秋月瑛二の「自由」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

共産主義黒書

0467/共産主義との闘い-人間が人間らしく生きるために。

 「なぜ1917年に出現した現代共産主義は、ほとんど瞬時に血なまぐさい独裁制をうちたて、ついで犯罪的な体制に変貌することになったのだろうか。…この犯罪が共産主義勢力によって、平凡で当たり前の施策と認識され実践されてきたことをどう説明できるのだろうか」。
 これはクルトワ等共産主義黒書コミンテルン・アジア篇(恵雅堂出版、2006)p.334の文章だ。「犯罪」はむろん粛清=大量殺戮を含む。
 この本はフランス人によるだけにフランス革命後のロベスピエール等によるギロチン等による死刑とテロルの大量さとの関連性にも言及しているのが興味深いが、この文章の「現代共産主義」は殆どソ連のみを意味する。だが、「現代共産主義」は欧州では無力になったとしても、東アジアではまだ「生きている」。アジア的・儒教的とか形容が追加されることもある、中国・北朝鮮(・ベトナム)だ。中国との「闘い」に勝てるかどうかが、これらの国を「共産主義」から解放できるかどうかが、大袈裟かつ大雑把な言い方だが、日本の将来を分ける。下手をすると(チベットのように<侵略>されて)中華人民共和国日本州になっている、あるいは日中軍事同盟の下で事実上の中国傀儡政権が東京に成立しているかもしれない。そうした事態へと推移していく可能性が全くないとはいえないことを意識して、そうならないように国と全国民が「闘う」意思を持続させる必要がある、と強く感じている。むろん「闘い」は武力に限らず、言論・外交等々によるものを含む。
 といって、現在の北朝鮮・中国情勢に関して日本「国家」が採るべき方策の具体的かつ詳細な案が自分にあるわけではない。だが、中国・北朝鮮対応は共産主義との闘いという大きな歴史的流れの中で捉えられるべきだし、将来振り返ってそのように位置づけられるはずのものだ、と考えている。
 近現代日本史も「共産主義」との関係を軸にして整理し直すことができるし、そうなされるべきだろう。共産主義がロシアにおいて実体化されなかったら、日本共産党(国際共産党日本支部)は設立されず、治安維持法も制定されなかった。コミンテルンはなく、その指導にもとづく中国共産党の対日本政策もなく、支那は毛沢東に支配されることもなかった。米ルーズベルト政権への共産主義の影響もなく、アメリカが支那諸政府よりも日本を警戒するという「倒錯」は生じなかった。悪魔の思想=コミュニズムがなかったら、一億の人間が無慈悲に殺戮される又は非人間的に死亡することはなかったとともに、今のような東アジアの状態もなかった。

0192/「フランス革命」なくして社会主義思想と「ロシア革命」もなし。

 パリにいたとき、旧市街地内の小学校らしき建物の入口辺りに「Liberte」「Egalite」「Fraternite」(自由・平等・博愛)の三つの石製銘板が貼られているのを見て、フランス人はこれらを標語とするフランス革命を誇りにしているのだろうと感じた。もっとも、「Fraternite」は博愛というより「同胞愛」又はより狭く「同志(仲間)愛」・「友愛」だという話もある。
 松浦義弘・フランス革命の社会史(山川出版社、1997)という90頁の冊子で同革命の経緯の概略は判るが、三つの標語がいつ頃から使われたのはハッキリしない。いずれにせよ1789年の1年で革命が完結したわけではなく自由・平等・博愛の社会がすみやかに実現したわけでもない。
 また、松浦は上の本で・フランス革命の「暗い闇の側面」、「独裁と恐怖政治」を指摘し、「陰謀」や「反革命」容疑者に対する容赦なしの処刑=暴力行使に関して述べている。「革命期の民衆的事件のほぼすべてが、ややサディスティックな情念を感じさせる暴力にいろどられている」(p.73)。1792年9月初旬の「九月の虐殺」の際はパリの在監者の約半数を「人民法廷」による即決裁判を経て処刑=虐殺したが、有罪者は「槍、棍棒、サーベルなどでめった切りにされ、裸にされ、死体の山の上に放りだされるか、首や四肢を切断された。…人びとはそれを槍の先に突き刺して、市中を行進した」(p.74-5)。
 長谷川三千子・民主主義とは何なのか(文春新書、2001)は松浦の本と同様に1793年の「ヴァンデの民衆反乱」の弾圧等に触れつつ、フランス革命による「「流血の惨」は、それ自体が革命思想の産物そのものだった」とする。さらに彼女は、フランス革命以降60年を通じて「ほとんどその必然的な展開の帰結として」「社会主義理論」が出現した、トクヴィルは「民主主義が、この社会主義の生みの親に他ならない」ことを認めている、とすら述べる(p.27)。
 いつか既に触れたように、また中川八洋の本も明記していたが、クルトワ等・共産主義黒書もまた共産主義・ロシア革命とフランス革命の関連に着目していた。それによると、より詳しく引用すれば、フランス革命の「恐怖政治はボルシェビキの歩みを先取りしていた。疑いもなくロベスピエールは、のちにレーニンをテロルへと導いた路線に最初の礎石を置いた」(p.335)。
 「反革命」思想者をかりに実力抵抗していなくても殺戮する、革命の「敵」は殺しても構わないという考え方は、すでにフランス革命期に欧州で胚胎し現実化もしていた。とすれば、ますますフランス革命の如き「明確な」革命をわが国が経ていないという「遅れ」に劣等感をもつ必要は全くないだろう。
ギャラリー
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  • 1920/L・コワコフスキ著第三巻第四章第5節。
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