる意味でも、全面・一般的公開を主張しているらしい自民党は、その代表(・総裁)あるいは幹事長個人の名前で(むろん自民党国会議員全員が名を連ねてもよい)、上の法律にもとづく開示請求をすることを考えたらどうか。むろん国会議員でなくとも「何人」でも、日本国民でも外国人でも、産経新聞記者個人でも、開示請求はできるのだが(3条)。
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