高山正之・歪曲報道(PHP、2006)を一昨日読了。
 朝日等々の「偉業」のいくつかを新たに知ったし、「義憤」めいたものも改めて湧いた。
 逐一紹介するとキリがないが、2005/05/18のテレビ朝日・報道ステーションではかつての北朝鮮帰還事業を「壮大な拉致」とする「当時の関係者」発言に対し、古館伊知郎は日本での「迫害」と「差別」で「たまらず北に帰る気になったのでしょうか」と言い、朝日新聞社派遣?の加藤千洋はしたり顔で「そうです」とだけ答えた、という(p.94-95)。
 馬鹿言っちゃいけない。朝日も<北は地上の楽園>と喧伝したマスコミ煽動者の一つでないか、と書きたくなる。
 それにテレビでは「スルー」とか言うらしいが、例えば中国に都合の悪いことは書かないという、「ボツ」化・「ネグり」という消極的な虚報も朝日はしばしばしているようだ。
 TBSへの怒りも甦る。知らなかったが(又は忘れたのか)、「成田闘争」の頃、中核派のために「警察の検問を受けない報道車両」で武器を運び込もうとした、という(p.47)。
 TBSはオウムの殺人や過激派の暴力の「協力者」だ。発言内容の一部カットとかの「偉業」もよく知られているが、ニュース23の放送元?であることも含めて、今も放送局でいられるのが信じ難い。
 というような感想も抱かせる本だが、各件の内容は詳細ではないし、少なからず各件の(社説等の)年月日が記載されておらず、資料として用いるには難がある。<朝日新聞「偉業」大全>といった詳細な記録集をどこか・誰かが発行しないだろうか(朝日に限らなくてもいいが)。
 衆院補選の翌日23日に菅直人・亀井静香・辻元清美の3人が同じ選挙カーの上に並んで立っている映像を見た。
 のちに思い出してしまったのは、そのグロテスクさのゆえにだろう。元警察官僚で当初は自民党福田(三塚)派だった亀井が、いくら小泉憎しといえども社民党と「共闘」することはないのではないか。
 詳細な知識はないが、政治「思想」は安倍晋三とも似ているかもしれない、弁も立つ有能な政治家(のように見える人)がこのまま「働き場」をなくすのは勿体ない。余計かもしれないが、国民新党代表代行とかに縛られて民主党候補を支持しているようでは将来は暗い。
 今日の読売新聞社説は、教育基本法改正案の審議に関して他の野党(共産党・社民党!)と同一行動をとる民主党を「かつての社会党と何も変わらない」と厳しく批判する。「日本を愛する心」を盛り込んだ改正案をもつ政党がいったい何をしているのか。