秋月瑛二の「憂国」つぶやき日記

政治・社会・思想-反日本共産党・反共産主義

伊藤真

1246/稲田朋美が語る日本の法曹界の「左翼」性。

 稲田朋美が、伝統と革新(たちばな出版)という雑誌の2013年秋号(9号)で、「自主憲法制定の大切さ」と題して、この雑誌の編集責任者である四宮正貴によるインタビューに答えている。この中で、わが国の法曹界について語っている部分には全面的に同意したい気分なので、以下引用しておく。
 ・<大学の法学部での憲法教育には>「非常に問題がある」、「現行憲法の…根本的な問題点、つまり押し付けられたものであるとか、主権が制限されているときにできたものであって正統性に疑義があるというようなことは、まったく教えないです」。
 ・「しかも、憲法は絶対に正しいものとして、…、また絶対に守らなくてはいけないものだというところから出発して学びます。法曹界が非常に左派なのは、”憲法教”という新興宗教が蔓延っているからだ…。法曹界は一般社会以上に、非常に左派、左翼的な人が多いようにも思います。それは、そうした憲法を大学時代に一所懸命に勉強して、正しいと思い込んで、そうして難しいと言われている司法試験に合格した人の集まりだから…」(p.54)
 日本共産党・社会民主党等の支持を得て今年の東京都知事選挙に立候補した宇都宮健児は、何と正式に日本の弁護士たちによって選挙で選出された日本弁護士連合会(日弁連)の元会長であったことは、記憶に新しい。個別弁護士会や日弁連の執行部にいる「活動家」の中には日本共産党員もいると思われるが、そうでなくとも親日本共産党であること、または少なくとも反日本共産党(反共)ではないこと、は容易に推測できる。
 現在の司法試験に合格するためには、日本になぜ<天皇制度>が長く続いてきたか等の日本に固有の歴史問題や日本を他国から防衛するためにはどうすればよいか等の国防・安全保障問題などに関する知識はゼロであってもかまわない。従って、象徴天皇制度についてすら、「世襲」制は平等原則と矛盾して合理的でないと潜在的には意識しているような暗黙の<共和制>支持者の方が、法曹界には多いように見える。
 なぜ、そうなったのか。稲田朋美も指摘しているように、大学における憲法教育に大きな原因があるのだろう。その憲法教育は大学の憲法担当の教授たち(憲法学者)が担っていて、かつ彼らが例えば高校の日本国憲法に関する記述を含む現代社会や政治経済の教科書を書いているのだから、日本国憲法を真面目に学べば学ぶほど高校生も大学生(法学部生)も<左傾>していくことになっている。あまり真面目に勉強しない方がよいかもしれないとすら思える。司法試験に合格するような優等生こそが、真面目に勉強して<左翼>として巣立っていくのだ。
 そうした影響は、じつは法曹界に限らず、外務省を含む上級国家公務員についてもある程度は言えるかもしれない。マスコミに入社する法学部生たちは、彼らほど法学を勉強していないが(官僚バッシングはある程度は<コンプレックス>によるのではないかと思っている)、日本国憲法についての、稲田朋美が上に簡単に述べているような程度のイメージは持っているはずだ。朝日新聞社説は何と<憲法は国家を縛り、法律は国民を縛る、ベクトルが違う>という珍論を吐いたのだったが、単純素朴な(立憲主義なるものについての)憲法観・法律観も、法学部出身者であるならば、大学における憲法・法学教育の(日本国憲法の制定経緯・背景をまるで教えないような)影響を受けているのだろう。
 憲法改正をめぐって護憲派として登場して有力な論者の一人になっている、司法試験予備校?も経営している弁護士・伊藤真もいる。護憲・「左翼」の憲法学者には、青井三帆や木村草太などの社会的にも名前を出してきた若手もいる。。法曹界が<まとも>になるのは、いつになるのだろう。憂うべきことの一つだ。

0006/学者なら、その法案の具体的内容に立ち入っていただきたい。

 小林節の言うとおりで、憲法改正国民投票法は必要、民主党は参院選対策的すぎる、社民党・共産党は問題外だ。
 だが、学者なら、その法案の具体的内容に立ち入っていただく必要がある。先日同じ欄に百地章が現行案の内容の問題点をいくつか指摘していた。民主党が賛成しないならば、民主党との間で合意した修正案にこだわる必要はなく自民党の原案に戻せとの意見も自民党内にはあるようで、もっともなことだ。
 というわけで、憲法改正国民投票法の必要性一般の話だけではすでに時機遅れだ。
 ところで、小林節は季刊らしいサイトとかの雑誌に出て、自民党の改憲案を同雑誌編集長とともに批判していた。これについては、私の 
http://www.honey.ne.jp/~akiz/ の01/18で、次のように疑問視しておいた。
 以下、そのまま引用する。
 2007/01/18 (木)-「リベラル」雑誌上の小林・伊藤両氏は「法律のプロ」か?
 小林節・伊藤真両氏は「法律のプロ」との矜持がおありのようで、自民党改憲案を「専門家」らしく批判している所があるが、「言いがかり」のような指摘も見られる。1.二人とも「責務」を国語辞典どおりに「責任と義務」と理解している(p.53、p.62)。  学者執筆と見られる法律学用語辞典にも同旨のものがあるが、「義務より弱い」(p.53)との答の方が適切だろう。法的な又は厳密な意味での「義務」ではない、抽象的・理念的な行動指針的なものを「責務」と称するのだ。ご不審なら、男女共同参画社会基本法8-10条が定める国・地方公共団体・国民の各「責務」を見てみ給え。小林・伊藤は憲法しか知らないのではあるまい。
 2.小林は、自民党案9条の2第三項の「自衛軍」の<国際協調活動>につき、国連決議等プラス「日本の国会の決議」に基づく必要があるとする。だが、自民党案は「法律の定めるところにより、…行うことができる」とする。法律は国会が制定するのであり、「決議」以上の力をもつ。あとは法律で十分か事案ごとの逐一の決議まで必要かの問題なのに、「何の歯止めもない」、「そうです」と安易に答えているのには恐れ入った。
 3.同様に小林は、自民党案9条の2第四項の「自衛軍の組織…は、法律で定める」を、「あとは国会の多数でよしなに」で「権力を統制しきっていないから危ない」と批判する。これも奇妙だ。  内閣、中央省庁等の組織は現在でも法律で定めているではないか。彼は憲法自体が内閣、中央省庁等の組織を定めていないと「権力を統制しきっていないから危ない」と主張しているのと同じだが、この人が内閣法、内閣府設置法、国家行政組織法、防衛省設置法等が法律であるのを批判しているとは聞いたことがない。「自衛軍」のみ特別扱いする趣旨の主張ならある程度は具体的規定を提案すべきだ。また、憲法で「自衛軍」の組織・統制事項をいったん定めたら憲法改正によらないとそれらを変更できないという大きな短所もある。この人は「法律のプロ」か?
 伊藤真も上の2.3.と似たようなことを主張する。「自衛軍には何の歯止めもかかっていない」と言うが(p.66)、デマだ。また、案9条の2第三項の最後の「緊急事態」時の行動につき、「日本の軍隊の銃口が国民に向けられる可能性がある」とさも重大な点の如く批判する。これはむしろ当然のことだ。「緊急事態」時に武器・実力を行使して秩序を破壊することにより日本国政府の行動を制約し又は妨害して少なくとも客観的には外国を利する者たちが存在しうる。国民の全てが「平和」的な人たちではない。法学の優等生・伊藤氏は他の多くの同様の人々と同じく「軍隊」を国民の「敵」と見る「左翼」史観に無意識に冒されていそうだ。
 以上。

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